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昔ね、私 頭の上に鳥を飼っていたんだけど そいつがいつヤッタンダカ知らないけど卵を産みやがって 温めはじめたのです。 頭ふるなよ、と言うから もう、歩きにくいったらありゃしない やがて卵は孵化して、殻を破って出てきたヒナは もうエサをくれくれうるさいったりゃありゃしない それで親鳥、いつのまにか二羽になってて、交代で子育てし始めたの。 もう通勤の、地下鉄の中でも、仕事の会議中でも、騒がしいったりゃありゃしない。 なにがって、夫婦ゲンカですよ。 やれつぎは
幼い頃 私は体がそんなに強くなかったのか 冬は冷え込む地方の実家に行きつくと まず疲れすぎてるので まず布団をひいて寝かされる、が常でした まだお外は昼下がり 薄暗い和室の真ん中で じっと天井を見つめていて じっと外の音を聞いていて ただしんみりとしたこころもちで 外で遊ぶ兄達の声 狭い路地を通る車の音 玄関のピンポンの音がして 大好きなお母さんかお父さんが出る音 階下でわめいている妹の声