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縄文海進と古神道、神社、天皇制(25)一万年前から祭られる縄文の神

神世七代という、日本神話で天地開闢のとき生成した七代の神がいる。古事記の冒頭には、天上の神を別天津神(ことあまつかみ)五柱、地上の神を神世七代(かみよななだい)として区別されている。天上神と地上神を分けているのは、中国の陰陽五行説の影響かもしれない。

神世七代は、弥生時代後期以前、つまり、縄文時代後期から弥生時代までの間の神とも考えられる。そうすると、最も古い神は、縄文時代の一万年前から進行されていた神かもしれない。

地球の磁場が2億年周期で弱まっている理論の新しい証拠が見つかる

この記事で、しろの6代無理Ph.D.✅ さんコメントで紹介いただいた、

6000 Year Disaster Cycle

では、地磁気逆転(ラシャンプ地磁気エクスカーション)は六千年ごとに起こるという仮説(原論文、「Quantitative impact of astronomical and sunrelated cycles on the pleistocene climate system from Antarctica records 」PDF)があって、

フランク・ロイドの『縄文海進と古神道、神社、天皇制』 INDEXの中の記事で述べたのだが、

縄文海進と古神道、神社、天皇制(5)

この中のグラフ、

『ヤンガードゥリアス期』の1万2,800年前の温度変化

弥生小海退

ここで、『ヤンガードゥリアス期』は六千年✕2≒12,800~11,600年前に起こったことだ。つまり、この時期に地磁気逆転(ラシャンプ地磁気エクスカーション)が発生したのかも知れない。

それにしては、六千年前に地磁気逆転(ラシャンプ地磁気エクスカーション)が起こったはずなのに、顕著な全地球での種の変化や気候変動がなかったのはなぜなのか?という疑問は残る六千九百年前に縄文海進が起こったが、これは全地球で海進が起こったということではない

さて、縄文海進と古神道、神社、天皇制(6) 

などの記事で何度も述べているが、鹿島神宮などの古式の神社は、天皇制や神道とは関係なく、縄文・弥生時代からのアニミズム信仰の場所だったのかもしれない。

であれば、神世七代の神々は、一万年以上前の縄文時代に信仰の対象になった神々だったとも考えられる。

約一万年以上前にはすでに存在していた神様とは?

一万年前から祭られる縄文の神

トヨクモノ(豊雲野)は、神話で登場以外は何もせず、祭る神社も少ないですが、雲の神と推測されます。古事記ではクニノトコタチの次の7番目に登場する独神で、すぐに身を隠しました。日本書紀ではクニノトコタチ、クニサツチに次いで3番目に登場。やはり特に何もせず身を隠しました。

有名な人が信仰したとか、各地で祭られているとか、すごい逸話があるわけでもない。その地味にも見える神様を本書でご紹介するのは、今から約一万年以上前にはすでに存在していた「とてつもなく長続きしている神様」だからです。

トヨクモノを祭る神奈川県伊勢原市の比々多(ひびた)神社は、一万年以上前から信仰の場所として存在していたとか。神武天皇の時代には、すでにトヨクモノを祭る長い歴史があったようで、トヨクモノは縄文の頃からの神でしょう。

縄文海進と古神道、神社、天皇制

フランク・ロイドの『縄文海進と古神道、神社、天皇制』 INDEX

ヒンズー教と仏教の原風景

フランク・ロイドの『ヒンズー教と仏教の原風景』 INDEX

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