見出し画像

ゲームマーケット初出展で自作のボードゲーム380個を売った話 - ゲームデザイン編(後編)

なぜ二つの作品を作ったのか?

今回、結果的にふたつの作品を作ることになりました。振り返ってみて、ふたつのボードゲームを同時に作るのは、死ぬほど大変なので全くオススメしません。しかし、次のような考えがあったため、最初から「ふたつは作ろう」と漠然とは思っていました。

不安と恐怖
何と言ってもこれです。ゲームマーケットという場において、一つの武器だけで戦いきるのは不安すぎたのです。全くおもしろくないものが出来上がる恐れもありましたし、そもそも完成しない、までありました。保険として、ふたつを同時に作っておかないと心許なさすぎたのです。また、実際にゲームマーケットで販売する際も、一方があまり刺さらなくても、もう片方をオススメできるという強みも感じました。

ブランド感が出しやすい
ふたつの製品があって、それらに共通する要素があると、そういうブランドとして認知してもらいやすく、相乗効果があるなと思いました。実制作をする上でも、共通フォーマットを考えやすいという面があります。このあたりについてはコンポーネントデザイン編で詳しくお話しします。

安心感が出る
ゲームマーケットは、それなりの金額を出して購入してもらう場であるので、作品が醸し出す「安心感」はわりと大事です。ふたつの作品がきちんとした体裁で並んでいれば、初出展であっても、「ちゃんとしてる」という感じが出しやすいと思いました。

死ぬほど大変という点を除けば、これらの思惑通り、メリットはかなりあったなと感じています。

そういうわけで、最初のテストプレイを終えたあと、なんとか二作品を作るべく、テストプレイを続けました。

「カチカンモンスターズ」に至るまで

ここから先は

3,285字 / 2画像
この記事のみ ¥ 350

参考になったらサポート頂けると嬉しいです!