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中国企業の腐敗との闘い

どこの国の企業でも不正や腐敗はあるでしょうか。最近こちらではDidiの不正摘発のニュースが話題になりました。せっかくなので中国企業の腐敗防止に関する事情を紹介します。

■中国版Uber、滴滴(Didi)の腐敗対応

8月2日、Didiは自身のWeChatパブリックアカウントで2019年前半の内部不正防止の状況について発表しました。

発表によると、Didiでは2019年前半に30件を超える内部違反があって、これらに対処した。29人が重大な違反を起こしたことで解雇され、そのうち10人は法令違反の疑いで裁判を行っているとのこと。

DidiのCEOの程維(Cheng Wei)は「Didiは汚職や詐欺を絶対に許容することはありません」とコメント。会長の柳青(Liu Qing)も「ユーザーのためにも、違反行為は絶対に認めない」と発言。

■滴滴(Didi)の腐敗について

調査された違反は主に詐欺、横領、賄賂。取り上げられたDidiの外部コンサルタントの谢(Xie)氏はDidi在職中に社外の者と共謀し、基準を満たしていないドライバーの登録を促進するために自分の立場を使用したとこのと。

さらに、Xie氏とその友人は実際には存在しないはずの「オーダーを優先して獲得する機能」により金華と張州の運転手から、毎週不正にキャッシュバックを得ていたとのこと。

Didiは「Xie氏には多くの不正行為があり、違法な収入は100万元に達した。最終的に彼との契約を解約し司法に引き渡した。」と発表。

Didiだけではなく、社内腐敗についての自主規制はほかのインターネットネット大手でも行われています。

■360でも

「360」は日本では知ってる人はあまりいないかもしれませんが、中国ではBaiduに次いで2番目に多く使われている検索エンジン。「奇虎360」って会社が運営していて、今はセキュリティソフトやIOTに力を入れているTEC企業です。

先日この発表が出されました。

「知的財産を取り扱う部門の黄晶(Huáng jīng)氏を収賄の容疑で調査を行い、彼は警察に逮捕された。我が社はこのような汚い金銭の受け取りを絶対に容認しない」と。

■美でも

美团(meituan)は中国のデリバリーサービス業でトップの企業。デリバリーサービスは近年中国で最も伸びてる産業で、これがないともう生活が成り立たないほどのインフラになっている。そしてテンセントからの多額の投資を受けている有力企業。

そんな美团でも、フェニックス網科技チャンネルの報道によると、美团マーケティングディレクターである赖(lài)氏、上級管理業務の梅(méi)氏、従業員のルー(lù)氏が賄賂を受け取った容疑で7月16日に刑事拘禁された。

■58同城でも

58.comと呼ばれるクラシファイド広告サイト(目的や地域によって分類された募集広告や告知を、一覧形式で掲載する広告)。日本のジモティーに近いですかね、規模は全く違いますが。ここもテンセントからの投資を受けています。

2018年11月に、副社長の宋波(sòng bō)が賄賂を受け取った容疑で拘束されたと発表しました。

■JDとアリババでも

JDとアリババは誰もが知ってるWeb買い物サービスの2トップ。この2社でも発表がありました。

JDの刘CEOは「もし10万元の不正が疑われた場合には1000万元調査に費やしても必ず見つけ出す」とコメント。

そしてアリババも、トップの管理層から平社員まで反腐敗の活動に取り組んでいる。先日、アリ系の動画サイトyoukuの総裁兼アリミュージックCEOである楊偉東が億単位の不正に関わったとして拘束されました。

ほかにも色々あります。

大手だけではなく、ベンチャー企業でも腐敗があります。例えばシェアバイクのofoが設立されてからわずか3年目の時、架空のバイク修理によって会社の修理資金を着服したという内部告発がありました。(僕のデポジット返して...)

急成長するインターネット企業の腐敗はすでに業界全体の問題になっていて、反腐敗を業界全体で行わなければならないと盛んに報じています。不正に対する制裁や対策はすでに日本より厳しくなってるかもしれません。

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(参考資料)


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