契約プロセスでも「急がば回れ」という話

私は基本的に自転車通勤しています。

ひきこもり系行政書士であり、ウェブ関連の仕事もしているため、事務所でPCを前にして座っていることが多いことから、少しでも運動不足解消になればという思いもありますし、他の交通手段よりも自転車のほうが早いということもあります。

駐輪する場所は、事務所のあるマンションからは少し離れた商業施設にある駐輪場を利用していますが、駐輪するときに最近よく頭をよぎる言葉があります。

それが、「急がば回れ」という諺。

その駐輪場は、スライドするタイプの駐輪ラックが設置されているのですが、出入り口付近のラックはすでに多数の自転車が停めてあり、たとえラックが空いていても左右の自転車が邪魔になり停めるのは容易ではありません。

でも、駐輪場の奥のほうは比較的空いているため、私はその空いているほうへ持って行きます。

そうすると、私より先に駐輪場に到着していて、出入り口付近に自転車を停めようとしている人よりも、私の方が早く駐輪が完了して外に出るというケースがかなり多いことに気付きます。
出入り口から駐輪場奥までの移動時間を含めても、混雑している出入り口側よりも遠くにある奥側に駐輪するほうが早いのです。

これはもちろん、自転車をラックから出す場合も同様です。

また、時間だけの問題ではありません。
混雑している場所の場合、両隣の自転車に押されて自分の自転車が傷つくことも十分考えられますし、逆に他人の自転車を傷つける場合もあると思います。
両サイドの数台の自転車を押して自分の場所を確保するというのも、結構な手間と労力ではないでしょうか。

つまり、「駐輪場奥への移動」という時間や手間を省こうという行動によって、時間のロスや左右の自転車を押す手間、そして自転車破損というリスクを負うだけで、実際には何のメリットも無いと感じられます。
(どうしても歩きたくない人にとっては、奥まで歩く必要がないという点をメリットとして感じるのかもしれませんが。)

契約プロセスでも同様

前置きが非常に長くなってしまいましたが、、、ここで本題。

面倒だと思うかもしれませんが、少しの手間を掛けることで、結果的に全体の価値であったりリスクの軽減に繋がるということは、契約プロセスにおいても同様なのでは無いかと思います。

制作を急ぎたいが為に入念な事前合意のない状態でプロジェクトをスタートさせたり、そもそも契約手続が面倒だから行わない、というケースは少なくないものと推測されます。

そのような場合でも、完全な契約締結プロセスを経なくても、重要な点や譲れない点だけでも良いので、しっかりと契約、合意しておくことで、将来のリスクが軽減されることが期待できます。

その契約や合意についても、近年はクラウド上で簡単に契約締結できる電子契約のサービス(クラウドサインやGMOのAgreeなど)も提供されていますので、その契約などにかかる手間も僅かで済みます。

安全な道を行こう

少しの手間ですが、その手間を惜しんだために被る損害は莫大なものとなることもあります。

まさに「急がば回れ」。
少し遠回りかもしれませんが、安全着実な道を進む方が、全体の利益に繋がるのではと考えています。

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