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【前立腺ガン治療日記④】新しい技を身につける!


ついに大問題発生!

3日間は問題なくこなしてきた12日間の放射線治療なのだが、4日目にして問題が発生。

陽子線治療は、月曜日から木曜日まで毎日治療を受け、金曜日には自宅に帰り職場に出勤する。このスパンを3週間繰り返し、12回すべてのクールが終わる。今日4回目の治療が終わると、一旦自宅に帰ることができるという心の緩みが、この問題を生み出したのかも知れない。

尿が200ml溜まらない。

今回の治療を毎回同じ身体コンディションで受けるため、必ず膀胱に溜まっている尿の量を調節して合わすのだ。ここ3日間は、看護師Sさんの教えのおかげで、なんなくクリアしてきた。しかし、4回目になって尿が溜まらないという問題が発生。

原因はいくつか考えられる。昨日、若干、ビールを飲み過ぎてしまったせいだろうか。多量に摂取したわけではないが、アルコールを摂取すると、アセトアルデヒドを分解するために水が必要になる。おそらく、体内の水分が足りないため、追加で水分を摂取しても、膀胱に届く前に他の器官に摂取されてしまうのだろう。

もう一つ考えらるとすれば、お昼ご飯の時に、珍しくお茶を飲んでしまったこと。利尿効果が高い緑茶などは、やはり水分摂取コントロールには向かない。患者の中には、緑茶やコーヒーの利尿効果を使って200mlしっかり溜めるという強者もいるそうだが、必要以上の水が排出されてしまうので、ぼくにはむずかい。

最初にエコーで膀胱内の水分を計測したが、まだ20mlに満たない。こうなると、水を飲んで時間が経つのを待つしかない。飲みすぎると200mlを超えてしまい、すこしだけ尿を排出しなければならないことになる。ちょい出し経験に乏しぼくとしては、これは避けたい。

そんなこんなで水を100mlのんで尿が溜まるよう30分待つ。また、エコーしてみるととりあえず100ml溜まってるとのこと。そして、また水を飲んで膀胱に降りてくるにを待って30分。エコー結果は154ml。さらに30分。結局、120分後にやっと規定の量を上回る。そう、上回ってしまった。予定を超過して250mlになってしまった。

新しい技を身につける

それは恐れていることだった。

つまり、250−200=50mlだけを排出しなければならないのだ。尿を少しだけ出して収めるという経験はない。そんなことを求められることが人生にあるだろうか。ぼくはあまり思いつかない。「出せますか」と看護師さん。「はい。やってみます」と不安そうなぼく。

結果は、なんとか50ml出すことに成功。初めての経験でしたが、やればなんとかなるってことですね。新しい技を身につけ、多少の成長があった4日目。一旦は札幌を離れて、自宅に戻る。明日は暑いけど出勤して、1週間分の仕事を片付けてくる予定。

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