冬と聞いて なにをイメージしますでしょうか?

やはり雪だと答える人は少なくないでしょう。

もれなく私もそうです。

ただ多くの方がおそらく降りしきる雪の粒や積もり積もった辺り一面の雪景色を思い浮かべると思うのですが、 私は眼前にそびえたつただの白い雪の壁が 脳裏に浮かんできます。ただただ目の前が分厚く白く冷たい。モナ王食べてる時の気持ちに似てます。それくらいただ白。

これはどういうシチュエーションかと言うと、3歳くらいの頃のぼんやりとした記憶で 昨晩の雪が止んだ翌朝、家族で外に出ようと玄関を開けた時 自分が思っていたより雪が積もっていて それを近所の大人がかきわけて作った通り道の 断面部分をなぜかすごく覚えているからです。

なのでただ白。冬という引き出しを開けるとただ白い塊がこの中にみっちりつまってるだけ。
それがまず出てきちゃいます。子供の頃の記憶なのでさすがにそびえたつほどの壁では無いと思うのですが、3歳児にしてそれは印象深く香ばしい事象として海馬がその思い出をいまだに取り扱っているのでしょう。白い壁。なんだか間抜けですね。

 
 
だからなのか

いわゆる冬の寒さから来る人間の温かみみたいなイメージが僕の中であまり伴って出てきません。

もちろん感覚としてわからない訳じゃないですが、こたつとか、お鍋とか、紅白歌合戦とか、
そういうものより もっとただ 白い、ただ 寒い、ただ 静か、など直感的な漠然とした感覚が先行してくる。
それはもう精神と時の部屋ばりのなんもないイメージ。

 
おそらく東京とか生命としての女性とか白米とかと一緒で

冬って本来プレーンなんだと思う。

印象が薄いとか無いとかではなくてオーソドックス。
王道。普遍性。初期設定。
そこになにかを乗せたり足したり加えたりしやすい季節なんじゃないでしょうか?

クリスマスもお正月もバレンタインも成人の日も
なんか他の季節に比べて盛ってる気がする。
冬という土台がしっかりしてる分、重ためのカロリーあるやつ乗っけても成立している。

これが春ならこどもの日や父母の日やひな祭りとあっさりめの味付けだし
これが夏なら七夕や海開きやお盆と素材そのものの旨みで勝負してるし
これが秋なら運動会や十五夜やハロウィンとちょっと企画性が強すぎるし

冬が一番しっかりしてる。
なにを乗せても大丈夫だという安心感が違う。
おそらく冬にひな祭りとか海開きとかハロウィンをやってもそれとなく成立はしそう。

なんでこんなに冬はしっかりしたプレーンなイメージなんでしょう?

 

…あぁ

 
そもそも私が
沖縄に住んでたからあんまり冬っぽい体験してないせいかも 。
 

沖縄でクリスマス祝っても雰囲気が出ないんだよなぁ…
 
 

だからだ。