September(2)

9/14(土)川崎クラブチッタ
Plastic Tree秋ツアー

公演名は長いので省略。

ずーっとスリーピースバンドばっかり聴いていたので、ツインギターを基軸とする彼らの音楽はものすごく音がリッチ。
今までバゲットを主食としていたのが、突然バターたっぷりのパン・ドゥ・ミを食べ始めたみたいな驚きでした。
People In The Boxの音楽を聴くとき、余白に揺蕩うような感覚を覚えるのですけれど。
Plastic Treeの音楽は轟音に流される感覚。より身体的な音楽なんだよね。

Plastic Treeのライブって、こんなに解放されてて楽しかったんだっけ、って。
ずっとピープルの音楽ばかり聴いていたから、普段とは違う回路で音楽を楽しむことが出来た。そんなライブでした。

それにしても。実家暮らしの頃、川崎にはよく来ていたけれど。あれから10年くらい経って、知らない店とかがたくさん出来てました。
それでも、あの川崎感というか。猥雑な感じは全然変わっていなくて。どんなに小綺麗を装っても隠しきれないものがあるな、と。
世の中がグローバル化しても、意外に世界って均質化しないんだなと、昔よく来ていた街を見て、そんな謎の感慨に耽っていました。



9/15(日)仙台Rensa
 Plastic Tree秋ツアー

前日の川崎がとても良かったので、元々行くつもりの無かった仙台にも行くことにしました。
ライブのチケット、イープラスだと2日前までしか取れないけれど、チケットぴあならば前日の23:59まで取れることに気づいたのも良い発見。
23:57に予約申し込みを完了しました。

仙台Rensaは良いライブハウス。
音も良いし、見やすいし。
献血ルームの真上にあって、ライブの振動で注射針を刺す位置間違えないかな…と毎回不安になるけれど。
あと、7階まで歩いて登らされるので、ライブの前に死にそうになるけど。特に夏。

どう考えてもチケットは最後尾なので、開演時間ジャストに行くことにしました。
だいたい15分待ちとかで始まるはず。
彼らはいつも開演が遅れまくるからね…

この日のライブも、前日とだいたい同じ感想。最後尾から見ていたからか、「リプレイ」「影絵」あたりの聴かせる曲がとても染み渡りました。

で、せっかく仙台に来たのだから。
とりあえず観光は楽しまないと、ということで。
ライブの後と、翌日と。そこらじゅうを歩き回りました。


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Rensaの「本日のライブ」


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仙台駅とずんだシェイク。
夏には最高の飲み物です。ちょっと甘すぎますけれど、これくらいのほうが仙台まで来た感があって良いです。


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ホテルのバーでダイキリを飲みました。完全に秋のお酒です。
お酒はあまり飲めないのですが、ラムベースのカクテルは香りが芳醇で好き。
一緒に頼んだレーズンバターが美味しすぎてびびりました。


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牛タン。だいたいの有名店は東京にもあるのですが、このお店だけは無くて。
仙台に来た時は毎回ここに来ています。


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源吾茶屋。凄まじい佇まいで、ずんだ餅も美味しいのですが。ここの最強メニューはラーメン。
どこまでも透き通った、とんでもないラーメンを出します。近くにあったら通います。


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有名なアーケードの一角で、ピアノと金管楽器のライブをやっていました。
天井の上にパイプオルガンがあるなんて。仙台って本当に面白い場所。
前週のライブでPeople In The Box の波多野さんが水戸の真ん中にある謎の塔に触れ、
「世界にああいう(実用上の意味を持っているわけではない)塔を建てる側の人間になりたい」って言っていたのを思い出しました。
このパイプオルガンがまさにそうなんだろうな、と思うわけで。この世界にはそういうのが必要。
意味を詰め込み過ぎると息が詰まっちゃう。

仙台には年2回くらいライブで来るのですが、
そのたびに観光を詰め込みまくってしまう。
余白を楽しめるようになりたい。


9/16(月)郡山#9
People In The Box「Tabula Rasa」

これもまた、余白からは遠く離れた態度なのですけれど。
仙台にいるなら郡山なんて帰り道じゃんってことで。
これも前日にチケットぴあで取って行きました。
最初は川崎に行くだけの三連休だったはずが、ピタゴラスイッチ的に、いつの間にか三連ライブに。
弾丸ツアーすぎる。
そして、思いつきの行動の多さ。

しかし、郡山って凄まじい場所。
駅前が凄すぎる。何も無さすぎて、まるで昭和の温泉地みたいな。探せばどこかにはスマートボール屋とかあったんじゃないのか。

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情報量が多すぎてなんだか謎な店。大江戸ギャルズ。
大江戸の概念が揺らいでしまいます。


ライブ自体は、これもまた本当によくて。
この日は、特にアンコールの3曲が凄すぎました。
特に最後の「ヨーロッパ」。毎回、音と熱量の奔流にただ流されてしまうのですが。
この日の音は質量が凄かった。温かな流体の中へ、どろどろに溶けていくような。
それはとても気持ち良いことで、その中から抜け出ることが出来るとはとても思えない世界。

『僕はきみのなかへ落ちていった、
とても深い深いところへ
何かのためには生きていけないから
永久に泥のように微睡んでいたいのだ
煙の充満した、汗にまみれたこの部屋で
目には見えないものを
いまにも掴もうとしている』

演奏する三人の内側に現れた世界が、やがて世界を飲み込んでいく。
そんな感覚を覚えるライブです。


この翌週もまたライブ旅行だったのですが、
また長くなりそうなので一旦切ります。

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