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小説『桜雨』の読後感【読書日記】

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桜雨 (集英社文庫) 文庫 ? 1998/10 坂東 真砂子 (著)

坂東真砂子氏の小説を読むのは二作目になります。前回は『死国』でした。

この小説の構成は巧みであり、読者を飽きさせない作り方に感心してしまいました。また、女の情念が過敏に、そして多層的に語られ、興味を引く物語になっている印象を強く受けました。

とても、男の書き手では描けない世界を描いているように感じられ、また、心理描写が巧みであることに思わず唸ってしまいました。

小説『桜雨』は、多くの資料を基に描かれた作品だけあって深みを感じさせる物語になっています。

「夭逝」という言葉は、作家・坂東真砂子氏に当てはまる言葉かもしれません。これから増々の活躍が期待される年齢に病没された作家であることを知った後に、この小説を読みました。

だからなのか分かりませんが、坂東真砂子氏の運命を感じさせるような作品に思えたのです。文学史に名を残す小説家が描いた物語であり、おススメの一冊になります。

坂東 眞砂子(ばんどう まさこ、1958年3月30日 - 2014年1月27日)は、日本の小説家。ジャンクロード・ミッシェルとの共同執筆による筆名に梟森 南溟(ふくもり なんめい)がある[1]。
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

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