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べてるアーカイブ35th(2) 「潔どん(と伊藤くん)かく語りき」

20年以上前に関東で行われた『ベリーオーディナリーピープル』(四宮鉄男監督の映像作品)の上映会での早坂潔さん(べてるの代表的メンバー)とべてるに出会ったばかりの頃の伊藤知之さん(今では当事者スタッフとしてべてるのサービス管理者もしてる)のお話しの記録。

早坂潔
あのー、『ベリーオーディナリーピープル』(四宮鉄男監督の映像作品)は今から6年ぐらい前か、最初、四宮監督さんが来てくれて、ベッドの中に入って撮ったんだけど、まぁアッパラパーで、ていうか病気があって体調不良で、何言ってるかわからない世界だったんだけど。まぁ僕の「潔どんかく語りき」の中でカメラマンさんを思いきっりっていうか、首を絞めている場面があるんだけど、首締めるっていうのは絞めたくて、絞めてるんじゃなくて、言葉にならないから、自分が歯がゆい思いを相手に知らそうと思って、思いきって絞めるったって、キュッっと絞めてるわけじゃないんだけど。

海外で体調を崩して帰国後に病院のベッドで休む潔さん

あの中でやっぱり、まぁ自分のビデオを見た時にやっぱり恥ずかしいっていうか、恐いねーやっぱり。あの、逃げ出したくなる、正直言って。でも気分がいい時とか、こう冷静になった時みたら、もう1回自分を見れるっていうかね。ああー、なんでこういう時、こういう間にこういう事言ったんだろうって。まぁ反省もあるけど、まぁこれなりにいいんじゃないかって思うし。

僕は語れないっていうか、言葉を知らなくてパフォーマンスばっかりやってたんだけど、パフォーマンスばかりやってると疲れるしね、自分が嫌になるし、1番自分にプラスになることなんだろっていった時に、言葉をみんなのところで出したっていうか。言葉が語れたって事だと思います。
何言ってるかわかんなくなっちゃった。

ーなんでパフォーマンスしか出来なかったのに喋れるようになったの?

みんなに聞かれるんだけど、やっぱり1番最初の出会いはみんなの前に行けた。言葉にしたら、まぁ僕の喋る言葉はあまり意味ない。自分で喋ってて分からなくなる。それを何回もやっているうちに言葉が生まれてきた。で、言葉が出る前はパフォーマンスやってたんだけど、パフォーマンスの苦労は相手に伝わらないんだわ。困ってるってうことは伝わってるかもしれないけど、なんでこんな事してるんだってみんな思うから、言葉は大事だなと思う。

20代の頃の早坂潔さん

だから、まぁ向谷地さんと僕は、病気の時は、あー今日具合が悪いから行かない、今日やだっとかって言うと、思い切ってこう向谷地さんは連れて行くんだけど、ちゃんと話し合えれば出来るんだなって思う。病気の事をもっともっと向谷地さんとか仲間とかみんなで話ししたいなって。主治医の川村先生とか向谷地さんの話を聞いてると、勇気が出るし、言葉がでてくるっていうか生まれてくるし。

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