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日本初のビヤホール最初のおつまみは「大根スライス」。不評だった!?

日本麦酒社長であった馬越恭平が、ビールを飲む大型店舗を計画し、その業態の名称をどうするか考えました(このあたりは別の記事で)
過去の資料を紐解くと、日本初の麦酒を飲む大型店舗とされているのが…

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サッポロビールさんのwebより ⇧

恵比寿ビール BEER HALL

誕生したのは1899年(明治32年)の事です。当時の麦酒(大瓶)1本の価格は16銭。今の価格に換算するとおそらく6000円。さすがに瓶で提供すると高価すぎるので、ジョッキで1500円(現在の価格)で提供し、おつまみは【無料】だったようです。ではなぜ最初に提供したのが「大根スライス」だったのか?

ドイツでのビールの定番おつまみ

文献等を調べますと、当時ドイツでビールと共に提供されていたのが「赤大根をスライスして、塩を付ける」だったようです。いろんな本に「大根」という文字が出てきます。Googleで検索してみるとこんな書き込みを見つけました(Facebookなので皆さんが見れるのか?)

“Bierradi”は知っていますか?直訳はビールの大根です。特徴は切り方により蛇腹の形になります。あと塩をかけるだけで昔ながら南ドイツのビールのつまみです。

当日の視察団が、ドイツでこの「大根スライス」を見て、日本でも真似て提供したようですが「不評」だったようで…その後に、海老やフキの佃煮、塩茹でエンドウ豆。冷やしおでん。などが提供され、人気になったようです。

冷やしおでん?

おかしいですよね、おでんは温かい食べ物ですよね…(ここも別記事でご紹介します)

広島初の本格上映会で提供したのが「日本初のおつまみ」

重富が自主制作した麦酒歴史映画「日本の麦酒歴史」。これまで広島での上映会は、ビールスタンド重富の会議室でした。本格的な上映会を実施してくださったのが「マリーナホップ」さんにある「るるぶキッチン」さん。
現在「るるぶキッチン」さんは営業されていません。
同スペースは貸ホールとして営業されています。

マリーナホップ

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映画を観ていただきながらビールとお料理を楽しんでいただきます。そこでシェフが考えてくださったのが「日本初のビヤホールで提供されたおつまみ」です。

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海老の下に引かれているのが「大根スライス」
海老は、佃煮ではなく「煮た海老」です・鶏肉

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フキの佃煮・塩茹でエンドウ豆

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そして「冷やしおでん」

当初、お客様は困惑されていましたが、理由を説明すると「なるほど!」と楽しんでいただけたようです。