「やらまいか」
これは私の故郷である浜松の方言で
「まずはやってみよう」という意味です。

10年前、24年勤めた会社を突然辞めました。
当時、養う家族もいたし、管理職のイスも
確保されていました。

特に、何かをやりたかったというわけでもなく
ただ、今の状況から離れたいとその一心で。

米国駐在から帰ってきた直後だったので
現地のフロンティア精神に感化されたの
かもしれません。

起業してみるか。成功の保証は？
ない。
それでも、自分の中の何かが背中を押して
退職願を提出しました。

退職後すぐに、会社を設立。
でも、何をするか明確なプランがなかったので
すぐに売上になるものはありませんでした。

とりあえず、当時、気になっていたワイン雑貨を
企画製造し、販売を開始しました。
初期投資は200万円。

思惑が外れ、全く売れず、初年度の売上高は
わずか12万円（笑）

月40万円の役員報酬を設定していたので
あっという間に資本金の300万円がマイナス。

税理士さんから「はい、債務超過ですね。
スタートアップ企業にはよくあることです。」

在庫の山のワイン雑貨を傍に、ギフトショー
やネット検索で、気になる雑貨を漁る毎日。

2年目に神風が吹く。

ある雑貨が、中国爆買いアイテムになり
第2期は、1.2億円の売上でした。
中国の爆買いブームのおかげ。本当にまぐれ。

しかし、爆買いバブルはあっという間に弾け
３期目に入ったところで、再び売上０に。

路頭に迷っているところ、偶然、知人から
とあるスポーツベンチャー企業を紹介され
業務をお手伝いすることになりました。

その会社は、カリスマ性のある社長の下
若く活気に満ちていました。
本業が急成長する一方、創業時に手がけた
雑貨事業が手薄になり、誰かに手放そうかなと。

一瞬迷いましたが
「私に任せてもらえませんか」と。
すると、社長も、知らない人に売るより
ミックさんの仕事ぶりを見てきたので
いいですよと。

退職金と2期目の神風で得た資金を元手に
事務所も借り、展示会にも出展しました。

それから7年。今、それが当社のメイン事業に。
そして、今年はさらに新たな挑戦へ。

あの時、会社を辞めなかったら
あの時、雑貨を漁っていなかったら
あの時、知人の誘いを断っていたら
あの時、事業継承に手を挙げなかったら

この10年、圧倒的にうまくいかないことが
多いです。
行動しなければ、ロスしなかったことも多い
のですが、それは結果論です。

行動すれば、何かに当たります。
当たれば何かが起きます。
それが自分にとってチャンスか否かは
その時の状況次第。

まずは、「やらまいか」です。

今、この投稿を読んでいる方の中にも
モヤモヤしているけど、一歩が踏み出せない
という状況の方もいると思います。

そんな人たちの背中を押せるような
そんな存在になれたら、自分もまたひとつ
成長できるのかなと思っています。