サムネイル論文過去問ゼミ20191017

答案練習をする際に実行したほうがいい9つのこと


論文式試験の答案練習をする際に実行したほうがいいことをまとめはじめたら、次の9つになりました。

一言でいうと、「できるだけ本試験と同一のスタイルで答案を書こう」ということなんですが、具体的には次のようなことです。

1. 問題はA4の紙に印刷し、書き込みながら解く

本試験では問題文に書き込みやマーキングをしながら答案を作成していきます。
答案練習の際も問題はその都度印刷し、実際に書き込みやマーキングをしながら問題を解くようにしてください。

「タブレットに表示された問題を見ながら」のように、本試験でできないことをわざわざ答案練習の際にやる必要はありません。

2. 答案構成用紙として、A4の白紙を使う(コピー紙でOK)

本試験では問題が冊子で配られ、空白のページに答案構成をします。

答案練習の際はA4のコピー用紙を使えば代替できます。

ノートや罫線のあるレポート用紙で答案構成をすることは本試験ではできませんから、答案練習の段階から選択しないほうが賢明です。

3. 答案用紙は、本試験と同一のものを毎回使う

答案練習の際には、A3裏表・1ページ20行x4ページの、本試験と同一の様式の答案用紙を使いましょう。

ノートに答案を書くとかは予行演習としての効果は薄れます。

本試験の様式に準拠した答案用紙は、Amazonでも購入することができますし、民間の受験指導機関で買い求めることもできます。
最近はメルカリのようなフリマアプリで出品されていることも多いです。

4. 本試験で貸与される法文集と同一内容・同一形式の法文集を使う

直近の論文式試験を受験したのであれば、その際に配布された法文集を使いましょう。持っていなければ市販されるTACの法文集を買って使ってください。

TACの法文集は、毎年2月ごろに法改正に対応した最新版が発売されますから、最新版が出たらそれを使うようにしたほうがよいです。

「最新版が出るまではPatechの法文集を使おう」

といった発想は、受験生を合格から遠ざけるので危険です。

本試験の予行演習に費用を捻出できないのであれば、難関試験の合格はスパッとあきらめたほうがむしろ経済的です。それくらい、本試験の予行演習は重要な勉強です。

5. 筆記具も本試験で用いるものを使う

本試験ではボールペン又は万年筆で答案を作成することが求められます。

そのためふだんの答案演習から、本試験で使う筆記具と同じもので答案を書くようにしてください。

どの筆記具が自分にとって書き進めやすいか、答案練習の際にいろいろ試してみることもできます。

6. 本試験と同じ制限時間で解く

本試験では、特許・実用新案は2時間で2通、意匠・商標は90分で各1通の答案を書きます。

答案練習においても、特許・実用新案は1通あたり60分、意匠・商標は1通あたり90分で、問題文読解から答案作成までを終えるようにしてください。

はじめはどんなに途中答案でも構わないので(それこそ1行も書けなくても、ぐちゃぐちゃでも構わないので)、制限時間が過ぎたら書くのをやめるようにしたほうがよいです。

もし制限時間をオーバーしてしまった場合には、オーバーした時間をメモとして残し、反省材料としてください。

7. できれば本試験と同じタイムスケジュールで解く

論文式試験の本試験は日曜日1日を使って行われます。

よって答案練習をする際にも、できれば日曜日に、

・特許・実用新案 10時~12時
・意匠 13:15~14:45
・商標 15:30~17:00

という、本試験のタイムスケジュールで予行演習するのがオススメです。

夜中や早朝に答案練習をするのと、本試験と同様のタイムテーブルで日中に答案練習をするのとでは、コンディションもおのずから異なります。

自分は全国大会の出場を控える1流のアスリートであると想像してみてください。

できる限り本試験と同じ条件で答案練習をするならば、練習時間にもこだわるようにしたほうがよいです。1流のアスリートであれば全員そうしていることでしょう。

8. 読解・構成・作成に要した時間を計測し、メモする

これは本試験では実行しなくてもよいことですが、答案練習の際には、

・問題文の読解に要した時間
・事案整理に要した時間
・答案構成に要した時間
・答案作成に要した時間

が後からわかるように、メモしておいたほうがよいです。

実際には、

・スタート時間
・問題文読解⇒事案整理に移った時間
・事案整理⇒答案構成に移った時間
・答案構成⇒答案作成に移った時間
・終了時間

の5つの時間をメモしておけば、それぞれに要した時間は後から計算できます。

なお通常は答案1通あたり、

・問題文読解の時間:~合計5分程度
・事案整理の時間:5分~10分程度
・答案構成の時間:10分~25分程度
・答案作成の時間:30分~45分(意匠・商標は最長で60分までOK)

が所要時間の目安です。

これらの時間を大幅に上回るようであれば、各ステップで時間短縮をするにはどうしたらよいか、具体的なアドバイスを受けましょう。

9. 問題用紙の書き込み・答案構成用紙も見せてコメントを仰ぐ

答案を誰かに見てもらう場合は、問題用紙の書き込みや答案構成用紙も併せてみてもらうほうがよいです。

1回の答案練習に関して情報量が増えれば、指摘できる改善点も増えます。
そして改善点は、答案の内容だけではなく、問題用紙への書き込みや答案構成についても指摘できることがあります。

「書き込みや答案構成は自分にしか読めないので・・・」

と躊躇される場合も多いのですが、その点は気にすることはありません。見る側も、書き込みや答案構成は受験生にしか読めないという前提で受けとっています。

最後に

「答案練習をする際に実行したほうがいい9つのこと」は以上の通りです。

最後になりますが、毎週定期的に過去問で答案練習をしたい受験生のために「論文過去問ゼミ」と題したオンライン勉強会をスタートしようとしています。

毎週出題される問題を受け取ったり、答案を提出してもらったりするだけでは費用はかかりません。

どのような内容で進めるのかはオンライン説明会で解説しましたので、興味がある現役の受験生は、下記に示すリンク先からメールアドレスその他の情報をご登録ください。

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