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「〜〜させる」という言葉から卒業しよう

 こんにちは!子どもにとって最適な共育を提供する、共育コンサルタントの金澤です。

 前からずーっと思っていたことがありまして、

「勉強『させる』って言葉やめませんか?」

 ということを提起させていただきます。

 この「させる」という言葉。根本的に、この言葉は本人の意思を伴わずに行動を強要するときに使う言葉ですよね。この言葉を私が使いたくない理由は以下の通りです。

・ この言葉を使う時点で生徒を下に見ている

・ 勉強は嫌なものだという価値観が背景にある

・ 本人の意思を伴わない行動は生産性が低い

という三つです。一つずつ説明していきます。

先生が偉いという思い上がり

 一番私が気になるのは、この「生徒を下に見ている」ということです。〜〜させる、という言葉を使うときには、放っておくと相手がやらないからしょうがなく、というニュアンスが入ります。相手が赤ちゃんとか、意思を持てない未熟な状態であるならいいと思います。でも、こと勉強に関して何年も取り組んでいる生徒に「勉強させる」と言うと、違う言い方でいえば未熟扱いしているってことになるわけです。

 そんなつもりないよ〜っていう人もいるんですが、そうだとしたら使う言葉に気をつけたほうがいいと思います。対等関係の人で、よっぽど仲がよかったら、場合によっては使う可能性もありますが、少なくとも目上の人には〜〜させるって使いませんよね?親に洗濯をさせる、って言いませんよね普通。

 それなのに、私の経験上、先生と呼ばれる人たちは生徒に勉強をさせる、子どもに勉強をさせるという言葉をすごく使っていると思います。これは、自分は先生で、相手は子どもで生徒だから、自分が上で当然だという暗黙の了解が成立している、という意識からくると考えます。

 もうそういう言葉や考え方から卒業すべきです。我々の教育は、上下関係を明確にして一斉に引っ張るものから、一人一人の個性に合わせて伴走していく形に進化しています。だから、先生と生徒の関係性も変化させていくべきです。 

生徒は先生のことを本当によく見ている

 次に、「〜〜させる」という言葉には、暗に「勉強は嫌だろうけど我慢してやれ」という意味合いが入ります。勉強とは何かという定義にもよるのですが、例えばここではいわゆるテスト勉強とか教科書勉強だとすると、「テスト勉強とか教科書勉強は辛い、嫌だ、つまらない」と先生側が認めているようなものになるわけです。

 先生がそう思っているのであれば、生徒が勉強を楽しいと思うわけはありません。いろんな話や言葉、授業の端々にそういうニュアンスが出ますし、それを生徒は敏感にキャッチして価値観を蓄積させていきます。そして結果勉強はつまらないもの、と思ってしまうわけです。

 そういう先生の考え方、心構えを生徒は本当に敏感に察知するものだとわかっていますから、自分は勉強に対して前向きに捉えられるようないいところ、楽しいところを伝えていきたいと思っています。

主体的に行動できるようにアプローチしたい

 私は、子どもたちがポテンシャルに溢れていると心から信じています。勉強に関してもそうですし、行き方とか人生観もそうですし、当然主体性についてもそうです。得意・苦手はあれども、今より絶対主体的になる素地が人間誰しもあります。

 それなのに、先生側が「勉強させる」というスタンスで子どもたちに接したら、子どもたちが主体的になれるチャンスを奪うことになります。はっきり言って先生側はそのほうが絶対楽ですし、短期的に成果を出すならそのほうが速い場合もあります。

 でも、中長期的に見てその子どもはどうなっていくのか。悲観的に言えば、誰かに何かをやってもらうまで動けない。うまくいかないと他の人のせいにする。誰かが決めたことに文句を言う。評論家になって改善行動を起こせない。などなど・・・そんな大人になる「可能性が高まる」と私は思います。

 この話は、こちらで詳しく紹介していますので、合わせてご覧ください

 自分で決めるということ その2〜生徒という先生〜 【金澤ブログ】


 これはもちろん個人の意見ですから、みんなこうすべきだとは思いません。信念を持って「〜〜させる」と考えていらっしゃる方もいると思うので、その意見は尊重します。でも、「細部に神は宿る」と言いますが、こういう言葉遣い一つにもこだわったほうが、子どもにとっていいと思うんですよね。

 もし「なるほど、確かに」と思っていただけるようであれば、今日から意識してみてもらえると嬉しいです。その一歩であなたが変わるかもしれない、そのポテンシャルを私は信じています。


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