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『ある春の夜に』の素敵なところ

静かなドラマが好きで、無言や無音を存分に使用したり、音楽だけがずっと流れ続けているシーンが多いと、能動的に物語りに浸れる感じがして個人的に心地いい時間を過ごせる。

『ある春の夜に』も、そういった特徴の多いドラマで、美しさがある。

ハンジミン演じる主人公の女性の凛々しさと、チョンヘイン演じる男性のまっすぐな眼差しとが相まっての事とも言えるだろう。

とにかく、このドラマの作り出す空気感や、間、淡々と物語が進む客観的な視点、静けさ、テンポが、私はとても好きだ。

チョン・ヘイン(정해인)が悶絶するほどハマり役だという事は言うまでもないが。

チョンヘイン演じるジホが、ここぞと言うときに男気を見せるのも、頼もしく荒々しくカッコ良い

あーかっこいいな〜

視覚的にも映像が綺麗で、“夜”の出来事がテーマにもなっているせいかもしれないけれど、

“暗い夜にともる灯り”が印象的でもある。例えば、夜の薬局の明かり、夜の居酒屋の明かり、夜のカフェの明かり、夜の部屋の明かり、夜の街の明かり、などなど

“夜に灯る灯り”によって、ちょっとした出来事、ちょっとした言葉が、ちょっとした仕草が、より意味を持ってくるのかも知れない。

雑多なものが視覚的に削ぎ落とされるのも暗闇である。

また、昼夜問わず、光の濃淡や、カメラのフォーカス、画角、被写体とカメラの距離、レンズの選択など、

どれをとっても好みのバランスであった。

ただただ物語を静かに、見守るように観入ってしまう素敵なドラマだ。

ああ、美しい。幸せなため息


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