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「ベイトマンニュース」チューニングが合う感じ。

世界で一番使われている言語といえば、やはり「英語」やと思います。面白いのは、同じ英語であっても、使われている国や地域によって、発音も使われる単語も、全然違っているところ。
日本で教育を受けた私たち日本人が耳慣れているのは「アメリカ英語」です。山あり谷あり、ぐるんぐるんと回るような柔らかいアメリカ英語に対し、イギリスの英語は抑揚がなく、カカカカココココ、とモールス信号のように硬くて直線系。
私が初めてイギリス英語に触れた時には、見事に全く聞き取ることができず、「これってほんまに英語?」と衝撃を受けました。

さてここで英語の発音の違いについての例を挙げてみたいと思います。
「water(水)」という単語の場合、アメリカ英語では(大げさですよ。大げさに言って)「ワ~ラ~」と聞こえます。
それに対しイギリス英語では「ウォーツァ」という感じ。
もっと言えば、イギリスの中でも私が暮らしていたミルトンキーンズでは「ウォーア」。スコットランドでは「ウォッタ」ってな感じでしょうか。
ちなみにインドの英語ではこれが「ウォルタ」になります。
こんな風にこんなに短い単語でも、国や地域によって発音が全然(または微妙に)違うので、慣れるまでは全然聞き取れないってことになるんです。

そんな英語の違いを聞き取れるようになるには、もう「慣れ」しかないんやけれど、慣れるまでにどれだけの時間を要するか、というのは、人それぞれの能力と努力次第で違ってくると思います。

「聞き取り」というのは、脳みそが「この音は知ってる。」と認識して初めてできるようになることやと思うんですね。それまでの間は、さらさら~と聞いていても、全く頭に入ってこない。

‘’それはまるで「ラジオのチューニングが合う」感覚‘’

これはきっとめっちゃ表現が古くてわかりにくいかも。笑。今どきはラジオって合わせないものなのでしょうか。昔はですね、ダイヤルを少しずつ、少しずつ回していくと、それまではザーザーという雑音でしかなかったものが、ちょっと聞こえたり、でもまた聞こえにくくなったり、雑音に戻ったりし、それが突然はっきり聞こえる場所にぶち当たる。それが「ラジオを合わせる」ってことです。外国語の聞き取りも、まさにそういう感覚です。笑。

最初はとにかく必死に意識を向けて集中しても全然聞き取れず、それが集中しているうちに「あ、今のはわかった!」と思う部分がでてきて、最終的には(日本語を聞くように)そこに意識を向けなくても自然に内容が頭に入ってくる。チューニングが合った!って感じです。

私自身、20年以上のイギリス暮らしで、(イギリス)英語にもずいぶんチューニングが合う感じにはなっていました。それでもやっぱり意識を向けない時に、英語が自然に頭に入ってくるようなことはほとんどなかったですね。

それがスコットランドに越してきてから、また私の頭のチューニングの感じがおかしなことになってきているようです。スコットランドの強い訛りの英語が入ってこない。わからない。聞き取れない。必死に集中しても「はい?」と?マークが頭に浮かぶばかりです。とほほほ。これはあかんやん。また逆戻り〜。
と思っていたら、なんと突然普通のイギリス英語にピタっとチューニングが合うようになっています。全然意識して聞いていなかったラジオの話に吹き出している自分に気づいたり、今まで全くわからなかった歌謡曲の歌詞が突然頭に入ってきたり、とまるで日本語を聞くように(おっと、それは言い過ぎでした。それでも集中せずとも)英語が頭に入ってきた~!

これはなんでかな。私の脳みそが全く認識できない言葉(スコットランド訛り)に触れ始めたことで、ちょっと慣れてきていたイギリス英語が「認識」の域に格上げされたんでしょうか。笑。
やった~!とそれはうれしく思ってはいるんやけど、結局現在暮らしているスコットランドの英語にはチューニングが合っていないので、やはりまだまだ必死に集中して聞くしかない状態です。とほほほ。今回はチューニングが合うまでにいつまでかかるんでしょうねぇ。(イギリス英語は20年以上かかったから〜。笑)
いつの日か、スコットランドの訛りが自然に頭に入ってきてくれるようになることを願いつつ、集中する毎日を送っています。

追伸
先日こんなことがありました。1人のポーターさんが全然面白くない親父ギャグを大声でぶちかましていたんです。その時私は受付でコンピューターに向き合っている真っ最中で、そのおっちゃんには全くチューニングを合わしてなかったんですね。
そしたらです!5分後ぐらいに突然その親父ギャグが頭の中に入ってきて、私は思わず(面白くもないのに)わははは、と笑ってしまったんですねー。
もうその時には誰もがそのギャグの反応は終えていて、おっちゃんポーターさんも立ち去ろうとしている時に笑ってしまった。やばっと思った時には遅すぎました。
そこにいた皆から「反応が遅すぎる」と笑われ、からかわれ。とほほほ。
実を言えば、昔は言葉の脳みそ到達に、もっと時間がかかっていたので、5分ってのは自分としては早い方がなんですけどねー。 
チューニング合わし。時間差もあるのでご注意を。笑。







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