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BiSH論Ⅵ(アイナ・ジ・エンドを愛し過ぎた男)

おことわり

私は自称清掃員ではありますが、BiSHを聞き始めて1年程度と日が浅く、これから書くBiSH論について歴史的検証や科学的根拠、データによる裏付けが
ない感想以下のものであることをご了承ください。

ラストシングル「Bye-Bye-Show」MVを作った男 

BiSHのMVや映画等、数々のBiSH作品に携わったエリザベス宮地がBiSHのラストシングル「Bye-Bye-Show」でもMVのディレクターに名前を連ねています。

エリザベス宮地の映像作品の中で清掃員にもよく知られているのが「ALL YOU NEED is PUNK and LOVE」です。エリザベス宮地は電気通信大学進学を機に上京します。

マスターベーション世界記録保持者

大学では放送研究部でお笑いショートフィルムばかりを撮っていたのですが、真面目すぎる部活の雰囲気になじめず、半年で辞めてしまいました。大学3年のときに、友達の紹介でビデオマックス調布店というアダルトビデオショップでバイトをして、カンパニー松尾さんの作品を知りました。カンパニー松尾は女性のエロさだけじゃなくて、人となりをしっかり映しているからこそ、僕ら観ている側が感情移入する仕組みをハンディカメラ1台で撮影していました。「セルフドキュメンタリーにはこんな魅力があるのか」と魅力を感じた宮地は松尾の曲の使い方にも感心します。そんな中で「私のあそこはベートーヴェン」というブログを開設して、店の商品を紹介しながら1年で1500回射精する企画を始めました。宮地は友人とマスターベーションのギネス記録に挑戦する「みんな夢でありました」というセルフドキュメンタリー映画を撮ることになりました(宮地は2008年にデンマーク・コペンハーゲンで行われたマスターベーションの世界大会「マスターベータソン」に参加して、7時間に28回の射精を達成して優勝を果たしました)。この作品の後、吉祥寺のライブハウスで乍東十四雄(のちのヤング)をはじめ、シャムキャッツ、SEBASTIAN Xらに出会い、「映像を撮らせてください」っていろんなバンドに声をかけMVを作ります。

テレクラキャノンボールがBiSHに繋がる

1997年に第1回作品が作られるカンパニー松尾の「テレクラキャノンボール」という作品は有名なシリーズですが、自動車、バイクのレースとテレクラナンパでのセックスによる合計点で優勝者を決める作品です。2013年「テレクラキャノンボール」の派生版が『劇場版BiSキャノンボール』という映画です。テレクラキャノンボールのAv監督たちが、2014年に解散したアイドルグループのBiSの解散ライブの裏で、各メンバーと一対一でカメラを向けながらハメ撮りを狙うという企画です。カンパニー松尾を崇拝する宮地もこの企画に呼ばれるようになります。カンパニー松尾のAVメーカーのハマジムと、BiSの所属する事務所・WACKとのコラボ作品は続き、2017年には『劇場版 BiS誕生の詩』、『WHO KiLLED IDOL? SiS消滅の詩』が作られました。2017年、WACKに所属する、BiS、BiSH、GANG PARADEの3組の新メンバーオーディションに、ハマジムのAV監督やミュージックビデオの監督が密着してドキュメンタリーを撮影(の裏で、またしてもハメ撮りを狙う!)という、『劇場版アイドルキャノンボール』が作られました。この『劇場版アイドルキャノンボール』に参加し、BiSHに密着していたミュージックビデオ監督にエリザベス宮地が映画の中でどんどんBiSHをそしてアイナ・ジ・エンドを好きになってしまいます。ここから更に派生した映画が「ALL YOU NEED is PUNK and LOVE」です。

エリザベス宮地の映像にリアルを感じる

BiSHの宮地作品の中では「GRUNGE WORLD」のMVでアイナのコアな部分に迫っている感じがします。

ただ宮地のアイナへの「好き」はBiSHの他のメンバーとの温度にさが出てしまいました。そこはモモコグミカンパニーは「好きということにはリスクを伴う」と宮地に対して「ALL YOU NEED is PUNK and LOVE」の中で指摘をしています。BiSH、初の主演オムニバス映画『BiSH presents PCR is PAiPAi CHiNCHiN ROCK'N'ROLL』ではエリザベス宮地はアユニ・D主演の「オルガン」の監督をしています。アイナと宮地の結論は・・・そういうことだったのです。

宮地は「一番大事にしたのは「BiSHのために自分ができることは何か」。ファンだったら特典会に参加したり、いろんなライブに足を運ぶことで彼女たちに貢献できる。じゃあ自分ができることは何かを考えたら、彼女たちのまだ伝わり切れてない映像を撮ることでした。」と語ります。「人は感動なしには生きていけない」と語る宮地にとって、撮影するアーチストに没入することでアーチストのファン、アーチスト本人、関係者にその時の生の感動を映像に残すことこそが使命なのかもしれません。


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