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今年度始まったばかりだけど、補助金はほぼほぼ終了の件について説明するよ。

2024年4月の新年度を迎えましたが、残念なお知らせです。
今年度の経済産業省系の補助金はそろそろ終了です。

ということで、今回は経済産業省所管の補助金公募状況をまとめてみたいと思います。
対象の補助金はこちら
①多くの企業に応募資格!採択率も高い!「小規模事業者持続化補助金」
②IT化のためのソフトウェア投資ならこれ!「IT導入補助金」
③大型の設備投資、オーダーメイドの省力化投資は任せろ!「ものづくり補助金」
④M&Aなら是非活用を!「事業承継・引継補助金」
⑤まだやるの?もうやらないの?「事業再構築補助金」
⑥補助金界の次世代エース!「中小企業省力化投資補助金」
それではスタート!


①小規模事業者持続化補助金

まずは、小規模事業者(商業・サービス業5名以下、製造業等20名以下)であれば申請チャンスがある小規模事業者持続化補助金。

では、現在の公募状況は…

第15回受付締切が2024年3月14日にあって以降、第16回の公募開始は発表されていません。

では、次回があるかと言うと…明確な発表はありませんが、後でご紹介するIT導入補助金等と同様のスケジュール感であれば、もう今年度は募集されない可能性が高いと思います。

なお、1月の震災で被害を受けた石川県や富山県などの小規模事業者については、別途募集が行われておりますので、こちらをご利用ください。


②IT導入補助金

次はIT導入補助金です。

複数の枠(通常枠・インボイス枠・セキュリティ対策推進枠等)がありますが、代表的なインボイス枠(インボイス対応類型)でみると、既に第1次、第2次の募集は締め切られています。

そして、現在公表されているスケジュールは第3次と第4次の募集のみとなっています。

さて、この3次締切、4次締切を見てお気づきでしょうか?
事業実績報告期間がいずれも2024年11月29日となっています。

この「IT導入補助金」に加え、「小規模事業者持続化補助金」、「ものづくり補助金」、「事業承継引継補助金」は、「中小企業生産性革命推進事業」という予算で行われています。

今年度の「中小企業生産性革命推進事業」は、補助金の支給までを年度内に終わらせる形にしたいということで、他の補助金も軒並み11月~12月が補助事業期間/実績報告期限となっています。

IT導入補助金は上記の通り、2024年11月29日
そして、小規模事業者持続化補助金(第15回)が下記の通り2024年11月10日

ものづくり補助金が下記の通り、2024年12月10日

事業承継引継補助金が下記の通り、2024年11月22日となっています。

ものづくり補助金が既に今年度(令和5年度補正予算に基づく公募)の追加募集がないことが、18次の公募要領に明記されていますので、上記の4つの補助金スケジュールがほぼほぼ現在公表されているもので終わりというのが現実だと思われます。

なお、IT導入補助金については、4次公募の採択発表日(交付決定日)が2024年7月29日で、比較的短期間で実績報告が可能なので、もう1回、第5次公募(2024年8月末頃交付決定)くらいまではあるかもしれませんが、基本的に上半期で募集(申請手続き)は終わり、後は2025年3月末に向けて、実績報告と補助金の請求を行うという流れになると思われます。


③ものづくり補助金

ものづくり補助金についても、IT導入補助金の方で少し触れましたが、第18次の締切日を過ぎていますので、追加の募集は行われない予定です。

なお、小規模事業者持続化補助金と同様に、1月の震災で被害を受けた事業者については、申請期限の延長が可能となっていますので、手続きに従い活用いただければ幸いです。


④事業承継・引継補助金

事業承継引継補助金については、利用可能な方が限定されますが、こちらは第9次公募が募集中です。

募集期限は2024年4月30日と期限が迫っていますので、ご利用希望の方はお急ぎください。

そして、こちらの補助金も第9次公募が今年度(令和5年度補正予算)の最後の募集となる見込みです。

⑤事業再構築補助金

次に事業再構築補助金のご紹介です。

コロナ禍では、補助金といえば事業再構築と言われるほど、巨額の予算を背景にその存在感を高め、「給付金」や「補助金」というものが、広く認知されるきっかけにもなりました。

2024年2月13日に第11回公募の採択者が発表されましたが、採択率は過去の水準を大きく下回る26.4%。
シミュレーションゴルフ、セルフエステ、グランピングなど、特定の業種、事業の採択が急減する等、かなり恣意的な審査が行われた形跡が窺えます。

理由はここでは詳述しませんが、詳しく知りたい方は令和5年度秋の行政レビューをご覧ください。
こちらの資料をご覧いただいても、その背景がお判りになると思います。

そんな事業再構築補助金ですが、第11回の採択発表以降、第12回が募集開始される気配がありません。

過去のアナウンスではもう1回程度、2023年度(~2024年3月末)に行われる予定でしたが、行政レビューのゴタゴタもあり、開始が遅れている模様です。

上記のように事業再構築補助金の予算を確保している基金は存続されることが決まったようで、もう1回程度募集される可能性はありますが、個人的にはオススメできない状況です。

特に、事業再構築補助金を活用した新たな事業は、国費が売上に入る事業が不可となっていることにはご注意ください。

具体的には、
・公的医療制度(診療報酬を受け取る事業)では、訪問看護、調剤薬局、保険診療を行う整骨院など
・介護保険制度(介護報酬を受け取る事業)では、デイサービス、機能訓練、介護予防サービス、介護タクシーなど、補助金を使って整備する施設、設備等を使って介護報酬を受け取ることは不可となっています。
・さらには障がい福祉関連では、就労支援事業、障がい者向けグループホーム、放課後等デイサービスなども、給付費の中に国費が入っているため、事業再構築補助金の対象となりません。
・同様に、保育事業の多くにも、国費が入っており、その場合は補助の対象外となります。

この辺りについては、第1回~第7回の採択者のうち1000社を超える事業者が意図しない不正受給の状態となっていると思われ、今後の事務局、中小企業基盤整備機構、中小企業庁、経済産業省の対応が注目されています。

なぜ、意図しない不正受給が起こったの?ということが気になる方は、以下の記事もお読みいただければ幸いです。
事業再構築補助金の闇① 重複案件ルールについて
事業再構築補助金の闇② 重複案件ルールについて
事業再構築補助金の闇③ 重複案件ルールについて
事業再構築補助金の闇④ 重複案件ルールについて
事業再構築補助金の闇⑤ 重複案件ルールについて
事業再構築補助金の闇⑥ 重複案件ルールについて
事業再構築補助金の闇⑦ 重複案件ルールについて
事業再構築補助金の闇⑧ 重複案件ルールについて
事業再構築補助金の闇⑨ 重複案件ルールについて
事業再構築補助金の闇⑩ ルール改正はこれが原因か?障がい者福祉事業の爆増について

話を戻しますが、第11回も採択率は26%という低い水準かつエステやシミュレーションゴルフ、グランピングなど特定の事業の採択数が激減する等、相性の悪い事業が多数ございます。
もう1回あるとしても、対象となる補助事業がかなり限定され、また従来認められていたい事前着手制度がなくなる見込みであること、事務局の能力が非常に低く、事業が開始可能となる交付決定まで長時間を要すること、事前に公表されていない多くの書類の提出を要求されることなど、とても使い勝手が悪い補助金になっていますので、そのあたりも踏まえ活用をご判断ください。


⑥中小企業省力化投資補助金

次は今後の補助金の大本命と期待される省力化補助金です。

まだ、事業者の公募はスタートしていませんが、さすがに5月頃には開始されるのではないでしょうか。
どんなものが対象になるかは、製品カテゴリの資料を見ていただけるとわかりやすいかと思います。

これについては、小規模事業者持続化補助金などとは異なり、上半期で募集が終了することなく、通年で公募が行われる予定です。
1企業1回のみ応募可能ですので、あせらず、自社で投資を行いたいが出てきたときに活用いただければと思います。


ただ、事前の触れ込みはIT導入補助金のようにカタログから選ぶことで、簡易な申請が可能とのことでしたが、今の公募要領を見る限り、ちょっと状況は異なるようです。

まず注意点として、省力化補助金は事業再構築補助金と同様に、公的医療保険や介護保険などからの収入がある事業者は利用できません。

多くの歯科医院や保険診療を取り扱う整骨院、看護系事業、デイサービスなどの介護事業者、放課後等デイサービスや障がい者グループホーム、就労支援施設などの障がい福祉系事業、保育園等は対象外となると思われます。

その他、注意しなければならない点も多く、また、まだ公募開始前ですが、申請作業もIT導入補助金と比べると、やや重たい感じを受けます。

その他、5年のフォローアップ期間や当該期間中に労働生産性の向上目標が未達の場合の補助金返還の可能性(詳細不明)、実地調査(事業所への立ち入りによる調査)があることなどを踏まえると、ちょっと活用の提案を躊躇してしまいそうな内容です。

よろしければ、こちらの記事もご覧いただければ幸いです。


⑦ほかに活用できる補助金は…。

以上、国(経済産業省系)のメジャーな補助金を見てきましたが、
・生産性革命推進事業はほぼ募集終了(IT導入補助金があと2回程度、事業承継引継補助金が4月末でラスト)
・事業再構築補助金はまだありそうだが、いろいろな意味でオススメできない
・中小企業省力化投資補助金は、今後2年程度途切れなく募集される予定であるも、対象業種が限られることや、補助金返還条件の不透明さ、5年間の報告作業の重さや処分制限財産の規定など、現時点でオススメと言えるほどではないなど、活用は簡単ではない状況をご理解いただけたかと思います。

他には
経済産業省系の省エネ関連補助金

経済産業省系以外の補助金として
観光庁(宿泊・観光業者向け)の補助金
農水省(主に1次産業者向け)の補助金
厚生労働省(介護や障がい福祉等向け)の補助金
・各都道府県(一部自治体含む)の補助金
 ・東京都中小企業振興公社
 ・東京都産業労働局東京観光財団
などもありますので、事業内容や投資内容に応じて、検討いただければと思います。
上記については別記事で取り上げていくので、よろしければnoteをフォローお願いします。


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