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ゲームマーケット初出展で自作のボードゲーム380個を売った話 - パッケージデザイン編

ボードゲームのパッケージの大切さ

ボードゲームは、全てのコンポーネントがパッケージ(化粧箱)の中に収められて販売されます。また、遊ばない時に家で収納しておくときも、当然、箱に入った状態で保管されます。ボードゲームは、出会う瞬間から、一緒に過ごす期間まで、「箱に収まった状態」である時間が長いのです。箱の機能性は、かなり重要です。

まず、コンポーネントがきちんと収まる必要があります(たまに内容物を頑張りすぎて蓋が閉まらないゲームもあったりします)。あまり綺麗に整理しなくても収まる方が、片付けが楽になります。かといって、中身がスカスカだと、家が狭い日本では敬遠される傾向があります(海外は無駄に大箱の場合があり「ドイツの空気が入っている」などと冗談を言われたりします)。

次に、ゲームに対する情報がきちんと掲載されている必要があります。タイトルや、プレイ人数、プレイ時間、対象年齢、内容物、ゲームの概要などです。ボードゲームの特性として、たくさんのゲームの中から、箱を見て、目的のものを見つけたり、自分に合いそうなものを探したりする機会が多いので、箱に掲載されている情報は重要です。

最後に、ワクワク感です。ここは人それぞれ色々な考えがあると思いますが、とにかく、ゲームは「楽しむもの」であるので、その作品にとってふさわしい、その先に「楽しさがありそうだ」と思わせてくれるような入り口が描かれている必要があると感じています。

機能面が満たされているのは当然として、自分がゲームマーケットで作品を販売する上で、パッケージを通じてどういうコミュニケーションがしたいのかを考えました。そうして出てきた答えは、まず、興味を持って手に取ってもらうこと、そして、おもしろそうだと思ってもらうこと、そして、ずっと自分の家に置いておいてもいいなと思ってもらうこと、でした。これが、自分の作品を購入してもらう上で重要な流れだと考えました。

これらを満たすために、パッケージを「オモテ面」「ウラ面」「側面」に分割して、それぞれが担う役割を考えていきます。

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