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Instagramでの世界観の統一は、そこまで重要なのだろうか?

「Instagramは世界観の統一は絶対ですよ、世界観こそがInstagramですよ。」

今年ショッピングサイトのコンサルタントに言われた言葉だ。

まあ確かに、ショップ用のInstagramを運営しているのだから何を売ってるのかわからないようでは困る。
プロフィールページでは一目で何屋さんでどんな商品があって、どんな雰囲気なのかがわかることは必要だ。

その雰囲気が好きかどうか、その雰囲気と自分が合うかどうかで今後も見たいかどうかが決まる。
フォローするかどうかの第一関門ではあるだろう。
それを世界観と呼ぶのかな。

「 BESIDEさんのページは商品以外のものが多すぎる。関係ない写真は載せない方がいいですよ。」


まあ、確かに関係ないものも多いけど。

それにうちはがっつり和の着物シリーズと、下手過ぎることから始まった、ゆるいイラストの巨匠シリーズの二つのシリーズが混在するので、そもそも商品だけでも統一感はないのだけれど・・

確かに、素敵と思う自分の感度に合った世界観のアカウントならフォローされる確率が上がるだろう。
そして、毎日その素敵が届いたとき、一部の人は大ファンになってくれるかもしれないし、買ってくれる人も増えるのかもしれない。

一方、また今日もこんな感じか。
これ前も見た感じだな。
また明日も大体同じだろう。
またどうせ明日も商品のアピールするんでしょ?

こう思う人も増え、飽きて去って行くのでは?
だけどそれでいいんだって。
そうすることによって、買ってくれる人とファンだけを残した純度の高いフォロワーさんが出来るんだとか。

そうか。

非常に納得した。
賢い。無駄を省いて効率化されて、投稿はカタログになる。

だけど私はそうはしたくない。
毎日見に来てくれる人が、明日も見たくなるような投稿がしたいのだ。

SNSとはいえ人と人、例えばアカウントを人だと思ったら。
会うたびに自分の説明やアピールだけする人。
会うたびに店や展示会に来てくださいという人。
会うたび同じことしか言わない人。
その人のことが大好きならこの上なく嬉しいのかもしれないけれど、そこそこな関係だったら明日も会いたいと思うだろうか。

見てくれている人は大体ひとりの時間、どこかでスマホを見ている誰かだ。
相手は人なんだ。

いつも商品説明だけを送られたらどんな感じかな。
ネガティブな言葉に傷つかないかな。
ポジティブの押し付けに息苦しくならないかな。
こっちはみんなで盛り上がってまーすというような写真を見せられたら寂しくなったりしないかな。

そんなちょっとしたことを気遣いながら、心休まるような景色、美しく盛られた料理、見るだけで元気が出そうな新鮮な果物、動物たちの罪のない姿、さらにはそこに楽しい話でもあれば。
見てくれている人たちにはそういうものを主体に届けながら、私はこういうことしてますと、忘れられない程度の作品を投稿していきたいのが理想だ。

「 だからフォロワー数増えてるのにInstagram経由の販売率が比例してないんですよ。」

確かに。(笑)

最近、気持ち作品の投稿を多めにし始めた。
確かにそうだ、そこは習うことにした。

だけど基本、SNSは人と人だ。
アカウントは人、投稿に見たいのは人柄。
そこに完全防備された飾られた決まり文句だけでは味気ない。
ただ毎日ポストにチラシが入れられるのと同じだ。

これは文章が上手い下手の問題ではないと思う、そこに人となりを感じるか。
短くても下手でも自分の言葉かどうか。

特に善い人である必要もないだろうし、偏った人なら面白いし、悩み迷う姿が時にはあってもいいと思う。
ただ飾り立てた姿は虚、温度の感じない言葉もきっと心に届かないと思う。

だから私は、Instagramを世界観だけを意識したカタログにもポートフォリオにもする気はない。
今ある雰囲気だけでも嫌いな人は去って行っているだろうし、飽きた人も去るだろうし、合う人は見に来てくれているし、楽しみにしてくれている人もいるから、十分振り分け的なことは出来ていると思うのだ。

それに、大事な人は私から直接何か買ってくれる人だけだろうか。

店としては買ってくれる人が一番大事だけれど、それ以外にも応援してくれる人、気に留めてくれている人、もし何かあったら力になろうとしてくれる人だっているかもしれない。
例えそうじゃなかったとしても、自分の利になる人だけが大事とは限らないし、そんなこと考えてるヒマがあったら、私が見に来てくれるみんなに何が出来るのかを考えた方が良いだろう。

というわけで。

結果人それぞれなんだろうけど。
世の中には作品や商品だけでも十分にその魅力を伝え、人々の心を動かせている人だっていっぱいるのだけれど。

私はまだ、Instagramには世界観の統一よりも大事にしたいことがある。


#エッセイ #instagram #SNS #人 #お店の未来

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