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健全ななりきり美少女ライフの為に。

以前、私がSNS上でネカマ的な活動を行っている話をnoteに綴ったのだが、その時にはネット上で女性として振舞うことのメリットや、何故そういった行為に走ってしまうのかについて、自分なりに綴ってみた。

最近は少し忙しいおかげで、ネカマアカウントについてはほぼ触れていない状態なのだが、未だに行為は継続中であり、その恩恵もしっかり預かっている。(この前も欲しいものリストから本を購入してもらえたり、お勧めの漫画を郵送していただいたばかりだ。)

今回はネカマをしている点でのデメリット…という程ではないのだが、ネカマに夢中になりすぎると、普段では考えられないような精神状態に陥ってしまうこともあるので、そんな小話を一つ。


_「なりきりネカマ」とは言ってしまえば100%コミュニケーションアカウントの様なもので、自身のキャラは他者のキャラとの関わり合いや、関係性の中で初めて「私」としての存在が確立する。

私が現在まで続けている「なりきりネカマ」では、お互いが既存のキャラクターである為、普通のアカウントと比べてコミュニケーションが円滑に進むことが多い。お互いがお互いの「キャラ」を把握しているので、それに合わせて自身を演じるだけでコミュニケーションが成立するのだ。

現実においても、自分や相手を「〇〇キャラ」としてコミュニケーションを進める人は少なくないだろう。「キャラ」はコミュニケーションの簡略化に大いに役立ってくれる。Twitterなどの各種SNSで、誰かと関わりたいが突然リプを送るのもちょっと…と思っている方には、なりきりコミュニケーションをお勧めしたい程だ。

私はTwitter上で「美少女キャラ」として振舞っているし、そのアカウントにいるフォロワーの多くも同じく「美少女キャラ」として振舞っている。みんな可愛い。みんなハッピー。となれば幸せなのだが、やはり中身は人間なのでちょっとしたトラブルは絶えず発生している。

「キャラ」としてのコミュニケーションは上手くいくものの、関係を深めてしまったが故に互いの生々しい部分が見えてしまった結果、関係が悪化してしまったり、今まで仲良くしていた相手が、自分よりも魅力的な相手にハマってしまい、全くお返事がもらえなくなって病んでしまう人などは時々見かける。

ここでは皆「2次元美男美女」になれるので肉体的訴求性にそこまで大きな差は出てこない。(人気キャラなどの例外はある)ここで生まれる格差は、相手と丁寧に会話することのできるコミュ力や、そのキャラへの「演技力」などの内面的な魅力になってくるだろう。それが「ルッキズム的なものを乗り越えた先にある格差」と考えると、個人的には少し心が重たくなってしまう。


_ネット上だけの架空の存在とは言え「女性」として振舞っていると、普段の自分では絶対にできない発言や振る舞いなどが可能になったりする。SNSでアカウントを所持してなりきるともなれば、数時間や数日限定で「女性」として振舞うのではなく、それこそ年単で「女性」を演じることもある。タイムライン上ではそれこそ、日常的な何でもないツイートを「女性」として発信する機会も多い。

そうして「女性」として人と関わっていると、時々精神が女性側に引っ張られてしまう事があるのだ。

例えば、俗に言う「かまってちゃん」状態になってしまったり、私が「不快な気持ちになった」「傷ついた」という事を臆面もなく相手にアピールしてしまったり、日常的な会話やチャットエッチにおけるコミュニケーションにおいて、圧倒的に相手からのアプローチを待つ側として振舞ってしまう事もある。

更にそちら側へ引っ張られてしまった人に関しては、自分からアプローチを待っているだけなのにも関わらず、自分にとって好ましくない関わりが発生すると、DMやリプをスクショで晒し始める始末だ。

もともと「ネット上だけでも男性性から降りて美少女として振舞いたい」などという願望を持ち合わせている人々の集まりなので「草食系を飛び越えた女々しい男性が集まった(私を含む)結果」なのかもしれないが、少なくとも平常時に男性として振舞っている状態なら、ここまでおかしくなってしまう事はないはずだ。


_「美少女」として振舞っていると、辛いことがあれば心配そうに声をかけてくれる人が現れたり、受け身の姿勢でも向こうからアプローチをしてもらえたり、中には物資を提供してくれる人も存在する。

これはネット上で男性として振舞っている限りなかなか起こりえない状況だろう。魅力的であったり能力の高い男性ならばあり得るが、そうでない男性が他人から気にかけてもらえることは異性同性問わず殆ど起こりえない。

しかし、ネット上で長く「女性」として振舞う事により、その状態をフラットだと勘違いしそうになることがある。ふと我に返ると、とんでもない振る舞いをしてしまっている事が稀にあるので、このnoteを健全ななりきり美少女ライフ継続の為の戒めとしたい。

おいしいご飯が食べたいです。