筒香選手おかえりなさい!4/18公開入団会見現地レポート

僕らの夢の始まりだ。

2024年4月16日午後2時25分。ベイスターズ公式アカウントから発表されたポストに、どれほどのベイスターズファンが歓喜したことでしょうか。

筒香嘉智選手、横浜DeNAベイスターズに5年ぶりに復帰。

こんにちは。ベイズターズ'エールの片割れ、mochiです。
当日会社の休憩室でこのポストを見て、ひとりで狂喜乱舞(踊ってはない)しておりました。少し前には巨人入りとの報道もあったもので、不安やもやもやが一気に解消した瞬間でした。

そんな時、直後のポストで、4/18にハマスタで公開入団記者会見を行うとの情報が目に入ってきました。偶然にもその日は代休。筒香選手に最速で公に会いに行けるまたとない機会。これを逃す手はありません!

ということで、今回はハマスタでの公開入団記者会見の様子を、現地観覧勢としてお伝えしたいと思います。

いざ、ハマスタ

17時開場とのことで、16時半にJR関内駅に到着。ホームから改札に下りる階段には、筒香選手復帰ポストの画像(GO NEXT, GO.)がポスターとして掲示してあります。さすがベイスターズ、仕事が早い…!

あいにくの雨模様で、濡れずに待てる場所を求め、レフト側ウィング席の入り口に向かいます。階段を登り切ると、予想を超える長蛇の列…。どうやら千人近いファンが早くから列をなしていたものと思われます。後で報道で知りましたが、一番早いファンは朝8時から並んでいたとのこと。

待機列の長さよりも驚いたのは、ユニフォーム姿の大人のみならず、制服姿の中高生も男女問わずたくさん集まっていたこと。筒香選手が在籍していた頃は小学生だったろうに…。老若男女から愛される選手であることがよく分かります。

あまりに多くのファンが早くから詰めかけたため、急遽開場時刻が15分早まることに。いよいよハマスタに入場です。当日は入場無料、自由席で早い者勝ち。なるべく見やすい場所を確保すべく、バックネット裏1塁側の上の方の席に陣取りました。

グラウンドには記者の方々が座る席と、マウンド辺りに屋根付きの大きめのお立ち台が既に設営されていました。外野バックスクリーンとフェンスのリボンビジョンには25の数字と"GO NEXT, GO."メッセージが表示されていて、気分が高まります。雨が強まってきたけど、気にしない(レインコート着て座ってました)。

筒香、登場

18時になると雨も止み、スタジアムDJのみっきーさん(フリーアナの山田みきとしさん)の司会で、会見が始まりました。渡米前の活躍をまとめたショートムービー放映の後、応援団の協力のもと、スタンドの観客全員による応援歌の合唱でお出迎え。これ以上ない演出じゃないですか…。5年ぶりに歌える応援歌ということで、皆さんすごく嬉しそうでした。

鳴り響く応援歌の中、1塁ダグアウトからマウンドへ歩を進める待ちわびた後ろ姿…筒香選手の登場です。

会見で語ったこと

優勝への想い

5年ぶりのハマスタ、応援歌の大合唱、ファンの歓声に感無量の様子の筒香選手。冒頭のあいさつで、「横浜スタジアムで野球ができる喜びをかみしめている」と語ってくれました。

続くメディアからの質疑応答では、早速核心を突く質問が飛び出します。日本プロ野球への復帰の決め手を問われると、「サンフランシスコ・ジャイアンツを退団してから、先行きが見えない中で、日本に復帰するモチベーションが今ひとつ上がらなかった」と正直な思いを吐露した筒香選手。長年の夢であったメジャーリーグ挑戦をまだ続けたい、という気持ちがあったのだと思います。

それでも練習を続け、毎日考えを巡らせる中で、「ベイスターズで優勝すること」が日本でプレーするモチベーションになっていった、と語る筒香選手に、スタンドからは拍手が沸き起こります。

印象的だったのは、毎年オフに南場智子オーナーが「心揺さぶる言葉」を筒香選手に伝えていたこと。メジャー挑戦を表明した2019年オフ、当時の三原一晃球団代表は「もし日本に帰ってくることになったら、必ずベイスターズに戻ってきてほしい」とコメントしていました。南場オーナーやベイスターズ球団が、その姿勢を堅持し、つながりを絶やすことなく、声をかけ続けていたことが明かされたのです。

返答の締めくくりには、南場オーナーが掲げる「横浜での優勝」を実現する1ピースになりたい、と力強く語ってくれました。

三浦大輔監督とのやり取り

日本球界復帰にあたり、かつて共にプレーした三浦監督から声をかけられたか、と問われた筒香選手。ジャイアンツを退団した数日後、三浦監督から電話があったとのことでしたが…

「おい、帰って来いよ。じゃあ、またな」

通話時間はわずか15秒。思わぬエピソードにスタンドからは笑いが沸き起こります。日本球界復帰が報じられた当初、インタビューで「祈っています」とだけ答えていた三浦監督でしたが、実はこんなやり取りがあったのか…番長の人柄が垣間見えるエピソードにほっこりしましたね。

背番号25への想い

メジャー挑戦の間、空き番号となっていた25番を再び背負うことになるが、どう感じているか。その質問で語られたのは、背番号25への想いと、その25番を空けて待っていたベイスターズ球団への感謝でした。

2012年に、「尊敬する先輩」である村田修一選手から背番号25を受け継いだ筒香選手。「相応の覚悟を持ってプレーし続けてきた」と、並々ならぬ想いを明かしてくれました。

渡米前に通算205本のホームランを放ち、2016年にはホームラン王と打点王の2冠に輝き、翌年には侍ジャパンの4番も務めた筒香選手。背番号の重みに負けない活躍を重ねてきたことを、ベイスターズファンはよく知っています。帰ってきたハマスタで、再び活躍する姿を期待したいですね。

アメリカでの経験

続く質問で、アメリカでの経験について問われると、かけがえのない財産であることに間違いはない、と答えた筒香選手。「結果で評価されるのが当たり前の世界で、決して満足できる結果は残せなかった。野球が上手くなるために、その原因には向き合い続けなければならない。」と、真剣な面持ちで語ります。

一方で、この先の目標に向けて、「過去を振り返り過ぎることなく、競争を勝ち抜いてポジションを奪い取る」と強い決意も口にしました。「ポジションを、はい、どうぞ、という勝負の世界はない」という言葉が、とても印象に残っています。プロ野球選手としての矜持を垣間見た気がしました。

質疑応答の最後に

現在のベイスターズについて質問されると、「若くて魅力のある、他球団から嫌がられるくらいの選手がたくさんいる」と答えた筒香選手。ドラ1ルーキーで、横浜高校の後輩でもある度会選手については、「チームの中心となって、勝利に貢献してくれるだろう」と期待を込めます。

最後にファンに向けて、「まずは全力でポジションを奪取する。その中で、勝利につながるプレーを皆様にお見せしたい」、「シーズン終了後に、ファンの皆様と喜び合えるよう、頑張りたい」と固い決意を語ってくれました。

5年ぶりのユニフォーム

質疑応答が終わると、サプライズゲストとして三浦監督が登壇することに。「おかえり」との一言と共に、筒香選手と握手を交わします。そして筒香選手に「チームの大きな柱、起爆剤となって、突っ走ってほしい」と熱くエールを送りました。

続くフォトセッションでは、三浦監督から筒香選手にユニフォームとキャップが手渡されます。5年ぶりのベイスターズユニフォーム姿のお披露目です。スタジアムは大きな拍手に包まれました。

横浜の空高く

フォトセッションの後には、再びの応援歌タイム。応援団とファンから、大合唱が筒香選手へ送られます。もちろん私も歌ってきました。スタンドのビジョンに目をやると、筒香選手の目が潤んでいるように見えました。

演奏後、「応援歌を歌ってもらえる中で、早くプレーがしたいと思えた」と語った筒香選手。ファンも久しぶりに歌えてとてつもなく嬉しかったですよ!

会見の締めくくりには、「途中からにはなるが、最後まで全力で、毎日必死にプレーします」と、力強くコメント。盛大な拍手と歓声のうちに、公開入団記者会見は幕を閉じました。

所感

実際に現地で観覧して、改めて感じたのは、「みんな筒香選手が大好きなんだ」ということ。当日は雨にもかかわらず、およそ9600人のファンがハマスタに詰めかけたそうです。開場が早まったこと、当初は開放する予定のなかった内野席の最上段を急遽開放したこと…随所にファンの愛の大きさがにじみ出ていました。

この記事を書いているタイミングでは、ベイスターズはお世辞にも好調とは言えません。なかなか奪えない得点、重なるミスやエラー…とても苦しい状況です。2019年シーズンの4月、10連敗を喫していたあの頃を思い出してしまいます。あの時、流れを変えてくれたのは初代キャプテン、石川雄洋選手でした。東京ドームでの決勝2ラン、今でも忘れません。

ベイスターズのこの苦境の中、いま求められている起爆剤としての存在は、やはり筒香選手なのだと思います。現在、2軍で試合勘を取り戻すべく、必死で調整してくれています。満員のハマスタで、苦しさを吹っ飛ばし、ファンに熱狂をもたらしてくれるような一打を、期待したいですね。

以上、筒香選手の公開入団会見レポートでした。それでは!


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?