本格的に夏が訪れる前の最後の涼しさを布団の上で感じている。先ほどアマプラで観るのが止まっていた『進撃の巨人』シリーズを2日かけてぶっ通しで見終えた。

　ネットの友人から届けてもらった大量のお菓子とタバコに手をつけながら次に見る映像作品をぼんやり考えている。

　ガラムとかいうタール33mgの凶悪なタバコは一本吸うだけでかなり満足感が得られる。というか口寂しくてずっと吸っているには重たすぎるだろう。香りも強烈で吸うと枯れ木の枝を燃やしているようなパチパチという音と共に火花が散る変わったタバコだ。

　昼になるといつもの町内放送が聞こえてきた。「新型コロナウイルスの感染拡大地区に指定され〜」「市民の皆様にはマスクの着用を〜」「引き続き不要普及の外出を控え〜」この町内放送が流れ始めたのがいつからか思い出せない。

　薄い段ボールを敷いて布団の上に乗せているボロのノートPCがオススメ映像作品一覧を表示している。液晶の右上には黒い線が何本か入り、キーボードのSキー周辺があまり言う事を聞いてくれない。

　6年前の今頃に購入した3万円台の格安ノートPCがここまで酷使しされて未だに起動している事は意外だった。自分の見立てでは3年前には動かなくなるだろうと予想していた。

　怠い時期は座椅子に腰掛けてデスクトップPCを起動する気力もないので本当に助かっている。このPCは後どれだけ頑張ってくれるだろうか。