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AI 2024: ユーザーが求める製品や体験とは?

今年は何と言ってもAIの年。
先月ラスベガスで開催されたCESでもテーマは言わずもがなAIで、AIに関するトークやAI搭載の製品が非常に多かったです。
ただ、画期的な製品やサービスもあれば、テクノロジーだけが先行しすぎて消費者のニーズに応えてる?という疑問も浮かび、それって本当にAIが必要?と思うものもしばしば・・・。

AI 2024でもあり、何でもかんでもAI 2024な年でもありますが、今回はCESのKeynoteや話題になった製品を通して、一般消費者目線でグッときたものをご紹介したいと思います!


Walmart :補充アルゴリズムによって買い忘れを防ぐInHome Delivery

Walmartウェブサイトより

WalmartのInHome Deliveryは好きな時間に自宅の好きな場所に配達してくれるデリバリーサービス。
他の置き配サービスと違い、家の外だけでなく希望すれば自宅の中や冷蔵庫の中にまで届けてくれます。
2019年から始まっているサービスなのでInHome Delivery自体は新しくありませんが、今回CESで紹介していたのはAIを搭載した補充アルゴリズム
AIがいつも買い続けている物と買い足している頻度を理解し、自動的にバスケットに入れてくれます。
サブスクリプションと比べ、買い物の仕方がよりパーソナライズされ、買い足しが不要な時はバスケットから外せば良いので調整も楽なところがメリットにあります。
スーパーが遠くにある場合や、子供がいて買い物する量が多い家庭だけでなく、トイレットペーパーや洗剤など切らしたら困るアイテムの買い足しには便利なサービスだと思います。

L'Oréal:生成AI搭載のBeauty Genius

CES ロレアルKeynoteよりスクリーンキャプチャ

ロレアルはCESには10年前から参加していますが、今年Keynoteでビューティー企業として初めて登壇しただけでなく、トップバッターだったことも注目を集めました。
Keynoteで今年発表されたイノベーションで興味がそそられたのが生成AIを搭載したBeauty Genius。
顔写真を送ることで肌分析を行い、チャット形式で肌の悩みに合わせた
ロレアル・パリ製品を紹介しています。他にもシーンに合わせたメイクの提案やVirtual try-onでおすすめされたルックのメイクを試すことができ、提案されたメイクのHow To動画も送ってくれる点もありがたい。
Keynoteでは実際に肌分析する様子やメイクの提案やVirtual try-onでの見え方など、一連の体験内容を紹介し、AIの声や会話の内容も自然でした。
他の企業でもOpen AI GPT-3を搭載したチャットボットはありますが、ロレアルの場合はロレアルが持つ膨大なコンシューマインサイトによって店頭で会話しているかのような自然な会話を実現しています。

なかなか便利なサービスではありますが、一つだけ欲を言えば、普段買い物をするときは一つのブランドに絞らず色々比較して買いたいので、ロレアル・パリ製品だけの紹介というのは惜しいという点!

Invoxia:Minitail(動物の追跡と健康管理)

Invoxiaのウェブサイトより

CESのイノベーションアワードのAI部門受賞作の中で、特に気になった製品はフランスのスマートデバイス企業のInvoxiaが開発したMinitailです。
Minitailは犬や猫などのペットの首輪に装着でき、GPSトラッカーとしてだけでなく健康管理もできるウェルネスデバイスです。
健康管理では、走る、歩く、食事、睡眠、休んだ時間やひっかいた回数など様々な行動を記録できるだけでなく、呼吸器と心臓のバイタルについて97%~99%の精度で健康スキャンができるのが特徴です。

病院で「その症状はいつからですか?」と聞かれても自分のことでさえ細かく答えられないことがあるので、Minitailのように日々の行動を細かく記録しスマホで管理できるのは犬や猫を持つ飼い主さん達にとっては便利なデバイスだと思います(残る課題は、ペットがそのウェアラブルデバイスを嫌がらないこと!)。

Waycen:WAYMED Food Allergy

CES ウェブサイトより

同じくCESのイノベーションアワードのAI部門受賞作で気になったのは、韓国の医療テック企業のWaycenのWAYMED Food Allergyです。
WAYMED Food Allergyは食物アレルギーを持つ子供たちの為のAIベースの食物アレルギーデジタル治療アプリです。
Waymed Food Allergyは医療ビッグデータとAIを活用しており、子供の基本情報と血液検査を分析することで、その子供に合わせた最大摂取量を予測し、アレルゲン食品の摂取量を徐々に増やすことで、アレルギーを減らす手伝いをしてくれます。子供の親は症状をアプリ上で入力でき、子供に副作用が起きた場合、入力された情報を基にAIが異常反応アルゴリズムを用いて症状を分析し、症状ガイドを提供することができます。

WAYMED Food Allergyは成長期の子供の栄養バランスを崩さないための赤ちゃんや子供向けの健康アプリですが、大人になって遅延型フードアレルギーテストをした私にとって気になるアプリでした。
遅延型フードアレルギーは症状がすぐに出ず、数時間、数日後に炎症を引き起こし、肌荒れや腹痛になり、症状は比較的重くないですが、何が原因か特定するのが難しくやっかいだったりします。
私の場合、米、小麦粉、豆に高い遅延型アレルギー反応が出てしまい、完全避けるのは難しいので、大人向けにアレルギー食品を摂取する量のバランスを管理してくれたり、肌荒れした箇所の写真を撮影し、アレルギー原因の高かった食品を探ってくれるアプリが欲しいなぁとついつい自分ごと化して考えてしまいました。

Waymed Food Allergy紹介ビデオ

以上、今年のCESで登場したAI搭載の製品やサービスを紹介させていただきました!

CESでは最新のテクノロジーを披露する場である為、ドヤ感が過ぎて消費者が置いてきぼりになってしまう製品もあります。
今回CESに実際に参加したビービーメディアのプロデューサーと日々の生活の中での悩みを共有し「どんな体験やコンテンツが良いか」についても話し合いました。
言うは易く行うは難しですが、自分ごと化することで消費者の身近な問題や悩みは何なのか理解し、かゆい所に手が届くような製品や体験が生まれます。
クリエイティブな発想を生み出すのにAIが役立つことももちろんありますが、今回CESでの体験をシェアし、何が良かったか、どういう体験や製品ができるともっと良いのか書き出し、話し合うことで良い閃きが生まれやすいので人間同士のコミュニケーションの大切さを実感しました。
このブログ記事を読みながら、こんなものもあったら良いなと閃きに繋がれば幸いです😃

執筆:高嶋 くらら