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即興!新春「自殺会議」 with 末井昭さん

1月14日、新宿の早稲田奉仕園で『自殺会議』(朝日出版社)著者の末井昭さんをゲストにお迎えして新年のイベントを行いました。末井さんの『自殺』と『自殺会議』は、タイトルこそ刺激的ですが、内容は気楽に読めて笑ってしまうところがたくさんある本なので、ぜひ多くの人に読んでいただきたいと思います。

イベントでは、末井さんと向谷地生良さんの対談の後、「即興!新春自殺会議」という形でべてるの伊藤さんに加えて関東各地の当事者研究の仲間たちが経験や考えを語り合いました。

死のうと思って川に入ったらその瞬間「しまった、自分は死にたいんじゃなくて、生きづらいだけだった」と気づいたという経験や「自殺について語るのは本当は面白いけど、なかなかそういう場がない」と言った声なども登壇した当事者たちからありました。今回、こうした語りの場ができたのも「面白い自殺の本」を作ろうとした末井さんのおかげです。

末井さんは子供の頃にお母さんを自殺で亡くしている遺族であるわけですが(詳しくは本をお読みください)、自分自身は出版した雑誌がいくつも大成功したり、投資で大損したり、莫大な借金を抱えたり、鬱状態になったり、自分の書いたエッセイがベストセラーになったり、自分の半生が映画化されたり、客観的にはとても波乱万丈な人生を送っているように見えるなかで、一度も死にたいと思ったことがないんだそうです。この本はそんな末井さんの当事者研究ともいえます。

末井さんの若い頃をモデルにした映画『素敵なダイナマイトスキャンダル』(2018)もとても面白いのでぜひご覧ください。末井さん役を柄本佑さん、奥さん役を元AKBの前田敦子さん、自殺したお母さん役を尾野真千子さんが演じています。ご本人もエキストラで登場したり、主題歌を尾野真千子さんとデュエットしています。

控え室で打ち合わせしていたときのこと。向谷地さんが「これがお母様ですよね」と言って、ネットで見つけてきた『素敵なダイナマイトスキャンダル』(ちくま文庫)の画像を出しました。
すると末井さんが「これは僕です」と言って、みんな大笑いでした。

今回のイベントのより詳しい内容は、そのうちベテルモンドやウェブマガジン等で特集できればと思っています。どうぞお楽しみに!

★ 『自殺会議』刊行記念トークイベントのお知らせ
2019年1月20日(日)13時〜 LOFT9 Shibuya

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