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『イップ・マン』シリーズ、どこから観たらいいのか問題を終わらせに来た。

「ブルース・リー」

泣く子も黙るカンフーの神にして人類の師父である。
老いも若きも西も東も知らぬ者はいない歴史上の大偉人ですね

彼がいなければ昨今のカンフー映画、ひいてはアクション映画の進みが50年は遅れていたに違いない。
そんな彼も実は人の子、唯一無二の師匠がいた!

そのお方こそが「イップ・マン(葉問)」である!
カンフー神の師匠、もはや創世神レベルですね

今日はその創世神のお話です。

まぁそんな凄いお方、当然のように映画のテーマとなる。

白羽の矢が当たった…というより自ら受けにいったのはご存知、ドニーさん。

良い顔だ!

「最後の本格派」「香港のキングギドラ」「宇宙最強の男」…もちろんお馴染みですね
え、知らない?今すぐ観ろ!主演10本!!

ざっくり言えばジャッキー・チェンと同年代のカンフー俳優なのだが、彼が「アクションできる俳優の最高峰」だとしたら
ドニーさんは「演技ができる武術家の最高峰」と言える。
ひたすら超人的な身体能力、もといカンフーで人をシバく!俺流で!!と全力疾走してきた漢である。

そんなドニーさん、実は(隠してないけど)引くほどのブルース・リーオタクである。

これまでの主演映画でも蹴り、ときどきドラゴンとばかりに有象無象を屠ってきた。
たまに出る顔マネ、怪鳥音、さらには枠組みを飛び出しリー映画の続編まで請け負う始末!

そんなリー業火担であるドニーさんが師匠を演じるのは必然的な運命と言えよう。
「まさかのリー超え!」「師匠を演じるぞ!」とのニュースが駆け巡ったのは00年代のいつだったか…
当時は今ほどドニーさんの知名度がここ極東に伝わってなかったこともあり、俺は壁に向かって「すごいなあ!!」と吠える日々だった。

当然映画は本国で大ヒット、2作目も無事公開!
そんなニュースにヤキモキしたもんだが、ドニー熱波に充てられたのか、ここ日本でも無事に公開!!

しかし一筋縄ではいかないのが香港映画界である。

公開されたのはまさかの2作目!

「えっ!なんでよ!?」という声に応えるように配給会社が出した条件は「観客が5000人(数字うろ覚え)超えたら1も配給するわ!」というものだった。

まぁ内容が内容だけに(後述)致し方ないのかもしれないが、これをドニーさんファンは快諾!

「観るぞ!!1人100回!!」とばかりに劇場にソバットを叩き込みに行った。

その甲斐もあって無事に1作目も公開!めでたい!

かくして「日本でも当たるぞ!イップマン!」と気がついた監督、ドニーさん、そして配給会社…
シリーズはもちろん、本国でも雨後の筍ばりに現れた類似作が日本にガンガン降り注ぐことになるのであった…

世はイップマン大豊作時代!!!

…とまぁこんな流れなわけです

「ほとんどドニーさんの話ばっかじゃねぇか!」と言われれば「確かに!」としか答えられないが、許してくれ!スゴいんだ!ドニーさんは!!
推しを推し続けた決定、推しの恩師を演じることになったんだぞ!!スゴいだろ!!?

…と、まあ俺のようなドニーさん強化担はさておき、一見さんはなかなか手が出しにくいところがあると聞く

なにせ題名は揃って「イップマン ○○」と統一、パッケージもほぼ同テイスト、繋がってるのかいないのか、そもそも「誰これ?!」な主演もいたりする。

調べてみてもなかなかまとめてるサイトもない。

ならやるしかないじゃないの!俺が!!
ドニーさんには救われた夜が一夜二夜じゃない恩がありますからね


まずは結論から言おう。

『序章』を観てハマったら『葉問』→『継承』→『完結』→『マスターZ』

これでOKだ!万事解決!今日はここまで!

…それも寂しいのでそれぞれの作品紹介をば↓


『イップ・マン 序章』

記念すべきドニーさんイップマン一作目。
全てはここから始まった。

時代が時代なので敵は日本軍。しかも卑劣
前述した公開未定の理由ですね
とはいえラスボスだけは武士道精神ありなのが救い

ただドラマ、アクション共に文句なしの逸品。
最終戦、セガールばりの一方的ボコリはもちろん、中盤のブチ切れイップマンによる10人(相手が)耐久(できるかな?)組手は必見。

「穏やかな武術家が殺人マシーンになるとヤバい!ひたすらに!」という当たり前のことを教えてくれる超傑作ですよ!!


『イップ・マン 葉問』

2作目。グッとエンタメテイストに
今度の敵はイギリス人。時代ですね

しかしなんと今回はビッグゲスト!
満を辞してライバルポジにサモハン参戦!
中盤、不安定卓上で繰り広げられる打ち合いは冗談抜きで手が見えない!天下一武道会か?

お話としてはロッキー4と一緒、つまりは最高。
パンプアップされたイギリスボクサーがマジヒールで最高ですね
ここで異種格闘技が定番となる。

それ以外にも市場の乱闘など要所要所でツボを抑えたつくりをしており、シンプルに超面白い。
ここから公開されたのも頷ける。超オススメ!


『イップ・マン 継承』

ドニーイップマン3作目。右肩上がりの傑作!
空手、ボクシングときてまさかの同門対決!
しかも相手はマックス・チャン!マジで!?
色気と手足を振り抜く全身刃物のような佇まいにはヤラれるファン多数。俺はやられた

ラストバトルが同門対決なので、箸休めとして中盤に大一番、ボクサーと闘うよ!

相手はタイソン!マジか!?
しかも不動産屋!!マジか!!?

映画史に残る名バトルなのでぜひここだけでも

もちろんそれだけではなくエレベーター内で奥様を護りながら追手と闘うシーンは白眉。
ちなみにそこの相手はトニー・ジャーのスタントマンです


『イップ・マン 完結』

4作目。堂々完結。
そしていよいよ登場、リー師父!

アメリカに渡ったイップマン、こっちでもアジア人が舐められてる!?よし!わからせるぞ!
しかし相手は次世代ヴァンダム、スコット・アドキンス!?

しかも手は出る、足も出る、口はもっと出る!という悪役の役満のような鬼軍曹!
パワハラロジハラモラハラなんでもあり!ハラスメントの擬人化なだけあって鬼強いぞ!!

刮目せよ!クライマックスを!!

加えて中盤ではリーも完全に龍化!!
路地裏でカラテマンとヌンチャクで闘うぞ!
たっぷり尺の取られたスーパーサービスシーンは魂に録画必須だ!!

完結編なだけあってサービス特盛!!超オススメ!!


『イップ・マン外伝 マスターZ』

ドニーイップマンの番外編。
「継承」にて名バトルを演じたマックス・チャンを主演に据えたまさかのスピンオフ!

しかしただの暖簾分けと侮るなかれ!こっちも相当全力だ!
なにせ共演に謎のプロ、トニー・ジャー!女ボス、ミシェル・ヨー!!レストランのオーナー(!?)デイヴ・バウティスタ!!

なんだこれ!?豪華すぎるだろ!!?

vsトニーはもちろん、衰え知らずのミシェルにガチで怖すぎるバウティスタとキャラ造形にもアクションにも抜かり、一切なし!
7歩以内なら銃より強いぞ!どういうこと!?

胸を張ってオススメなスピンオフ!
超面白いぞ!


ここまでドニーイップマンバース
以下が類似作


『イップ・マン 誕生』

ハーマン・ヤウ監督作。デニス・トー主演。

後にジェネリックイップマンとして一部に名を馳せるデニスのイップマンデビュー作。
糖質オフしたドニーさんのような雰囲気がまず合格。
でもちゃんと脇も固めるぞ!サモ・ハンとユン・ピョウが!スゴいな!?
イップマンの実子イップ・チュンも友情出演ならぬ親情出演!抜群だ!
しかし共演者がドニーさんのシリーズと被り気味なので続けて見ると混乱するぞ!あっちの敵がこっちの味方!

話はまぁまぁ?アクションそこそこ?ドニーさん見てからだとコク不足!そんな佳作!

ちなみに今回紹介する映画の中で唯一Blu-rayが廃盤。プレ値ついてるので見かけたら買おう!補足でした


『イップ・マン 最終章』

「誕生」と同じくハーマン・ヤウ監督作。
主演は変わってアンソニー・ウォン!名優!

ん?この2人…?
そう!悪名高き『八仙飯店之人肉饅頭』コンビだ!!知らない人は知らないままでいいぞ!
人肉入りの饅頭を売るサイコパスの話だから!

本作は老年期のイップマンのお話。
しっかり動いてしっかり演じる。不満点はないです
ただトンデモさもないです。佳作?


以上2つが同監督によるシリーズ
以下、単独作


『イップ・マン 宗氏』

あれ?主演がデニス・トー?
でも「誕生」とは関係ないぞ!!
たぶんここらへんからがややこしい

お話は覆面つけて日本人と戦え!プロパガンダ!
似たベクトルの『怒りの鉄拳』とは比べられないような出来と散々言われてますね…
まぉカトー成分は劇薬なので…

ちなみにドニーさんは精神的続編『レジェンド・オブ・フィスト 怒りの鉄拳』にてパーフェクトドラゴン(カトーマスク着用)してますが、こちらは絶品なのでぜひ!AKIRAをシバくぞ!


『イップ・マン』(ドラマ)

観てないので感想書けません。ごめん


ここからの三作は近年連続リリースされたもの。それぞれもこれからも繋がりなし
「まとめて買うから安くして!」的な大人の事情だと思われる。
まぁ輸入してくれるだけありがたいね


『イップ・マン 黎明』

「若き日のイップマンを描く」との触れ込み。
さそがし淡い出来なんでしょうなぁ…

「学生イップマンが青春を送る学校をテロリストが占拠した!戦え!イップマン!」

そう、内容はまさかの学園ダイハード!!
10代の頃、誰しもが授業中に妄想した「今学校がテロリストに占拠されて好きなあの子が人質にされたら…」を忠実に実写化!

全男子の夢×イップマン!!
設定だけでも100000点だ!!えらい!!!

まぁまぁ動ける人なので佳作ですね

『イップ・マン 立志』

イップマンと言えば?そう、異種格闘技ですね

そんな異種格闘技欲を満たしてくれるのはこちら!!
なんと今回の敵はバリツ使いのイギリス人!最高だ!!!!
え?バリツをご存知ない??あのホームズも会得していたと言われる西の最強武術だが???

東のイップ!西のホームズ!両端の創作フリー素材武術がぶつかるんだぞ!!神か???

内容はそこまで神ではないです

『イップ・マン 九龍』

本作も負けじと男の浪漫が詰まってます
今回の舞台は九龍城!!あの!!
雑居ビルlv.500000000000とまで言われるあの九龍城で!!!イップマンが戦う!!四天王と!!!震えるあらすじだなあ!!

セット安っぽいとか言っちゃダメ


以下、アンサンブルの一人として出演

『グランド・マスター』


トニー・レオンのイップマン!!?
死者が出るぞ!!なんだこの佇まいは!!?

マックス・チャンも出てるよ!あと電車が長い


『カンフーリーグ』

もうお馴染み、デニスがイップマン!
しかも彼だけじゃない!
「ウォン・フェイホン」「チウ・マンチェク」「ブルース・リー」と4人で揃って現代へ!!
前記2人はそれぞれ「酔拳」「SPIRIT」の主人公、すなわちジャッキー、ジェット・リー、ドニーさん、そしてブルース・リーの共演と言っても過言ではない!!!(過言ですね)
ちなみにウォン役はデニスと同じように「ワンチャイ」シリーズのどこかで実際に演じた経験のある方、リーも「完結」で演じていたチャン・クォックワン!!!
少林サッカーのキーパー!!出世したな!!
すごいな!!配役が!!!メタすぎだ!

あ、作風はラブコメです。マジかよ!?


以上、総まとめでした

結論、ドニーさんのやつを観ましょう。
「序章」→「葉問」→「継承」→「完結」→「マスターZ」
これでいいです。完璧。

でもそれぞれ単独で記事書けたらいいな〜
いつになるやら?


おまけ

YouTubeで見られる奇跡の共演短編にもドニーイップマンが出てるので要チェックだ!

その他にもトニージャー、ウージン、ドルジ、ジェットリーという錚々たるメンツが揃ってるので百見の価値あり!!観よう!


まさかの出演!!!

ステイサムも出てるよ!!!


おまけもおわり

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