マラソンの筋肉痛､ざあざあ降りの雨､そんな朝にかぎって親子で寝坊して､もう､お昼は食堂でと小銭をわたされたって。で､子どもは制服を着たまま「休む」と布団にもぐりこみました。さて､学校にどう電話するかかんがえて､「自転車が右と左に分解して壊れた……」って､そんな理由で欠席はムリ！

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　えーと。先日の木曜日のこの件です。

　ほんとにいっぱいいっぱいになってしまったらしく､子どもが学校をズル休みしました。

　各地からは遅い初雪の便りがあいついでいますが､南国のこちらでは､この日､ひさしぶりの雨になりました。しかも､ざあざあ降り。ただでさえ冷え込んできたところへ冷たい雨です。
　学校まで､チャリンコで30分はかかります。
　そのうえ､前日から始まったマラソンの筋肉痛がそうとう痛かったらしい。

　まあ､大人でもふつうに萎えます。
　さらに甘く見てあげるなら､女の子ですし､小柄ですし､運動キライですし。

　たぶん､寝坊してギリギリなことと､お弁当がないことも追い打ちをかけたと思います。
　子どもは制服のまま布団にもぐりこんで､「もう､タクシーで行く！」といじけてしまいました。

　その前からも､「土曜日の登校がしんどい(毎週半ドンで授業がある)」とこぼしたりだとか､「今日はもうマジメに家庭学習するのやめる！」とヤケクソになったりだとかしていたので､そろそろヤバイかな､と思ってました。だから､お母さんとしては､もう無理強いはせずにあっさり休ませることにしました。

　それに､
　「三角関数マジ分からん､ムカつく！もうイヤ！」
　とかいってるんですよ。

　中1でもう三角関数って､進学校まじ怖〜！って思いましたね。

　だけど､問題は学校にどう連絡するかです。
　五百蔵もこの日は安定剤が効き過ぎでちょー眠かったので､いっしょに布団にもぐりこんで協議しました。

　「熱が出ました､ってゆって」
　ウソをつくのはイヤだしダメです。

　「雨で家が浸かりました」
　地形的に､学校のほうが先に浸かります。

　「えーと､すごい事故があって､道路が通れなくなったので行けません」
　ここから事故がわかるとは､超能力やね。それより､別の道行け。

　「じゃあ､自転車が右と左に分解して壊れた､ってことで(^o^)」
　おい､……前後ならまだわかる。左右は面白すぎて謎じゃ！
　(あとで詳しくきいたら､なんか､白い光でピーッ！てなって左右にパカッと分かれたそうです……アホか)

　わが家は､多少のズル休みは容認です。が､自分の尻は自分で拭いてもらうために､学校への言い訳は､こんなふうに子どもに自分で考えてもらいます。
　それもこれも､ズル休みであることを自覚してもらうためです。
　ズル休みのいいわけを捻出する苦悩を味わってもらうのです。

　結局､「疲れがたまった」という妥当な線で落ち着きました。

　五百蔵はその後そのまま二度寝してしまいましたが､子どもはホンマに動画とか見て三角関数について調べていたみたいです。
　ふだん､勉強をめんどくさがるうちの子どもにしては､大したもんです。

・◇・◇・◇・

　だけど､困ったことに､この日､五百蔵はじつは歯医者の日で､雨だし､眠いし､無理だからキャンセルして予約を取り直そうと画策していました。

　が､意想外の､子どものズル休み！

　ち､ちくしょ〜〜〜〜！
　ここでお母さんまで歯医者をズル休みしてしまってはしめしがつかぬではないかっ！

　そんなわけで､心地よい二度寝から無理矢理起きて､朝ごはんを食べる食欲もないまま歯磨きだけはきちんとして､歯医者へ行って､診察台で寝落ちしそうになりながら歯を削られて､八百屋に寄って特売の野菜を買って､へろへろで帰ってきて､また寝ました。

・◇・◇・◇・

　で。
　子どもにとったら､翌日の勤労感謝の日とプラスして楽しい2連休！になるはずでした。が､運悪く､お父さんが昼にちょっこり帰ってきました。

　……こんなこと､めったにないんですけどね。ほんとに運悪いです。

　当然ですが､

　どうしてここにおるッ！？ 学校はッ！？
　そんなことで休むなッ！！

　と､叱られます。てか､叱ってくれてよかった。
　親が多少のズル休みを許すことと､世間がそれを容認するかは別です。夫が世間を代表して叱ってくれて正解です。

　だけど､子どもは理不尽な思いをしたのか､涙ぐんでいました。
　うんうん､確かに､体力バカのお父さんを基準に「筋肉痛でも行け！」と言われたら､そりゃぁムカつくわな､と五百蔵もはたで思ったりしてましたが､それはナイショです。

　かわいそうに､2日連続ゲーム禁止。大切な大切なPSVITAは夫がその場で没収。

　でも､そのクセですね。
　夫は翌日の勤労感謝の日も仕事だったのですが､午後､家の近くまで来たからといってわざわざ寄って､子どもに反省させてVITAを返してあげたんだから､なかなかの親バカです。

・◇・◇・◇・

　さて。
　ズル休みさせときながら､やっぱり､次はちゃんと学校に行ってくれるか心配になるのが親心で､じつは､今朝までドキドキしていました。

　で､今朝。
　もんくも言わずにちゃんと学校に行ってくれて､ほっとしました。

　ふつうに公立へ行っていたら､今日､土曜日は休みなので､うちの子どもだけ「4連休」になるところでしたが､そうはいかなかったところはちょっと気の毒です。

　この件で､進学校は合格するのも大変だけど､合格して通い続けるのは､子どもにとってはもっともっと大変なことなのだ､とつくづく思いました。
　自分が通っていたときは「そんなようなもの」となにも思わなかったのですが､親は陰でいろんな思いをしてたんだなぁ……って､子どもを通わせてみて､あらためて思います。

　これがあと5年と数ヶ月続きます。
　お金も大変だけど､メンタルと生活面の支援をがんばらねばっ！

・◇・◇・◇・

　あ。
　ところで､三角関数ですが……

　先生にちゃんと質問するよう口をすっぱくして言ったら､

　は？ そんなんまだやってないし。
　やるとしたら中3くらいになってからやろ〜？

　ええ〜〜〜〜ッ！！
　……って､お母さんはよほど三角関数の勉強に行き詰まってズル休みしたいのかとも思って休ませてやったのにぃ､こいつ〜〜〜〜ぅ！！

　ダマされたぁァァァ〜〜〜〜〜〜ッ！！

《追伸》

　ズル休みの日に提出するはずだった数学のノートを､
「3時までに持ってきなさいって､先生にいわれた〜（ ・∀・）」
　って､さっき(1時過ぎ)電話がかかってきました……。

　おばあちゃんちでお昼を食べるから､ノート持ってきて〜(^_^)

　……と､いう要件でした。

　………………って､

　おいっッッッッッ！！！！！
　次はぜってー､休ませてやんねーからなッ！！