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MHW(+IB)全大型モンスター総評:前編(ワールド編)

 タイトル通り。正月暇だったのと、このところの自分のモンハン熱の高まりを受け、モンスターハンター:ワールド、およびその大型追加DLCアップデートであるアイスボーンで登場した全モンスターに対しての所感をまとめました。最終アプデも去年の10月に終わったし、総評出してもいい頃でしょう。

 おれのメイン武器は概ね笛。ハンマーとかランス触ったりしたことはあるものの、IB来てからは色々要素増えた笛を深めるのに忙しくなったので導きの地とかはほぼ笛のみという感じになっていた。一応ドスジャグラスからミラボレアスまで、実装された全てのモンスターをソロでしばき倒しその血を吸ったのはおれのデータの中では笛のみなので、モンスターに対する感想とかもだいたい笛目線になる。なんせ14種も武器種があって特色があるんだから、人によっては違うゲームを遊んでいるなんてことが普通にあるわけで、ここは明確にしておかないとなんですよね。

 というわけで、以下はドスジャグラスからミラボレアスまで、主観的でだいぶ勝手な、笛並感多めのモンスター達への感想です。前編はドスジャグラスからレーシェンまで。

 ちなみに写真は全部自分で撮ったやつです。撮影の為だけにクエストに行ったので右上の旋律が全然維持できてなくても笑うな。


賊竜ドスジャグラス

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 キャンプ出てすぐに捕食を見られるのも顔見せモンスらしい。
 真面目な話、お前は本当にすごいやつだと思う。すごいモンスターだよこいつは。本当にえらい。最初の中型モンスとして、完璧に近いものが出されている。シリーズ経験者はなんか早々に狩って、弱ェ~としかならなかったかもだけど、一番最初の、それこそWで初めてモンハン始めた人間がハウツー学んで気持ちよく初めて倒して達成感を得るっていう点でめっちゃよく考えられてると思うんですよね。ドスマッカォを思い出してみろよ、あいつのモーション絶対におかしかっただろ。恵まれたモーションに対してカスみたいなスペックの序盤鳥竜じゃないと許されない動きしてただろ。なんならドスランポスだって大概おかしい。もっと気持ちいい成功体験をさせろよ、初心者によ。
 そんな大人げない序盤鳥竜共と違ってこいつは牙竜種(長らく分類されてるやつがジンオウガしか現れなかったのに新大陸でめっちゃ増えたよね)であり、でけえ腹をずって歩くので攻撃もしやすいし、何より全身やわらかかつ鈍重という素晴らしいスペックだ。アプトノスを丸呑みして食事して腹がでかくなるのも見た目的にわかりやすい生態で大変よく、しかも腹にダメージ与えると内容物を吐き出して弱るという、モンスターの持つ固有ギミックまでいきなり初心者に体験させる最高の顔見せ役。時代劇におけるプロの切られ役みたいな奴。

掻鳥クルルヤック

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 序盤鳥竜。とはいえ群れを持たないし、ラプトルめいたいかにもな序盤鳥竜とは一線を画するかなり尖ったやつ。生態が個性的で大変良く、それ故に戦闘も独特の味わいがあって楽しい。今更ランポスみたいな鳥竜がまた1匹増えても新鮮さ全然ないですからね。
 モーションについては、何気に裸で油断してると死ねる程度の強さは持っていると思う。FFコラボのクルルヤック狩猟で油断してたら何回か床を舐めてたハンターもいるんじゃないですかね。

毒妖鳥プケプケ

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 序盤鳥竜その2。純粋に見た目も好き。ワイバーン骨格を新人ハンターに教えてくれる、所謂クック先生相当。こいつも先生として非常に出来がいいモンスターだと思っている。ワイバーン骨格特有のその場尻尾回転を比較的短い尻尾で見せてくれるのも良いし、ブレスが割とヘロヘロなのも優しさを感じる。そのブレスの予備動作を見て安置に走り込めるようになったハンターが、本格的ワイバーンのレイア相手にも同じ動きをできるようにちゃんと教えてくれてるんだなぁ……。はじけクルミ食ったらブレスが強化されるのも生態をうまいことゲーム性に昇華してて良いギミックだと思う。

飛雷竜トビカガチ

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 多分ターン制を教えてくれる枠。それなりの時間の攻撃ターンとそれなりの時間の隙ターンが明確に別れてるタイプのモンスター。モンスターの攻撃ターン中に無理に割り込むと手痛い反撃をもらうし、その後にやってくる殴ってくださいと言わんばかりの隙ターンを寝転がって過ごすことになるのであんまりよくないよ、っていうのを見せつける役割を持っているんじゃないかなぁ。こいつを極端にするとオドガロンになる。
 ところで、グラが向上したおかげで静電気によって逆だった毛並みの表現とかが綺麗にできて良いですよね。多分Wに出たから好きになれたモンスターだと思います(見た目が)。

土砂竜ボルボロス

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 お前……戦いやすくなったな……。過去作モンスなのでグラの向上がわかりやすく、甲殻の質感が良い。
 MH3であまりに強い要素しかなくハンターにトラウマを植え付け、XXでも上位から出るモンスとして、割と手強いモンスターという感じの位置づけがされていたように思う。しかしWでは結構な序盤から、獣竜の先生かつ大蟻塚の顔役としての役を貰っているので、これまでと比較するとだいぶ丸くなっている印象を受ける。代表的な突進も、予備動作の大きいモンスターの大技はちゃんと避けないと危ないっていうのを教えてくれる火力を持ちつつも、避けるの自体はそんな難しくない塩梅。Wのボロスくんは小柄なのも大きいし、何より獣竜っぽいめんどくさい動きが気持ち減ってるので、総じてだいぶ戦いやすい。泥が水属性の攻撃一発ですぐ取れるのも、設定された弱点がよりわかりやすくなっていて良い試みだと思う。

泥魚竜ジュラトドス

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 新魚竜。ぶっちゃけ魚竜ってくくり自体がそんなに好きじゃなかったんだけど、こいつは比較的戦いやすい。
 さて、Wの地味な問題点の一つに属性の深刻な偏りが挙げられる。こいつはその煽りを一身に受け、貴重な水属性枠としてカロウシを強いられていたように思う。ジュラくん自身はそんなパッとしないやつな割に(暴言)、めっちゃ狩られたのではないだろうか。いや……だってなんか柔らかくなった(モーション的にも肉質的にも)ヴォルガノスって感じだしそのヴォルガノス自体がパッとしないし……(暴言)。魚竜特有の横タックルの判定が見た目通りで大変よろしい。ガノトトスは二度と出すな。ボルボロスとの縄張り争いはかなり好きな部類。

蛮顎竜アンジャナフ

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 恐竜みたいなやつは1作目からいたのに意外とこんな正統派なやついなかったね!イビルジョーとかディノバルドとかよりも更に恐竜に寄った新獣竜。でも翼とか鼻とか、ちゃんとモンスターハンターのモンスターとしての個性的な特徴も有してて、見た目がかなりポイント高いやつ。そして敵としては、明らかに序盤の壁として設定されてる感じ。火力が強い。
 で、実際そんな好きなモンスではなかったりする。まず頭の高さが強い。おれは笛だったから全然頭殴れた方ではあると思うけど他の剣士はまず脚狙って転倒させる感じになるんですかね。シンプルに強いモーションも多い。強いモーションっていうのは火力の話ではなく。ただでさえ激しく動き回るし、何より突進という行動は攻防一体の最強行動であることを教えてくれるやつ。あのゴアアアって突っ込んでくるやつされると正直割とやることがない。
 そういえば、尻尾と展開する翼膜と頭が柔い都合上、ガンナーがめっちゃ有利取れる相手なんじゃないかと勝手に思っている。突進行動ですれ違ってもガンナーなら尻尾とか撃てるし、怒ったら丁寧にも背中からガンナー用の的が出てくるなんて素敵ですよね、って思ってるんだけど違ったらすんません。

雌火竜リオレイア

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 本当に戦いやすくて良いモンスターだよお前は。旦那様にもよろしくお伝え下さい。Wのモンスターとっつきやすくする改革によって以前よりも更に戦いやすくなったとはいえ、こいつはなんか目に見えて強烈に変わったとかでもないし慣れ親しみすぎて特にコメントがない。良いモンスターです。見た目についても言わずもがな。まぁ例のごとくグラが綺麗になったことで、レイアの場合は背中の棘の質感とかがハッキリ出てるのが良い。

眩鳥ツィツィヤック

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 陸珊瑚の調停者。閃光一芸特化……というわけでもなく何気に強いモーションが多い、いかにもな鳥竜。今作の鳥竜は何かしらの一芸があるので相変わらず群れないし、これ自体はとても良いことだと思います。生態として面白いしMHW特有の乱入システムもこいつに関しては(鬱陶しいタイミングがあるのは変わりないとはいえ)ピカッと光らせてすぐ逃げるっていう個性が際立ってて良かった。狩猟環境という概念が残っていたならもっと面白い乱入枠だったろうに……。
 マスターランク個体はずいぶんとコスいステップをやってくるようになったが、頭にクラッチすると閃光食らわんのはハンター側に追い風。ところで、閃光使いが出る度にゲリョスとかいうトンデモ鳥竜の過積載っぷりに思いを馳せてしまいますね。

浮空竜パオウルムー

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 見た目に関してキモいとか言われがちだけど個人的には結構好き。
 こいつはホバリング飛竜の顔見せとしてよく練られた調整がされていると思う。具体的には首の風船のこと。柔らかい首を膨らませてホバリングするという生態の都合上、ゲーム的には実質飛んでる間めっちゃ頭がでかくなる飛竜という感じになっており、つまり地上から頭をガシガシ殴っていける最高飛竜である……と言っても過言ではない。……お前は狩猟笛なんだから膨らまんでも頭を殴れるだろうとか思われそうだけど、実際マジで殴りやすさが違うんだよ……おれ笛下手くそだし……ランスとかもかなり首をツンツンしやすかったんじゃないですかね。
 あと、風圧はめんどくさいけど空気を吐き出させることでアドを取れるし、首を狙って風船をしぼませることで対処ができる……こういうモンスターが有利になってる状態を頑張って解除する、っていうハンター側が対抗策を凝らす感じも実にモンハンだよなぁ……と思います。毒浴びせたら自身の能力が弱体化するやつとか以前はいましたね!以前は!

痺賊竜ドスギルオス

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 防具の見た目が良い部門の一匹。こいつ自身はちょっと強くなった賊竜って感じでそこまで印象なかったりする……。身体ごとすっ飛んでくる体当たりがあまりに攻撃として雑すぎて、お前戦闘力は麻痺頼りなのか……?という感じ。どっちかというとオドガロン麻痺らせたりとかして目立つ配下のギルオスくん達の印象のほうが強い。
 ただ、ゲームの敵役として語ることは少なくとも、生物としての良さを語ることができるのがこのゲームである。見た目がかなり好きなんですよね……。どこか蛇っぽく、その頭巾めいた頭部の器官も特徴的で素晴らしい。魚のエラみたいな切れ込みがあって、そこから音を出して……って、”生物”を感じて好きだなぁ。

骨鎚竜ラドバルキン

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 悪魔めいたビジュアルに対して色々と優しすぎる。ガンキン主任のコンパチ……なんだがモーション的にもかわいいガンキンという感じで、とにかく可愛げがある。悪魔ガンキンって感じの恐ろしい見た目と初見の圧だけど、よくよく考えたらこいつ主食が骨のスカベンジャーだしそりゃ温厚ですよね……。でかいダンゴムシみたいなもんですよ(雑)。
 部位破壊がボロッボロできて大変気持ちよくなれるし、探索開始してすぐにどこぞのモンスターとの小競り合いで勝手に部位破壊ログが流れてきたりするマジでかわいいやつ。今度は誰にやられた。ローリングも簡単に止まってずっこけるし、マスター個体の横ローリングも絵面がおもろく、何から何まで愛い奴よな……。と、何を語っても結局かわいらしいという感想になるおだやか獣竜。部位破壊すると軟化する肉質、っていうよくあるギミックがわかりやすい視覚化をされてるのが良い。

風漂竜レイギエナ

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 特徴は、飛ぶのがめっちゃうまいっていうビジュアルと設定に違わぬ飛行能力。氷は割とおまけ。こうして並べてみるとWもなんだかんだ新規モンスが多いしストーリー上新モンスと続けて当たりまくるので新大陸、新天地という感じがして良いですね。意識してるんだろうな。後で馴染みのメンツもいっぱい出てくるけども。
 戦闘面では、めちゃくちゃターン制をやらせてくるタイプの割に、自分のターンを終えたあともそんなに長い隙をくれないケチなやつという印象。攻撃と攻撃の間には、絶妙な「間」としか言いようがない隙があり、殴ってくる→ピタ……→殴ってくるの繰り返し。慣れないうちだと「……あっ今の殴ってよかったのか……?」っていうことが多い。今の「間」っておれのターンだったのね……
 それと、隙の短さ以上に、妙に落ち着きがないのも攻撃の差し込みにくさに寄与している。移動をやたらホップして行うせいで、こいつとの戦いは変な目まぐるしさがある。空中でもぴょこぴょこ横移動で軸をずらして体当たりとかに繋げてくるけど、その間は当然殴りにくいので、結果としてなんかこっちが暇なターンが多いという印象が残る。
 ただ、攻撃間の「間」の数自体はそれなりにくれる。隙の短さと隙の少なさは微妙に違う概念である。その短い隙に出の早い技を一発差し込んで……っていうのを繰り返す、非常に堅実な立ち回りをやっていると、なんか知らん間に死んでいる、という感じ。要するに後隙はそれなりに多いけど一つ一つは短いっていうモンスターなので、攻撃で転ばされて「間」の間に殴れないのがもったいなく、堅実な立ち回りするのが結果的に近道という認識。ぐるっと回って冷気を前方に吹き付けてくる技が唯一隙が大きいか。
 おれ個人としてはやはり頭に届くので、撃墜機会もちょいちょいあってまぁ嫌いではないけど好きでもないって感じの枠。基本右ぶんばっかで殴ることになるのでそんな気持ちよくはなれない。ただ、かっこよく飛ぶイメージを強烈に植え付けてくる割には、その実ちゃんと定期的に地面に降りてきてくれるのもあって飛竜の中では割と頑張ってる方な気がする。問題は下の奴だ。

火竜リオレウス

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 Wのモンスターとっつきやすくする調整によって前よりはだいぶマシになったと思うんだけどどう思いますか?(?)閃光使いやすくなったとか翼の破壊で飛行を制限できるとかそういう要因を除いても、シンプルにモーションがかなりの数刷新されて、予備動作が増えたりして本当にマシになったと思う。地上で振り向きからのノーモーション突進とかもうやってこないですからね。
 さて、リオレウスといえば「空の王者」として一作目からモンハンの顔役をやっている(今やスマブラ出演まで果たしたスターなんだよな)癖して、地上戦主体のゲームのコンセプトと致命的に噛み合わぬまま15周年を迎えてしまった悲しすぎる存在として有名だ。空の王者なのに、地べたに降りてきてくれないとプレイヤーはまともに戦えないというシンプルすぎる理由が、この15年間ずっと立ちはだかってきたんだなぁ。これはそもそも飛竜種自体の抱える根本的な構造的欠陥ではあるんだが、後年に出てくる飛竜は「飛ぶのがうまい」っていうのと「戦って楽しい」っていうのを本当に頑張って両立しようとしている、そういう苦心を感じますよね。ただ、やっぱり共通する部分としては、かっこよく飛びながら派手な攻撃してくるけども、すぐに降りてくる、っていうのが大事だと思うんですよ。セルレギオスとかライゼクスとか……看板飛竜はその辺わきまえている。
 で、レウスの話に戻ると、降りて来やんがな、お前はよ。モンハンプレイした人間全員が知ってる事実なんですけど、レウスって降りてこないんですよ。Wで優しくなったとはいえやっぱり飛び過ぎなのは否めないし、その飛び過ぎなのが15年間手を変え品を変え、少しでも楽しくなるようにと苦心されつつも結局そんな実らず、ずっと個性として残ってきたんだから、多分こいつは一生飛びすぎてる。
 ……で、まぁ一般論はここまでとして、一つの武器種まで絞った笛並感を述べさせて頂くと、前作XXと比べて明らかに撃墜機会が増えている印象を受ける。空中でのモーションがWで甘くなっており、頭が下に……具体的には地上から笛振って届く範囲に頭を垂れて置いてくれるタイミングがどう考えても以前より多い(今作の笛のモーションは前作より上を殴りやすいのもある)。レウスがクソなのは、空中で技を撃ち、空中で後隙、空中で技……を繰り返すからモンハンの醍醐味たるターン制が破壊されてるところだと思うんですが(だからこそどう変わろうが飛び続けるだけでクソモンスの誹りを受ける)、今作のレウスはこの空中の後隙に対して、頭を殴っていける機会がまぁまぁあるんですね。なので、ハンターが飛竜相手にして最も気持ちの良い瞬間である撃墜ダウンを一回の狩猟で何度も取れるというのもあって、実は”他の近接武器種ほどは”レウスを嫌っていないと思います。XXまでは大嫌いだったけどWのレウスなら全然相手しに行ってやれる。(好きとは言っていない)
 そうそう、従来の高空に留まって軸合わせてから爪攻撃するときの、元の位置に戻るときのあのゴム紐に引っ張られたみたいな挙動は見た目がマジで嫌いだったので(そもそも飛竜が不自然ワイヤー飛行するこのシリーズにおいても、目を覆いたくなるほど不自然だったと思っている)それはなくなってよかったです。まぁ復路がなくなっただけで往路は大概の速度ですっ飛んでくるんだけど……

角竜ディアブロス

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 元祖突進モンスのディアブロスくんの登場だ。こいつが草食なのは初心者が一度はひっかかる罠だと思う。
 さて、ジャナフの項で書いたけどモンスターの行動の中でも突進っていう攻撃はめちゃくちゃ強い。みんな知ってる。で、こいつのメイン技は突進と地中潜航。なんか要素だけ見るとマジでめちゃくちゃつまらんモンスに見えるけど、なんだかんだお前もほぼずっといるよなぁ……。盾持ちあるいはカウンター持ち武器ならまだしも、それすらない武器種だと結構相手したくないモンスになってそうなんですけど、どうなんですかね?なんだかんだ前より隙はわかりやすくなったとは思うが。
 というわけで笛並感なんですが、先に言っておくと、笛は高周波という手段があるんで若干評価が甘くなるところがあると思います。突進はともかく潜航に高周波をちゃんと合わせることができたら遥かにチャンス行動増えるんで、他の武器種よりも殴れるチャンスが多い。こいつ相手は高周波ゲーをやるのがストレスフリー。なんせ今作は怒り状態でも音爆弾が効く。追い風すぎる。追い風その2はWからの旋律ストックの仕様。高周波という弾丸をシリンダーに装填したまま好き放題殴れるし、なんなら予備の弾まで用意しておける。今作は閃光玉は何個でも撃ち放題ってレベルなのに、音爆弾は調合元の素材を得るのが面倒すぎてポンポン撃ちづらいのもあって、高周波の相対的なバリューが大きい。ディア戦が楽しいかは別として(無慈悲)こいつを相手にするとなんか笛を担いでいる意味というものが……甲斐というものが……そういうものが感じられる……!
 実際高周波打ち放題のバリューが一番でかいのはマルチの時だと思います。多分笛担いでる人間のだいたいは潜航に合わせて高周波吹く練習くらいならやってそうだし(偏見)お近くに2%のカリピストがいるなら、一度角竜狩猟に連れて行くと大剣真溜めとかいっぱい入って気持ちよくなれるかもね。

惨爪竜オドガロン

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 防具のデザイン優勝だろお前は。
 裂傷とかいう珍しクソめんどくさ状態異常を久々にかましてくるけどこいつ自身はそこまでめんどくさくもないというか、わかりやすいモンスターだと思う。ターン制の権化なので。派生する行動、しない行動、通常時と怒り時での最大派生回数、その辺を戦って覚えてくると攻撃ターンと隙ターンがガッッツリ分かれててスイッチを切り替えるような戦い方になってくる。その都合上隙に一発重たいの食らわせわれる武器種ほど有利を取れそうだし大剣なんか気持ちよくなれるんじゃないかって例のごとく勝手に思っています。しかしターン制重点とはいえ、慣れるとこいつの攻撃ターン中にこっちの攻撃をねじこめる隙を見出すこともでき、ここに立ち回りを詰める余地、詰め甲斐というものがある。単純でないのが楽しいね。
 ところでデザインもだいぶ好き。瘴気の谷っていうフィールドにこれ以上なく合ってる見た目してる。生態も好きだよ……格上にも遠慮なく喧嘩売って縄張り争いするところとかアホでかわいいし……。ジョーのおやつ。

幻獣キリン

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 お前もグラフィック向上した結果雷見やすくなって大助かりだよ。雷の落下地点を丁寧に示してくれるのもあって、キリンとやり合う際のコツである、雷の落下位置、および安置を覚えるという作業がしやすくなっているのが良い。戦闘面以外でも単純にグラ向上により幻獣としての美しさが際立った感じもあり、たてがみとか綺麗だよね。
 さて、笛は基本攻撃が弾かれない上に、振りの軌道上頭を綺麗に殴れることが多いので相性はかなり良いと思う。その移動速度のおかげで位置取りもしやすい。自分は右ぶん綺麗に頭に当てたいのもあって主に右前足付近をチョロチョロすることが多い。周囲にまんべんなく雷落とす攻撃の安置も近いし。

熔山龍ゾラ・マグダラオス

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 デカ過ぎんだろ……。下位のストーリーの主役でありシリーズ最大級のトンデモクソデカ古龍。結論から言うと戦闘自体は大味極まりないのであんまりおもろくないんだが、やっぱめちゃくちゃでかい古龍ってテンション上がっちゃいますね。戦闘はあんまりおもろくないです。多分、めっちゃでかい古龍の上を歩き回って、しかもその上で他のモンスターと戦うっていうシチュエーション先行なところがあったんだと思う。まぁ実際上でネルネルと戦う状況自体は結構良いですよね。火山を背負った龍っていうビジュアルも良いじゃないですか。

岩賊竜ドドガマル

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 かわいいやつ。ビジュアルが大変愛らしい。口内に爆発性の岩を溜め込んで攻撃するけど、頬張ってる間の顎はでっかくなる上にやわらかく、しかも攻撃を続けると爆発して大きな隙を晒すというわかりやすいギミックを備えた火山版強化ドスジャグラス。上位チュートリアルの役割なんですかね。中型モンスなのもあってそこまで印象は強くないけど……
 ところで、見た目はだいぶ両生種寄りですよね。ポケモンだったらテツカブラくんとかと同じタマゴグループにいそう。

桜火竜リオレイア亜種

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 謎の新モンスみたいな顔して蓋開けたら亜種だったのちょっと笑った。
 サマソが原種より強いぞ!っていうのが多分一番の特徴なんだけど、正直突進の強化のほうがよっぽど怖い奴。めっちゃ往復してくるし。あの突進中の頭にリーチ長い攻撃をうまいこと先端で当てると、判定がこっちに当たる前にひるみで潰れてくれることが多いんだけど、あのひるみは確定なのかよく知らないまま狩っている。雰囲気で狩りをするな。
 実際まぁまぁ悪くないモンスだと思う。結局そんな飛ばないし、肉質の変化に関してもどうせ頭しか殴らないから……。

蒼火竜リオレウス亜種

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 画像は頭を殴られて落ちてくる寸前の一枚。この瞬間だけはかわいいね。
 強化版赤。それはつまり、赤レウスの特徴、強みを更に強調したという意味であり……つまり赤よりもカスになった。こいつのことをクソモンスという人間は8割9割くらいいるんじゃないだろうか。結局のところ降りてこないのが問題なわけですが……。
 だいたい火竜の項で述べたことがほぼ当てはまる。流石の笛でも、一応頭には届く、届くが、原種よりも更にめんどくさい(なんか空中でこっちを追い越してすれ違っていくような行動が多い)のでそんなやってて楽しいモンスではないと断言していく。一応頭殴って落とすチャンス自体はある身分なんだからまだマシな方だとは思うんだが……。
 ところで亜種に限らず、こいつらが落とす可燃石(スリンガー爆発弾)を空中で当てると、かなりの時間頭を垂らしてひるんでくれるという事実は覚えておく価値がある。IB以降なら抜刀前方攻撃からの響音攻撃のコンボが頭にフルヒットして結構な撃墜チャンスとなるので、めんどくさい怒り状態にでも狙うといいと思います。別に落とせるからって飛んでいいわけではないぞ。

黒角竜ディアブロス亜種

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 繁殖期の雌個体。原種を更に極端にしたような純粋な強化っていう、いかにも昔の亜種という感じの亜種。ほとんど角竜の項で触れたことが当てはまる。まぁそんな楽しいモンスでもないですよね。
 こいつの突進後隙キャンセル潜航(特に怒り時)はかなり早く、笛の高周波もこのモーション見てからだと突き上げまでにニュートラル演奏でも間に合わないので、原種よりも高周波を取り回す難易度が高い。対処方法はキャンセル潜航先読み置き演奏。これは結構コツというか慣れがいるので、亜種相手に笛担ぐつもりのハンターはまだ読みが下手なおれと一緒に練習しようぜ。成功させてドヤ顔していきましょう。高周波のストックを二つくらい作っておくと、多少演奏が早すぎても連続演奏でリカバリーが効きやすい。

溶岩竜ヴォルガノス

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 特定外来生物。こいつはFのスタッフと本筋のスタッフが一緒になって最初に作ったやつなのでこっちに来やすいらしいね。結論から言うと、面白くねえ。面白くないっていうかめんどくさいっていうか……。
 この魚竜を語る上で外せないのが「我が名はヴォルガノス」っていうイベントクエスト。なんでも発売後一年間で統計取ったら狩猟数が一番少なかったモンスターがこいつだったらしい。武具もそこまで有用ってわけでもなく、狩猟が必須というわけでもなく、イベントにも出ないし行動半径も小さいから乱入もなく、調査クエに行くにもただただめんどくさいので誰も狩りに行かなかったのだ。だから、ヴォルガノスを狩ったら装飾品がいっぱい出るクエストを用意したぜ!ぜってぇ狩ってくれよな!
 …………まぁ……そっちが本当にそれでいいと思うんならいいんだけどさぁ……。ヴォルガノスくん……なんで君をみんなが狩らなかったのかって言われたら、それは君が純粋にめんどくさいモンスターだからなんだよ……。武具が弱くても楽しいモンスなら、少なくともおれなら狩りに行った。多分一番良くないのは、アグナコトルの特徴が逆輸入されたことだと思う。体表の溶岩が冷え固まる要素。しかも部位破壊しようが赤熱化してないと弱特乗らないレベルで肉が硬い。これで面白いモンスになるわけがなくないか!?しかも潜るんだぞ!?スリンガー松明弾使えっていうことなんだろうけどいちいち冷え固まる度に納刀して弾パシュって撃って、ただでさえ潜ってるときはこっちはなんもやることないのにそんなめんどくさいことやるわけないんだよなぁ。別のクエスト行くわ。基本近接ばっかのおれが珍しく水速射ライトをわざわざ作って、鉄壁珠が出るまでイベクエ回したのが答え。

爆鎚竜ウラガンキン

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 おなじみ主任。主任の笛、見た目好きだったんだけどなぁ……。
 ローリングが強化された……というかなんか地の利を生かして戦ってくるように。あと爆発岩のばらまきが目に見えて増えたことで、なんか小技が増えたというか、前よりもコスくなったように思える。ハーフパイプで戦うと非常にめんどくさいことになるけど、近接でもハジケ結晶で転がり中断させて転ばせる要素があるのはありがたいっちゃありがたいですね。
 ちなみに今作で頭と顎の肉質が分かれたとのことで、顎の肉質そのものはそんな変わってないけど、頭部にはめっちゃ打撃が通るようになった。顎の破壊を成すまで、しょっぱいダメージにゲロ吐きながら泣く泣く頭を殴り続ける時代はもう終わったのだ。頭殴らないと死んじゃう教徒的にはもうありがたいとかいうレベルを超えて平服するレベルの仕様変更。頭を殴りたいから笛を使っている、皆さんもそうですよね?(曇りなき目)
 ところでマスターランク個体の新技火炎車見ましたか?おれ初見でめっちゃ笑っちゃった。なんなんだよあれは絶対に遊んでるだろ。

爆鱗竜バゼルギウス

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 MHW乱入システムの象徴かつ、同時にその煽りを受けている嫌われ者。久々の乱入型超危険生物……それだけでちょっとワクワクしちゃういますね。ジョー先輩と違って、いかにも罠って感じの上位クエストで仰々しく不意打ち登場というわけでもなく、なんか前触れ無くヌルっと現れ、下位防具のハンターが「な、なんだあいつ……」って困惑してる隙に意味わからん威力の爆発を起こしておねんねさせてくる謎の竜として登場。本当に困惑しかなくて良かったです。あの鱗、なんも知らんまま上位のフィールドに前触れ無く落ちてるから興味本位で近寄っちゃうハンターがほとんどだろうし子供が不発弾触りに行って起こる不幸な事故感がある。
 正直、見た目も生態もコンセプトも、かなり好きな部類。爆撃機モチーフで爆発する鱗を空からぼとぼと落とすのが生態って、めっっちゃおもろいやんけ。何が駄目かって言うと乱入システムがやりすぎだった……というか常時狩猟環境不安定のMHWにおいては困り者を通り越して普通に嫌われ者になってしまうんですね。飛竜だからどのエリアからでも飛んでくるし、そもそも乱入ルーチンが組まれてるっぽい動きをするし。コンセプトからしてお邪魔キャラなんだから仕方ないとはいえ、やっぱりやりすぎたのが良くなかっただけなんじゃないかなぁ。BGMも良い仕事してた。従来の狩猟環境制ならもっと良いモンスターだったとおれは思います……。
 ただ、一つの敵として見たときは、赤熱鱗が地上戦でも足元にぽろぽろ落ちるのは単にランダムな事故が増えるだけなのでそこは剣士的にはやめてほしい要素。だからこそ特殊個体のほうが良いモンスだと思う。

恐暴竜イビルジョー

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 無料アプデ第一弾の追加モンス。バゼルとジョーが同じ環境に揃うということで少し騒然としましたね。しかも縄張り争い付きという豪華仕様。他にはディアブロスとの縄張り争いなんかも大好き。こいつマジでやべえよ。また、小さめのモンスターを咥えて振り回すっていう、Wならではのインパクト抜群の仕様もあって、ますます楽しいやつになっている。グラフィック向上で、てらてらとした恐ろしい表皮の質感が表現されてるのも良い。
 で、まぁ実際戦うとどうなのっていう話なんだけど、新モーションである、ひるみカウンターはかなり良い要素だと思った。怒り時限定で、ひるみをキャンセルしてこっちにカウンター行動してくるっていう、なんだいつもの隙潰しかァ?って感じの行動なんだけど、これにハンターが更にカウンターを食らわせるともんどり打って大ダウンするっていう楽しい技になっている。しかも筋肉膨張状態まで解除されてアドがでかい。これぞリスクとリターン。食らうと痛い大技に対して綺麗に返すと逆にこっちにチャンスが転がり込んでくるっていうシステムは純粋に楽しい。

鋼龍クシャルダオラ

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 巷で終身名誉クソモンスの名をほしいままにする曰く付きの問題児。遊び方にコツを要することで有名。ビジュアルとBGMにパラメータを全て振ってしまった結果とか言われてるけどコルムダオラは人気ですよね。今作はないって?そうなんだ……。
 強いモンス、難しいモンス、っていう概念と面白くないモンスっていうのは明確に違うっていう話の象徴みたいな存在。ハッキリ言ってクシャルはそんな強くない。地上の攻撃はだいたい突っ込んでくるだけか、テオの火炎薙ぎよりもだいぶ予備動作の分かりやすい前方風薙ぎ、ブレスと対処が楽なものばかり。風薙ぎをコロリン回避して正面から逸れたところでリーチ活かして右ぶんでアタマ殴って……っていうのが突進とか挟みつつもテンポよく何回か続いたときはおっ……?なんか楽しいか……?ってなるんだけど……。
 こいつの駄目なところはもう至るところで語り尽くされているし、改めてここでダラダラ挙げてもしょうがないのでざっと代表的なところを並べると、降りてこない、龍風圧、竜巻、って感じなんですかね。飛んでばっかはつまんないっていうのは火竜の項で触れた通り。龍風圧はまぁ……個人的には”これ単体なら”、めんどくさくはあるけどそれならそうと気をつけて立ち回りますっていうギリギリの要素という感じ。普通に面倒とは思う。で、竜巻に関してはまず設置技自体が良くない(シャガルの地雷とか)っていうのがそもそもあるんだけど、こいつに関しては視界も悪くなるし、何より風圧と判定(と視界の妨げ)が結構な時間フィールドに残留し続けるってこと自体をあんまり考えていないんじゃないかと思ってしまう。エリチェンの際に竜巻がエリアの境界に残り続けた時のこととかね。攻撃で吹っ飛んで竜巻の中心に叩き込まれて、起き上がった瞬間ハメ的に竜巻ダメ食らう、的なパターンも起こりがちだし。で、そういう要素が合わさることで、何をやっても嫌われるモンスターができあがってしまうというわけなんだなぁ。三位一体。
 それと、どうして毒も角破壊も能力を弱めないのですか……どうして……。代わりにシステムに推奨されてる龍封力。あると確かに体感で纏い段階の進行は若干遅く感じるけども、それは劇的ではないし何より効果がわかりにくいしで、対クシャに限らず失敗システムの類だと正直思います。そしてマスターランク個体の閃光耐性は言わずもがな、竜巻移動合体ブワーもかなり好きではない。さらにクラッチとも噛み合いが悪すぎるのはなんとかならなかったのだろうか。で、まぁここまで述べた通り、おれ個人としてもクシャルは普通に嫌いです。「別れと嵐は時を選ばず」は、今作でも屈指の二度と行きたくないクエスト。
 当たり前だけどゲームって一人で作ってるわけじゃないわけで、IBで良いモンスがいっぱい追加された一方で、こういう、倒されるエネミーとしての調整がだいぶ甘いと感じざるを得ないやつも当然いて……多様性というやつを感じますね。IBのクシャルの良いところは、いよいよ何の用事もなくなったことである。クシャルのコツ……それはクシャルと戦わないこと。

炎王龍テオ・テスカトル

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 シャトルランが体感減ったり、例のごとくWモンスとっつきやすさ改革により突進にも予備動作が生じたりと色々マシになったように思う。なんならW古龍の中じゃだいぶ戦いやすい方ですよね。
 テオに限らずWの古龍は、人間も他のモンスもとるにたらん存在って感じで、歯牙にもかけないような雰囲気でフィールドに佇んでるのがかなり好き。中でも陽光の下、大蟻塚をノシノシ歩くテオにゃんは大変威厳があって特に好きだ。W時代にテオと砂漠でキャッチボールして抜け毛を集めて歴戦調査クエ出すとかあったよなぁ……。
 さて戦闘面。とりあえず首が短くて頭がでかい、それだけでもう偉い感じありますね。判定が全体的に優しくなってるおかげもあり、迂闊なことをしなければ割と綺麗に立ち回れるモンスターだとは思う。顔のすぐ横が安置になってるような行動も多めで、突っ込んで戦い甲斐がある。あのガーってスライド移動して裏に回り込んでくる技の対応がめんどいくらいか。新技の目の前チロッと薙ぐような火炎放射が特に、いかにも当たってそうな顔面の目の前が安置っていうのがテクニカルで好き。これの予備動作見た瞬間、それでもなお退くことなく顔の前でスタンプ振り上げてると文字通り身を焼くようなスリルが……まぁ今ではだいぶ慣れたとはいえ、やっぱり快感はありますよね。なお嫁さんのは普通に当たる位置の模様。
 御しやすいとはいえ気絶値が高いので、油断するとかなりまずいことになるっていういい塩梅(それでも割と簡単寄りだけど)の難易度だったんだけど、黒龍装備だといよいよ死ななくなった。

屍套龍ヴァルハザク

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 見た目のインパクト抜群。オストガロアのドラゴンゾンビっていうコンセプトを(あいつは骨重点だったけど)本当に龍でやっててシンプルにかっこいい。パッと見冗談みたいな見た目してるんだけど、頭のパッと見だとファンタジックなゾンビ目に見える黄色い部位はあくまで発光器官で別に目が存在したり、そのグロい顎も実在の深海魚に似ていたり、結構しっかり生物であるという説得力を抑えていて流石という感じ。見た目もBGMも良い上に、瘴気の谷の下層という実に映える、ほぼ自分専用フィールドを持ってるのも良いですね。あの酸の海は多少めんどいけど……
 実際戦ってみると、正直かなり楽。立ち回りやすい。ゾンビモチーフなせいか結構鈍重なところがあり、予備動作も大きいので回避の準備なり安全圏から技を置いたりと色々やる猶予が多い。肉質もいい感じでよく怯むし。瘴気対策さえしていけば案外おとなしい、堅実なドス古龍骨格という感じで、実際W時代の危険度3クエストはもっぱらこいつかテオが狩られていたように思う。ブレスとか懐に潜ってたらもうただの隙でしかないんだよな……しかし地面ブレスの際は強制的に仕切り直される。

滅尽龍ネルギガンテ

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 抜群の存在感を放つ看板モンス。IBでもずっと良い出番をもらい続けた、Wを代表する名モンスター。何が良いって設定がいいよね……古龍を食らう古龍、古龍に対する自然のカウンターとしての古龍。見た目も、コンセプトも、曲も良い……。なんか属性を操ったり気候を変化させるような、ケレン味ある古龍らしい能力を持たない代わりに、超再生能力を持っててとにかく対古龍戦闘に特化してるっていうのもかなりかっこいい。ブレスすら持たずにとにかくその肉体だけで全てを破壊する、全てを滅する龍と冠されてるのが良いんだよな~。
 で、その性質通り、戦闘もとにかくハンターとのインファイト主体というか、お互いに攻め続ける戦いがシステムに推奨されてて、とにかく強敵という感じが最高。というのも「各部位に生える棘は時間経過でめちゃくちゃ硬くなってしまうが、硬くなる前はむしろめっちゃ柔らかく、しかも破壊に成功する度にダウンを取れる」っていうルールが設定されたマッチなので、結果ひたすら向こうの強烈な近接攻撃を縫ってこっちの攻撃を当て続けるのが正解になり、純粋な殴り合いが演出されている。その棘は驚異的な再生能力により常に再生し続けるので、それをひたすら繰り返して討伐までもっていく、最後まで息をつかせない殴り合いが存分に楽しめる。しかも、手間取ったり、あるいはBCに送られて、その間に全身の棘が硬くなってしまっても、はきょくめつじんせん・てんだかなんとかいう大技によって、一回棘の生え具合をリセットしてくれると至れり尽くせり。その攻撃自体は食らうとめっちゃ痛いっていうのもいい塩梅だ。そうそう、2連お手に対してカウンター決めると更に向こうからカウンター帰ってくるけど、そのカウンター自体は長めの後隙があるっていうのも良モンスを感じる調整よね。
 で、まぁ、後は歴戦王の話なんですが……こいつは実質別モンスみたいなもんなんで……。こいつはまぁ……クソって程でもないけどだいぶ大人げないモンスだとは思う。笛的にはほぼ右ぶんばっか振ってた気がする。綺麗に立ち回ろうと思えば一応はできるけど(こっちも隙少ない攻撃ばっか振る)、それはそれとしてあんまり気持ちよくはなれないんですよね。TA界隈などではtkdartsと呼ばれてた例の反転飛び込み歴戦王限定隙潰しトンデモモーション、あれもその技の存在と、それ使ってきたネルギガンテの向きによって突っ込んでくる位置が決まってる(向いてる向きから反時計周りに135度くらい?回転する)っていう性質を練習したり上手い人の動画見てあらかじめわかってれば、一応回避した上で一発反撃するくらいのことはできるけども……それを2回3回と派生させて繋げてくることもザラなせいでほぼ撃ち得モーションと化してるのはマジでいただけない。隙潰しの隙を隙潰しで潰すな~~~~~~!!!!!!

冥灯龍ゼノ・ジーヴァ

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 ラスボス枠の超大型古龍。一乙竜人とかいう愛称を生み出してしまった罪深いやつ。これまた今作のグラだからこそ表現できた透け感ある身体が良いと思います。見た目自体はだいぶ異形というか、初見でかなり困惑したんだけど……でもよくよく見るとなかなか綺麗な龍なんですよね。
 戦闘自体はだいぶ大味だし、そんな無茶もやってこないし、良くも悪くも割と普通という印象がある。臨界中は胸が柔くなるギミックがあるくらいか。実際弱いと評判だった気がする。ただ歴戦王は一発がめっちゃ痛い上にダメージ床、火やられと事故死要素マシマシ……なんだけど、それって別にモーションが強いとかそういう感じでもなく……強くなっても大味ですね。
 なにぶん変身を残した状態で出てきて討伐されちゃったので、真価を発揮しないままだったと言ってもいい。今後に期待()生まれたてだし。

炎妃龍ナナ・テスカトリ

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 嫁さんが登場。なんでも夫婦揃うのって10年ぶりらしいっすね。
 正直なところ、そんな得意じゃないモンス。一応練習して立ち回れるようにはなったけど、やっぱ行動間の隙が少ないというか、出が早すぎる技が多めなのでシビアな戦いを延々強いられる感がありますね。風圧も不快だ。紫赤青旋律で風圧無効を維持して戦うのが良いと思う。カーナ笛とか。
 ただでさえモーションがテオより早くて範囲も広く、なかなかこっちが大振りな攻撃を出しにくい上に、設置炎も爆発するので立ち回りにだいぶ気をやらないといけないのが非常に疲れる。設置技って息苦しいんだよな……。ヘルフレアもこっちが長時間しんどいだけの技だしドス古龍骨格のくせに頭ダウンしないのも結構腹立たしいし、何より頭が微妙に硬いぞお前。翼と尻尾が柔いって君なぁ……。
 ……しかし、元が相当不評な方向に強かっただけに、マスターランク個体は割と頑張って調整されてる”方である”説には触れておきたい。ぶっちゃけ上位個体はかなり好きじゃないモンスだったけどお前ならまぁ……戦ってやらんでもない……程度には(別に今でも好きではない)。肉質とか一部の技の出の速さとか炎の設置とかは据え置きとはいえ(これらは普通に嫌いです)、追加された技は安心してスタンプ置いたりできる程度には隙もあり、何より飛ぶ頻度が目に見えて減った。全部体感の話なのでほんとは全部気のせいかもしれないんだけど、尻尾振りも2回やってくる隙のあるバージョンの確率が増えてる気もする。ただ、時計回りに半回転する薙ぎブレスの頻度が上がってるのは頭が遠ざかって仕方ないので個人的にはそんな好きではない。尻尾狙うチャンスを増やしたということなのだろう。なお、纏いを進める時のわかりやすい隙に、もれなく早いカウンターが付いてくるのはマスター個体も相変わらずなのだが、IB以降はこれを割り切ってクラッチ傷つけタイムとしてしまうのが賢いのではないかと個人的に考えている。カウンターを誘発しない限りは隙も相当長く、頭も柔くなって良い感じだと思います。
 ……まぁ、ちょっと持ち上げといて何だけど、IB以降多少(悪化した鋼龍の例を思えば)マシにはなったとはいえ、結局はただ強いというよりは面倒な要素が多く、ハンターに対するメタ的な仕様が目につくモンスというのが総評になってしまう。要するに立ち回りに慣れようがそんな楽しくはないってこと。

爛輝龍マム・タロト

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 お前もなぁ。こいつを見るとどこか渋い顔をしたくなってしまうのは、単純にモンスターそのものとは別のシステム面な問題があるのでその話は別でしたいですね。成金めいた見た目のこいつの武器の為に随分苦労させられたが、実際アルバをソロで初めて殴り倒したときに担いでたのはマムの笛だった。
 モンス単体としてはまぁ悪くはない……と思う。大型古龍としてはちゃんと戦ってくれるやつだと思うし。……基本マルチばっかで適当に回してたからそんな立ち回りで語れることはないんですけど……(一回ソロ挑むにあたって練習はしたけどソロ自体一回限りのことなので全然身についてない)。上位だと撃退ばっかで煮えきらないけどマスターで討伐できるようになったのは良かったと思う。黄金を身に纏う地母神めいた古龍っていうコンセプトも面白いし、やっぱ普通に出てきたんならもっと良かったですね……。公式はマム・タロトは人気があると認識しているらしいですが……

魔獣ベヒーモス

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 一応ね?モンスターではあるし?FFコラボでなんと新規造形されたれっきとした新モンス。マルチ推奨。こいつも本当に功罪あるというか……人によっては罪深い存在だよなぁ……。ドラケン装備がマジで強かったので、当時だいたいのハンターが狩りに行ったのもあって、結果としてこいつは人気モンスになってしまった。PTで役割分担して倒すっていう性質上やることもわかりやすいしメリハリがあって、確かにゲーム体験としてそれなりに楽しかったのが否めない。
 ただ、ここでDPSチェック、およびエクリプスメテオ(=対処を要する問答無用即死ギミック)っていう概念がモンハンに持ち込まれたのは一つの契機だったんじゃないかなぁと思います。こいつ一匹がIBに影響を残しすぎている。今まではモンハン世界に存在してなかった調整方法を、開発側がここで覚えた感じがありますよね。それ自体の是非は人によっても変わるだろうけども……詳しくは後編の古龍の項で。

レーシェン

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 一応ね?ウィッチャー3をプレイしていたのでウィッチャーコラボ自体は大興奮の出来であった。ウィッチャー3まんまなんだもん、すごいよ。で、流石にあの世界の屍鬼とか精霊種を出すわけにはいかないのはわかるんだけど、もっといかにもなファンタジー怪物であるフォークテイルとかバシリスクとかを差し置いて、全然骨格の流用とかもできなさそうな人型のレーシェンが出てきたのは面白いというか、やっぱウィッチャーならではのやつが欲しかったということなんだろうか。確かに印象深い”怪物”ではある。
 正直そんな真面目に戦闘したことないしモンハンのモンスの枠から大きく外れた動きをするのでモンスターとしての評価は難しい。プケプケを守りながら戦うのは大変でしたね。エンシェントレーシェンについては語ることないので割愛。全然やってないので覚えてないです……。

以上W編

 以上、というわけでここまでW編でした。次回は当然アイスボーン編です。
 どうでもいい余談として、モンスターの写真を撮る際、そのモンスの防具と、あればそいつの固有グラ笛(皮ペタではないの意)を担いで行くっていう茶目っ気を出したところ、W時代の笛のグラの貧しさを改めて思い知ることになり泣いてしまった。

後編:そのうち(数日後)

(追記)書いた


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