野放しってわけではない。

「日本では、レイプをしても野放し」的なデマが流れ飛んでいるようなので、実際のデータを見てみることにしましょう。

 まず、検挙件数を認知件数で割った検挙率を見てみましょう。

 平成30年版犯罪白書は、平成10年から平成29年までの強姦罪(強制性交罪)の認知件数、検挙件数、検挙率の推移をグラフ化しています。

 これを見ると、約9割という高い検挙率が実現されていることが分かります。

 次に起訴率ですが、これは、毎年の犯罪白書に掲載されている「検察庁終局処理人員(罪名別)を見るとおよその見当がつきます(認知→終局処理が年を跨ぐことがあるので、正確ではありませんが。)。

 平成24年以降のデータは以下の通りです。

このデータだけ見ても高いか低い分からないでしょうから、ちなみに殺人罪の起訴率を見てみましょう。

 このように、日本では、強姦事件の起訴率は、殺人事件のそれよりも高いことが分かります。

 なお、RAINNという団体のウェブサイトによれば、米国では、1000件のレイプのうち、警察に報告されるのが230件、うち逮捕に結びついたのが46件、うち送検されたのが9件、重罪で有罪になったのが5件とのことです。

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