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いとしのレイラ考

 どうもべっちょです。

・まぁ、まず聴いてくれや

・この曲を知らない奴はおらんと思うが一応動画載せておきますね。

はい。誰しもが知っているデレク・アンド・ザ・ドミノス(エリック・クラプトンのフレンドプロジェクトの一環なのでクラプトンでいいです)の「いとしのレイラ」ですね。

んで、スタジオバージョン。

YouTube Music民用。


Spotify民用。


・一応Wikipediaから軽くクラプトンのプロフィール持ってきますね。

エリック・パトリック・クラプトン(Eric Patrick Clapton, CBE、1945年3月30日 - )は、イギリスのミュージシャン、シンガーソングライター。
史上最も重要で影響力のあるギタリストの1人とされる。クラプトンはローリング・ストーン誌の「史上最高のギタリスト100人」で2位、ギブソンの「史上最高のギタリストトップ50」で4位にランクされた。2009年にはタイム誌の「エレクトリックギタープレーヤーベスト10」で5位に選ばれた。

https://ja.wikipedia.org/wiki/エリック・クラプトン
 

今更過ぎてもう紹介するレベルですらない。ギターやっててクラプトン知らない奴が居たら冗談抜きでギターやめて欲しい(むしろこれを機会に知るべき)。
本人は敬虔なクリスチャンなので「ギターの神様」って呼ばずに「Guitar God(ギター名人)」と呼ぶように。


何でライヴバージョンとスタジオバージョンを両方紹介したかというと、スタジオバージョンで悲劇の天才デュアン・オールマンの世界一激しく、そして美しいスライドギターを聴いて欲しいっていうのも当然あるんですが、

あ、デュアン・オールマンはさすがに紹介しとかんとならん。

ハワード・デュアン・オールマン(Howard Duane Allman、1946年11月20日 − 1971年10月29日)は、アメリカのミュージシャン、ギタリスト。
弟のグレッグ・オールマンらと結成したオールマン・ブラザーズ・バンドのリーダー、リードギタリストとして活動。セッション・ミュージシャンとしても知られ、キング・カーティスや アレサ・フランクリンをはじめ、数多くのミュージシャンの作品に参加した。デレク・アンド・ザ・ドミノスのアルバム『いとしのレイラ』ではギタリストとして重要な役目を果たしている。彼のスライドギターによる即興的な演奏は、多くのミュージシャンに多大な影響を与えたが、1971年に交通事故死した。24歳没。名前はデュアンよりも「ドウェイン」とする方が原語の発音に近い。愛称は「スカイドッグ」。

「ローリング・ストーンの選ぶ歴史上最も偉大な100人のギタリスト」において2003年は第2位、2011年の改訂版では第9位。

https://ja.m.wikipedia.org/wiki/デュアン・オールマン
  

こっちはさすがにギタリストでも「名前は知らない」人が多いからな…

・で、話を戻すけど…

クロスロードで何度も迷ったギタリスト(オールドギタリストギャグ)には大変有名な話なんですけど、いとしのレイラって、A(ラ)の基準音高がめっちゃ違うんですよね(A=460hzになっている)

通常のロックならA=440hz~442hz(442は管弦楽団とのジョイントコンサートの時に多い。国際的に定められているのはA=440hz)。

で、クラプトンは変則チューニングをするタイプのギタリストでもない(変則チューニング使うのはサポートギタリストだけ)。

現代のチューニング基準ではいくら高くてもドイツの445hz(ベルリンフィルがこれ)なので、評論家達も「マスタリングした時にテープの回転数を間違えた」という見解で一致しています。
実際俺もそれしか考えられないので、それで間違い無いと思っています。だって、ベースのチューニング間違えたら220と230なら素人でもわかるし。


・で、俺が何を言いたいのか


いや、一つしかないんよ。


・何故これをクラプトンが許したか

これなんですよ。

いや、だってマジで一発でわかるでしょ?
最初の一音でわかるんよ。
これを当時既にプロミュージシャンとして絶頂を極めていた(クラプトンには絶頂期が3~4回あります。なんなのこの人…)当時、既に知名度があるバンドで何年もプロやってたクラプトンが気付かない訳がないし、通常ならNGなんよ。特に契約上のレコーディング期限は無かったらしいし。


さて、答えがもうわからない(もう78歳のクラプトンに親友との遺作の事を聞くのは酷すぎるでしょ)この謎について穴をいくつか浅く掘っていきますか(解明する気ゼロ。俺が推論を出したところでこれが音楽ライターの目に留まる可能性ないし)。


①クラプトンがこの音を気に入った

俺の中での有力候補。
当時ブルース色が濃かったクラプトンの音楽の間隙を衝く形で、本人が意図していない所で緊張感のある音になり、デュアン・オールマンのスライドギターがサザン・ロックではなく新しい音楽の様に聞こえてそれを斬新だと思った…という説。
クラプトン本人はブルース好きだけど(B・B・キングの影響受けているし)、フェンダーのシグネチャーモデルのギター(現行の市販モデルとほぼ同じ)にはTBXというミッドブースターが付いていたり、プレイ環境からハムノイズを減らしたりと新しいテクノロジーを取り入れていた(今も)ので、その考えが当たっている可能性…ない?
ないですか…

②スライドの音を最大限に活かせたから敢えてマスターを作り直さなかった

これも有力候補。
デュアン・オールマンのギターがギブソン・SGである以上はフロントPUでスライドをする場合29fの音階は出ない(出るには出るが不安定になる。持ってる人やってみ?稀にナット側の音が出るから)。かと言って、自分たちだけ442hz(クラプトンは440じゃなく442hzで合わせてるはず)で合わせると何をどうやってもグチャグチャな曲になるから「これでいいんじゃね?」ってなった説。リアで弾いてたって話は聞いたことないし。

③どうでもよくなった

このアルバムを制作中に「ジミ・ヘンドリックス死去」という世界中のミュージシャンが打ちのめされるニュースが駆け巡り、当然クラプトンにも届いたわけだが、クラプトンにとってジミ・ヘンドリックスは「永遠の憧れであり、プロとして最初に打ちのめされたギタリスト」であったので、クラプトンの自伝や様々な書物にあるとおり、あまりのショックで自暴自棄になり、ドラッグとアルコール依存症に陥った。
つまり、音楽なんてどうでも良くなったので他人任せにした結果間違えてたけど、本人がテープに落とす前に聴いていなかった説。
ちなみにデュアン・オールマンの死去は翌年の1971年である。この人は悲劇にまみれた人生を送っている。

④何か革新的なことをしたかった

本人はギタリストだが、Creamで抑圧された過去があるので(Creamやヤードバーズ、他のソロプロジェクトに関しては書ききれんから各自ググって聴くように!洋楽テストに出ます!)、自分も何か新しいことをしたかった…というかCreamはトリオバンドなのにクラプトン以外の2人が仲悪くて新しいことしてる場合じゃなかった。

このバンドを組んだのは誰だあっ!!

で、折しも自分が「卓に慣れてきて、マスターテープを作る前に色々実験できた」環境が出来たわけです。
俺ならピッチ上げ下げは絶対にやる。
本人のツボにハマったらそりゃマスタリングにGOサイン出すよね。

⑤耳がおかしくなってた

これ…可能性あるんよ…




そもそもこの記事って、この5年前と6年前の自分のツイート(まだこのときはツイートだからな!)を思い出して書き始めたんだけど…(あと、みかしーがこのとき飲んでた薬教えてください。今後の投薬コントロールの参照に副作用情報が必要っぽいので)
少なくともテグレトールには
頻度不明:聴覚異常(耳鳴、聴覚過敏、聴力低下、音程の変化等)
って副作用があるんですよ。

添付文書


テグレトールって60年代からあるんで、もし当時のクラプトンが躁鬱の診断を受けていたとしたら、万が一の可能性として感音異常ありえるんで…その影響もあるのかなって…いや、当然クラプトンが何の薬を飲んでいたかなんてわからんのだけど…
ベルソムラは新しめの薬だから俺以外にはかかりつけ病院では1例しかないみたいだけど…
あと、三叉神経とかのめまい、頭痛に作用する薬ってアメリカやイギリスでは昔は金を出せばいくらでも買えたって噂(噂にしてはリアリティありすぎるけど)だし…


⑥最初から計算ずくで卓でいじった

これもWikipedia情報で信憑性薄いので大変恐縮なのですが…

クラプトンは、パティ・ボイドへの片思いを歌詞にして、元々はバラードとして「レイラ」を作曲した。しかしオールマンによれば、印象的なリフが作り出されたことで、曲は「ロック」になったという。バンドが集まり、ダウドがプロデュースしたことで「レイラ」のオリジナルが録音された。レコーディングの最初のセクションでは16トラックが使用され、その内6トラックがギターであった。リズムトラックはクラプトンで、ハーモニーの3トラックを演奏した。(メインのパワーコードリフ、それに対するハーモニーの一つは左チャンネル、もう一つは右チャンネル)ソロトラックはオールマンによるもので、もう一つのトラックにはクラプトンとオールマンがソロを共に録音した。このソロを同じく録音する間、2人はそれぞれフェンダー・チャンプの2つのうちの1つの入力を使用した。

その後間もなくクラプトンはスタジオに戻り、ゴードンが別々に構成したピアノ曲を演奏しているのを聞いた。その断片にクラプトンは感動し、曲の一部として使用するようにゴードンを説得した。この部分に関しては公式にはゴードンのみの業績とされてきたが、BS-TBSで放送された「SONG TO SOUL ~永遠の一曲~」の中で、ウィットロックが後半部について「あれはジムが恋人のリタから盗んだものだ。クレジットにはリタとジムの共作と書かれるべきだった」と語っている。

https://ja.m.wikipedia.org/wiki/いとしのレイラ

これの後半部分。

「ピアノ曲の断片をいたく気に入った」とありますね?
このピアノ曲の「フレーズ(音高ではなく)」の断片に合うようなピッチに曲の基準音高を上げて「二部構成の組曲」として、それに跨がるようにギターを乗せていくという、当時としては異常なまでに壮大なことをしたかった可能性がある…?
もしもこれが眉唾ではなく事実なら、この曲が世に出た同年にデビューしたQueenの魁になるわけで、卓の魔術師ですよ。
まあ無いと思うけど(なら書くな)。


・1曲を掘るという行為


いや、もうBABYMETALを載せてしまったヤングギター含めて音楽雑誌って完全に「読者だけが金を払って買う広告」じゃないですか(ヤングギターのスコア曲数が減ったのは絶対許さんからな)。連動動画も収益化してるっぽいし(それ自体は悪いとは言わんが)。
こうなると、「自分で音楽を掘って、聴いて、聴いて、聴いて、聴いて、聴きまくる」時間が増えるんですけど、昔から聴いてた曲でも疑問って出てくるもんで(ヘッドホンで聴くと新しい発見があったり、逆もまた然り)、それを書き始めたらこんな妄想垂れ流し文章になるんですよ。
当然新しい曲も聴きますよ?ただ、俺はプログラムされてペダル一発踏めばツーバスのブラストビートが流れるようなバンドなんかよりも、なら「最初から卓とソフトで作って、それを人間が自然に歌う」方がナチュラルだと思ってあるんで(だからヨルシカが好きなんですわ)、過激な「テクノロジー使って無理矢理メタルぶってやってます(どこかの腰椎傷めてドラマー引退したはずの奴がリーダーやってるバンドとは言わんが)」系の奴らより、オールドスクールなバンドを好むし、なんならどれだけ衰えたとしてもクラプトン聴きますわ。

いや、マイク・ポートノイが帰ってきたDREAM THEATERとかはそりゃあ聴きますよ(マンジーニの時も聴いてたけど)。


…今年もクラプトンが最後の来日(n度目)したけど、衰えてなかったらしいですね…すごいね…


・おわりに


この「1曲を掘る」はシリーズ化無理だろうな…それなりに記事として書ける手持ちが30曲ぐらいしか無い中で4000字書けるのはやはりレイラという「誰でも知っている曲」だからこそなので…。
やるとしたらDeep PurpleのBurnとかだろうけど、あれ深いエピソードないし…

リッチー・ブラックモアがSpotlight Kidのソロ弾いている時に近付いたらガチで怒鳴られたレインボーのベースって誰だっけ?




ではまた。

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