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「Bach、Lute Suite in E minor, BWV 996、バッハ、リュート組曲 ホ短調」他。ギターじゃないよ。バッハの頃にギターはないよ。

みなさん、リュートの音を聴くと心が落ち着くと思いませんか?ギターとは違った、なんというかな、もっと心の底にしっとりと沈むというか。

ところで、バッハの時代、ギターはありません。というか、スペインにはあったが、まだ、ドイツまで普及していません。

ギターとリュートは別物です。

リュートは日本の琵琶と同じ起源を持ちます。リュートは、スペインがまだアラブ支配下の頃ヨーロッパに渡ってきました。アラブ文化圏のウード、中国や日本の琵琶と親戚の楽器です。どれも、中央アジアの「バルバット」を祖先とする楽器のようです。

それに対して、ギターはおそらくスペイン起源の楽器だそうです。ヨーロッパ中世後期の楽器であるguitarra latina(グィタラ・ラティーナ)をもとにして、十六世紀初期に派生したものだそうです。初期のギターは、現代のギターと比べてもっと細身で厚みがあり、くびれの程度も少なかったとか。だから、六弦ではなく、元々は四弦だったそうな。

Guitarra Latina(グィタラ・ラティーナ)

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Guitarra Latina(グィタラ・ラティーナ)

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で、紹介するバッハのリュートの曲ですが、「リュート組曲 ホ短調」は、ローテンヴェルク(リュート・チェンバロ)のために作られたものであると考えられているそうです。

ローテンヴェルク(リュート・チェンバロ)」?!

私もはじめて聞きます。なんだろうと調べますと、ラウテンヴェルク、鍵盤楽器?!

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ラウテンヴェルクは、バロック時代に特有の鍵盤楽器で、リュート・チェンバロという別名からも分かるように、本体の外見はチェンバロそのものだが、 通常のチェンバロで用いられる金属弦に代わってリュートで用いられるガット弦が張られており、チェンバロよりも柔らかな音色を持っている。また、一説によると、リュートの本体に鍵盤を付け、それで弦を弾く楽器だったとも伝えられる、なんだそうです。

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つまり、右手で弦を抑える必要がなくて、左手で爪弾かなくても良い、鍵盤を叩くとリュートの音色になる楽器なんですか?そりゃあ、演奏に手間がいらなさそうですが、調律が面倒くさそうですよね?

どういう音色かと言うと、

Dongsok Shin discusses the Lautenwerck & plays J.S. Bach: Prelude, Fugue & Allegro in E-Flat BWV 998(ローテンヴェルクでの演奏

ああ、バッハの頃は、こうだったのか!音色、動画を見ないで曲だけ聴いていれば、これはリュートの演奏だと間違えるかもしません。

ということで、バッハのリュート曲をどうぞ。

J. S. Bach - Praeludio con la Suite BWV 996 - Evangelina Mascardi, baroque lute(Lute Suite in E minor, BWV 996)
リュート組曲 ホ短調

J. S. Bach - Partita in C moll BWV 997 - Evangelina Mascardi, Liuto barocco

Lute Suite in E Minor - Bach

J.S. Bach Complete Music for Lute

Suite in E Minor, BWV 996:
0:00:00 I. Prelude
0:03:11 II. Allemande
0:06:24 III. Courante
0:09:03 IV. Sarabande
0:13:02 V. Bourrée
0:14:43 VI. Gigue

Prelude, fugue and allegro in E-Flat Major, BWV 998:
0:18:08 I. Prelude
0:21:13 II. Fugue
0:28:00 III. Allegro

Suite in G Minor, BWV 995:
0:32:17 I. Prelude
0:38:15 II. Allemande
0:43:19 III. Courante
0:45:47 IV. Sarabande
0:49:17 V. Gavottes I & II ‘en Rondeau’
0:54:05 VI. Gigue

Partita in C Minor, BWV 997:
0:56:36 I. Prelude
1:00:27 II. Fugue
1:08:07 III. Sarabande
1:12:30 IV. Gigue - Double

Partita in E Major, BWV 1006a:
1:16:00 I. Prelude
1:20:46 II. Loure
1:23:54 III. Gavotte ‘en Rondeau’
1:27:30 IV. Menuets I & II
1:32:53: V. Bourrée
1:35:18 VI. Gigue

1:38:08 Prelude in C Minor, BWV 999
1:39:46 Fugue in G Minor, BWV 1000

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