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事業者・支援者のための『業種別支援の着眼点』運送業編(2023年12月)

前回は『業種別支援の着眼点』の卸売業について説明させていただきました。今回は運送業について見ていこうと思います。

まずは中小運送業の目利き、決算資料編ということで、運送業特有の決算書の見かたについての説明がされています。
ただし、運輸(旅客や貨物を運ぶ仕事)と一括りに言っても、輸送手段は鉄道、トラック、船、飛行機など様々です。また、積み荷の種類、荷主、輸送区間等が違えば、単純な決算数値等での比較も難しくなります。

そのあたりを踏まえたうえで、中小規模のトラック運送業を例に資料は作成されています。

代表的な指標として「速算的な平均利益額」、要は毎年平均してどの程度の利益が過去出ていたのかを示すものが取り上げられています。
これは他の業種でも、業界平均との比較だけではなく、7年間の各数値の推移をみるべきということと同義で、単年度ではなく、中長期的な視野で経営状況を把握する簡単な指標といっていいでしょう。

また、運転手一人当たり運送収入も重要な指標として取り上げられています。運送業界では、2024年問題と言われる時間外労働規制により、この一人当たり運送収入が減少することが懸念されており、対策が打てなければ企業の減収要因となります。

3~4枚目は、訪問時編ということで、現場で確認すべき事項がチェックリスト形式の記載されています。

上記については、すべて重要だと思うものの、金融機関の担当者が普段の渉外活動で聞く、確認できるかと言えば、正直な話として難しいです。いずれも、事業計画策定時の確認事項と考えるのが現実的です。これだけの情報を金融機関側に普段から、一定の間隔で情報を更新しつつ、積極的に提供している運送事業者を私は見たことがありません。

金融機関側のこれらの情報を与信業務等に活かすのであれば、継続的に情報を受けること(期日管理)、受けた情報を蓄積、分析する体制が必要になります。また、現実問題として、ここまでの情報をスムーズに提供できる企業ほど、金融機関からの支援を必要とせず、自助努力で経営改善が可能です。

本来は金融機関等のサポートが必要な企業ほど、タイムリーに支援に必要な情報が出せないというのが現場で起きている問題であり、私もその解決策はまだ見つかっていません。

6~7枚目は、金融機関の支援事例を若干加工して載せている資料だと思います。

以上、今日は業種別支援の着眼点の運送業についてみてきました。
資料の使い方等についてYouTube動画も作成されておりますので、そちらもご覧いただき、理解を深めて支援活動、自社の事業活動等に活用ください。

では、次回は製造業についてみていこうと思います。お楽しみに。


業種別支援の着眼点シリーズ
『業種別支援の着眼点』導入・共通編(2023年3月公表)
『業種別支援の着眼点』建設業編(2023年3月公表)
『業種別支援の着眼点』飲食業編(2023年3月公表)
『業種別支援の着眼点』小売業編(2023年3月公表)
『業種別支援の着眼点』卸売業編(2023年3月公表)
『業種別支援の着眼点』運送業編(2023年3月公表)
『業種別支援の着眼点』製造業編(試行版)(2023年11月公表)
『業種別支援の着眼点』サービス業編(試行版)(2023年11月公表)
『業種別支援の着眼点』医療業編(試行版)(2023年11月公表)


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