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人間関係を円滑にする秘訣 〜横の関係を大切にする〜

 こんにちは!子どもと共に未来を育む 共育コンサルタントの金澤です。

 人間関係で困っている・悩んでいる、という人は本当に多いと思います。私のコーチングのベースであるアドラー心理学の祖アルフレッド・アドラーは、

「全ての課題は人間関係に関するものである」

 と言っているほど、人間関係は永遠のテーマです。そこで、今日はこの人間関係を円滑にするための秘訣についてお話しします。

 最後までお読みいただければ、自分の人間関係の悩みを解決するヒントが得られると思います!ぜひお読みください。


二種類の人間関係を理解しよう

 結論:「縦の関係」と「横の関係」を理解すると理想的な関係がわかる

 私は今まで塾講師として1000名以上の生徒を見てきました。そこでは勉強に関する悩みだけではなく、本当にたくさんの人間関係の相談を受けてきました。

 親との関係。学校の先生との関係。クラスメイトとの関係。SNS上の関係・・・さまざまなものがありました。そしてそのほぼ全ては、「縦の関係」で自分が下になってしまい苦しんでいる、というものでした。

 縦の関係というのは、関係する人たちの間で上下関係がつけられ、どちらかが上でどちらかが下になる関係性のことです。

 この関係性は、どちらかが自立していない、自分の力では前に進むのが難しいときに適する関係です。子どもがまだ幼児で、ご飯や移動なども自分ではできないときは縦の関係でいるべきですし、入社間もない新卒に対して色々と研修したり教えたりするときには、この関係であることが多いと思います。

 ここで注意するべきなのは、あくまで「役割上」上下関係をつけているというだけであること。人としてどちらが上、どちらが下というわけではありません。どちらも一人の人間として尊重されるべき存在ですよね。それに気づかず、「俺の方が人として上」とか「私は存在価値がない」というスタンスになると、人としても縦の関係になってしまい、いじめとか親子喧嘩、上司のパワハラのようなトラブルにつながりやすくなります。


 一方、これとは違う関係性が「横の関係」。この関係は、その人の真横で同じ目線・同じ考え方で一緒に取り組む姿勢を持つ関係性のことです。

 この関係性は、純粋に友達だったり、利害関係ではないパートナーとの関係でよく見られるものです。相手のことを自分のことのように悩んだり考えたりする、信頼関係で結ばれているような状態です。

 教育の世界だと、「ティーチング」は縦の関係、「コーチング」は横の関係ということができます。昔ながらの日本の教育は完全に縦の関係で、だからこそ体罰のような「上から目線」が許容されてきました。しかし時代が変わって、コーチングの考え方が現場に入ってきたことによって、教師にも横の関係が必要とされるようになってきています。

 このように、人と人との関係性には二種類があり、縦の関係になっているとトラブルに繋がる可能性がある、ということがお分りいただけたかと思います。

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自分はどちらの関係性が多いか考えてみる

 結論:自分の傾向を知り、横の関係になれるよう工夫してみることが大切

 普段人と接しているとき、横の関係と縦の関係のどちらが多いかは人によって違います。親のタイプにもよるし、それまでに影響を受けてきた人たちのタイプにもよります。

 だからこそ、自分はどちらかといえば二種類のうちどちらが多いかを考えてみてください

 例えば、相手の権威とか肩書き、お金持ち度合い、今ままでの実績などが非常に重要だと考える場合は、縦の関係が多い傾向にあるでしょう。逆にそういうところに興味がなく、話してみたフィーリングとか感覚、好きか嫌いかを大切にしている場合、横の関係が多くなる傾向が強いと言えるでしょう。

 この傾向は、過去の経験によっても左右されます。過去何らかの理由でいじめを受けたことがあると、どうしても自分を卑下してしまい(自己肯定感が低い)、自ら縦の関係に入り込んでしまう(自分をあえて下に持っていく)ことが多くなります。


 人間関係を円滑にするためには、基本的には縦の関係より横の関係を築く方が圧倒的に有利になります。もし自分が縦の関係に考える傾向があると感じた場合は、それを少しずつ修正していった方がいいでしょう。

 もし自分を下にしてしまう場合は、自己肯定感に課題があるかもしれません。例えば、人よりこの分野なら比較的得意かな、と思えるものを見つけて、その分野で一生懸命取り組んでみると、徐々にそれが自信に繋がって人間関係の良化に繋がり、徐々に横の関係を作れるようになっていくことがあります。

 逆に、自分が常に上でいたいとか、上でないと耐えられないとかいった気持ちがある人は、自分の弱いところを受け入れられない部分があるかもしれません。自信のなさや、相手に負けないようにと力んでしまって強がってしまっている可能性があります。本当に信頼できる人に、一度自分の弱さを全部さらけ出してみてください。そうするとすごくスッキリして、自分を丸ごと受け入れられるようになります。これが横の関係を築いていくときの大切な土台になるのです。

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相手が上から来た場合の対処法

 結論:相手を変えるのではなく自分の行動を変えよう

 前節では自分の傾向について説明しましたが、自分に問題があるのではなく、相手が上から来たときにどうすればいいか困っている人もいるでしょう。

 相手の考え方を変えることは(直接的には)できません。どれだけ説得力のあることを伝えたとしても、それが伝わるかどうかは相手次第だからです。同じことを言ってもAさんが言うのとBさんが言うのとでは違ってくるのはそのためです。

 なので、相手が上から来たときに相手に対して口応え(対抗)をするのはやめた方が得策です。仮に対抗してしまうと、相手はあなたの反応を見て、さらに上に立てるようあの手この手を尽くしてアプローチしてきます。火に油を注いでいるような結果になってしまいます。


 ではどうすればいいか。最高の一手は「関係を切る」ことなのですが、そう簡単にいかないことが多いと思いますので、次善策として「相手にならない・受け流す」「相手のいいところを見つけて承認する」の二つをご提案します。

 相手にならないというのはイメージしやすいと思います。向こうが上に立とうとしてきても、「そうですね」「確かに」と、反抗もせず大きく乗っかりもせずに反応するのです。

 それだけで耐えられる場合ならOKですが、もし耐え難い場合はその関係性の外にいて、相手と横の関係にいそうな人(一言で言えば親友に当たる人)に相談してみてください。ここで気をつけなければいけないのは、相談する人が相手と縦の関係にいる人だと、関係性は改善しません。相談する人が縦の関係を駆使して相手を押さえつけるだけですから、それが自分に来るだけで進展は生まれません。

 もう一つの対応は「相手のいいところを見つけて承認する」。これは、前節で説明した相手の「自分が上にいないと耐えられない」という気持ちを踏まえて、あなたはいいところがありますよね、と伝えて自己肯定感を高めることです。決して嫌味にならないように素直に、本当にここはいいよね、と思うところを伝えます。そうすると相手の力んだ気持ちがほぐれて、少し素直な気持ちが出てきやすくなります。

 一回だけでは変わりませんから、ちょっと長い目で相手のいいところだけを見つけて、自然に伝えてみてください。経験上、数週間続けていくと、相手が自分に接するときの態度が変わってくるのがわかります。以前より上から目線ではなくなってくるのです。不思議なものですが、相手を承認するだけで変わってきます。どうすればいいかわからない状況になっている人は、一度ぜひ試してみてください。


 このような悩みは、いくつかのパターンこそありますが、実際の状況は千差万別で複雑です。一人で我慢するのではなく、コミュニケーションのプロに相談してみることをお勧めします。

 私でよければ、いつでも1on1でのコーチングを受け付けております。お子様が人間関係で悩んでいる、という場合は

 betheprotagonist115@gmail.com (金澤への連絡用アドレス)

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