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私の起業は妻との約束(弊社の創業の話)

(このnoteは、約7分で読める長さです)

私は長坂創太と申します。

Beds24という宿のドタキャンを防ぐアプリを販売している会社の代表です。今回のnoteでは私の視点から、弊社の創業の話を書きます。

今回のnoteの結論

以下のツイートの詳しいお話が、今回のnoteの内容です。

私のツイート

ツイートの中にある、ノーショーは『ドタキャン』を意味します。

弊社の創業の始まりは私のバックパッカー経験

私がバックパッカーとして日本を飛び立ったのは、2011年2月28日、私は26歳でした。

ベトナムのハノイから始まり、東南アジア、インド、中東、ヨーロッパ…そしてアフリカ、南米、中米、北米を回る長旅です。

世界一周の図

2011年12月26日、出国から約10ヶ月後に、私は帰国しました。訪れた国は46ヶ国です。以下は、イースター島でモアイと撮った写真です。

モアイ

私は世界中で、各国の旅人と酒を飲みました。「貧乏旅行楽しかった!」こう思った私は、旅行業界で生涯仕事をすると決めました。

決心

創業者2人との出会い

帰国後、私はヒッピー同然のニートでした。人間、使わない能力は失われます。帰国直後の私は、漢字が書けない状態になっていました。

かつての筆者の図

そんな私は「社会復帰のリハビリのため、早稲田大学でも行こう」と考え、早稲田大学を受験しました。受験の日は2012年2月26日で、帰国から約2ヶ月後でした

早稲田大学 大学院

周囲の家族の予想に反し、ヒッピーだった私は早稲田大学に合格しました。

私の受験番号は、4502でした。ネットで合格発表の4502の番号を見た瞬間、「おっしゃー!」と叫び、ガッツポーズしました。

漢字を書けなかった私が、筆記の論文試験をパスできた理由は、今もわかりません。恐らく、変人枠で早稲田大学に合格したのでしょう。

学生生活は楽しく、親しい友人もできました。そのうちの2人が、後に弊社のCIOとCOOになります。

私と友人2人は、皆で貯金を出し合いバックパッカー宿の開業しました。

念願の起業からすぐに訪れた危機

当時経営してた『スターイン東京』

弊社の歴史は、東京都葛飾区の安宿『スターイン東京』として始まります。2015年の開業です。

開業当初経営は順調でした。

しかし、宿経営は徐々に2017年に向けて価格競争に巻き込まれました。私と創業者2人は、宿を差別化する策は何も用意せず、宿を開業したツケを価格競争の中で払うことになりました。

価格競争からどうしても抜け出せず、創業者の3人は、経営的に追い詰められ、苦しい日々を送りました。

苦しい日々

私は、夜に寝られず、睡眠導入剤を飲んで、頑張って寝て、次の日になんとか宿に出勤する…生活でした。宿の経営は本当に辛かったです

妻との約束 〜起業家になり世界旅行へ〜

ここで少し、私の妻の話を。私と妻は、早稲田大学で出会いました。付き合ってしばらくたったある日、私は妻にこう誓います。

俺は起業家になり、時間的な余裕と金銭的な余裕を得る。そして、元バックパッカーの俺は君を世界の国々に連れて行く。」

2015年、私は貧乏なまま、妻に結婚してもらいました。

結婚

私が妻を世界旅行に連れて行くのは、妻との約束となりました。まあ、私も妻も若かったですね。

転機 〜妻の言葉〜

2017年、弊社の宿の経営が行き詰まっていました。

ある時、私は妻に「俺、起業家を辞めて就職しようかな」と、言いました。

そしたら、妻は以下のように私に言いました。

「私はあなたが起業家だから結婚したの。あなたが起業に失敗して無収入になっても、私は稼げるし、あなたは起業家をやり抜け。」と。

私は妻に感謝しつつ、もう一度、起業家として頑張ることにしました。

新ビジネス 〜ドタキャンを防ぐアプリの誕生〜

2017年、私は、宿経営では生き残れないと悟り始めていました。故に、私を含む弊社の創業者3人は、いくつかのビジネスアイデアを試しました。アイデアの一つが、宿のドタキャンを防ぐアプリでした。

当時、弊社が運営してた宿は、ドタキャンが売上の約20%もありました。ドタキャンされると、売上はドタキャンの分、ゼロになります。ドタキャンは、宿の経営を圧迫する主要な原因です。

2017年の当時の宿業界では、ドタキャンが日常茶飯事でした。弊社の宿だけが、ドタキャンに苦しんでたわけではありません。

幸運にも、弊社のCIOが、元プログラマーでした。彼は、ドタキャンを防ぐアプリの試作品をすぐに作り始めます。

出来上がったアプリで、弊社の宿のドタキャンが、消滅したのです(ドタキャン消滅の実現方法の図解はこちら)。このドタキャンが消滅した瞬間を、私は今でも鮮明に覚えています。それくらい、衝撃的でした。

こうして、ドタキャン防止アプリ『Beds24』が誕生しました。

弊社は、すぐに他社の宿にBeds24の販売を開始し、 すぐに全国の宿から問い合わせが殺到しました。

Beds24の問い合わせが弊社に殺到しすぎて、忙しすぎた私はランチのサラダをミキサーで粉々にして、飲んでました。つまりサラダのスムージーを作ってました。

サラダのスムージーはまだ良いとして、私は忙しすぎてパニックになり、ランチの牛丼をミキサーで粉々にし、牛丼スムージーを作ることを真剣に考えてました。

結局、私は牛丼スムージを作ることは、しませんでしたが…本当にBeds24の発表直後は、忙しくて大変でした。

運営していた宿『スターイン東京』の経営権は、2018年4月に他社へ譲渡しました。そして、弊社は創業者3人全員でBeds24のビジネス集中することになりました。

結果 〜Beds24の会社として生き残る〜

今、弊社は正社員9人の会社になりました。

9人

今の会社の規模は、起業家として大成功とは言えません。しかし、小さい成功を収めています。弊社の経営は安定しています。

ああ、よかった。

妻が日本の宿業界にドタキャン消滅をもたらした

既出のように、2017年、私の妻は私に

「起業家をやり抜け!」と、喝を入れました。

その妻の喝の後、2021年現在『宿業界でドタキャンは防げるもの』という現実の認識が一般的です。

この『宿業界でドタキャンは防げるもの』という現実は、元を辿れば、私の妻のおかげです。

私の妻が、私に起業を諦めさせていたら、Beds24は産まれてません。

つまり、妻が私の起業に寛大でなかったら、今も『宿業界でドタキャンは防げないまま』だった可能性があります。

無名の私の妻が、実は日本の宿のドタキャン絶滅に最も貢献した人です。

この妻と私のストーリーは、実話です。私は話を盛ってません。

妻との約束を叶えるときは近い

2021年11月14日、弊社は起業して7年を超えました。

起業して、長い年月が過ぎました。ああ、本当にこの7年は大変でした。私は、もう一回、ゼロから起業するのは無理です。起業は辛すぎる

私の妻は最近、「コロナ禍が終わったら、結婚時の約束の世界旅行、連れてってくれる?」と、私を詰めています。

『妻を世界旅行に連れて行く』という、妻との約束は、後3年以内に実現したいと思います…多分。

最後に

ここまで私のnoteをお読みいただき、ありがとうございました。

御礼

ところで、私のTwitterアカウントは、ほぼ宿業界のことだけ呟きます。よかったらフォローをお願いいたします。

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