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オンラインセミナー「今から備えるインバウンド戦略」をレポート!~Part.1「インバウンド復興に必要なピースは何か」~

皆さん、こんにちは!向山です。

先日29日(水)にインバウンド復活記念セミナーとして「今から備えるインバウンド戦略」を開催いたしました。

各国の観光市場やマーケティング業界の動向は急速に変化していますが、今後インバウンドが再開するに向けて、どのように復興させていくのか、マーケティングのアプローチ方法がどのようにコロナ前と変化しているのかをタイ・台湾・オーストラリアの各市場のスペシャリストに話を伺いました!

今回は、一般社団法人日本インバウンド連合会(JIF)理事長の中村さんによる基調講演基調講演「インバウンド復興に必要なピースは何か」の内容をご紹介します!セミナーを見逃した方もぜひチェックしてみてくださいね^^


■ゲストのプロフィール

中村好明(なかむら よしあき)氏
一般社団法人日本インバウンド連合会 理事長 、ハリウッド大学院客員教授、株式会社ぐぼう 代表取締役社長、全国免税店協会副会長。

1963年、佐賀県生まれ。上智大学出身。2000年㈱ドン・キホーテ(現PPIH)入社。広報・IR・マーケティング・新規事業の責任者を経て、08年、社長室GM兼インバウンドプロジェクトの責任者に就任。13年、㈱JIS代表取締役に就任(20年3月退任)。20年株式会社ぐぼう代表取締役に就任。国・自治体・民間企業のインバウンド分野におけるコンサル業務、教育研修事業、プロモーション連携事業に従事。地方自治体と連携し、三重県「第2回伊勢志摩サミットフォーラム」講演、モデレーター登壇、和歌山県「みなべ・田辺の梅システム世界農業遺産認定記念フォーラム」記念講演、モデレーター登壇など、その他全国各自治体、企業で年間約200本の講演活動を行う。『地方連携』をキーワードに、広域内の商業施設や観光施設をまとめた委員会活動など業界、業種業態を越えた連携活動を啓発している他、フォーラムやセミナーを開催するなど、人材育成にも注力している。


サステイナブル・ツーリズム(持続可能な観光)からリジェネラティブ・ツーリズム(再生型観光)へ

皆さんは今まで「リジェネラティブ・ツーリズム」を耳にしたことはありますか?聞き覚えのない方やあまりピンと来ない方も多いのではないでしょうか。

リジェネラティブ・ツーリズムの「リジェネラティブ」は再生、再始動を意味しており、再生型観光とも言われています。

パデュー大学ホスピタリティ・観光学部准教授でサステイナブル・ツーリズムを専門とするジョナサン・デイ氏は以下のように指摘しています。

””パンデミック前の世界で観光がもたらす社会的・環境的な”負の影響”の相殺・減殺を目指す「サステイナブル・ツーリズム」がかつてエコツーリズムの頂点に位置していたとすれば、今や新たなフロンティアは旅先(デスティネーション)をより良い状態にして去る「再生型(リジェネラティブ)トラベル」だ。”

”「サステイナブル・ツーリズムは、いわば低いハードルでしかない。
結局のところ、旅先をめちゃくちゃにしないというだけのことなのだから。
次世代のために、旅先をより良い場所にしようーそれがリジェネラティブ・ツーリズムのメッセージである。”

つまり、リジェネラティブ・ツーリズムはサスティナブル・ツーリズムよりもさらに発展した形のツーリズムであり、サスティナブル・ツーリズムはプラスチックごみやフードロスを減らすというような「悪いものを減らす」ことにフォーカスしているのに対して、リジェネラティブ・ツーリズムは旅人本人や地域コミュニティ、自然などにとって「いい影響を与える」ツーリズムのあり方である、という違いがあります。

実際にカナダ観光局では、すでにリジェネラティブ・ツーリズムに取り組んでいます。
参考:カナダ観光局、観光客誘致の戦略を転換、「再生型観光」でサステナブル観光の次のレベルへ(トラベルボイス)

これからの国際観光人口はどう回復していくのか

国際観光は回復期を必要としますが、コロナ禍前は連続的に国際観光人口が伸びてきていたので、これからも国際観光人口は伸びていくと推測されます。
しかし、どこの国・地域も観光人口が増えるのではなく、訪れる意味や価値のある国・地域への観光人口がこれからも増えていくと考えられるため、リジェネラティブ・ツーリズムの考え方に基づいて、地域のコンテンツの何を情報発信していくのかを見直し、磨き上げていくということが大切です。

コロナの時代に価値観が変わっていないものもたくさんあります。
しかし、Withコロナ時代に旅人のニーズのうちの20%が変化してきています(※80:20の法則)。
※80:20の法則とは:全体の数値の8割を優良な2割が生み出しているという法則のこと。

そしてその20%が世界のツーリズムを規定していくと考えられます。


アフターコロナ時代の観光はどうなっていくのか?

①密を避けるようになる
都市に加え、田舎や大自然、小団体、FITへ。短期周遊から長期滞在型へ。

②「健康・安全・衛生・持続可能性」にフォーカス
贅沢・高級の意味の変化、価値観の変化、食のダイバーシティ、SDGsなど。

③数(量)から質への転換。円安は追い風。
高付加価値ツアー、アドベンチャーツーリズム、MICEはマイクロMICE化。

④DXの進化と観光ニーズの変化
その場に来ないと味わえないものに価値がある。ネットでアクセス可能なものは不要。


まとめ

私たちが変化していくためにはリジェネラティブな考え方が必要であり、20%の変化の本質を捉え、日本全体や地域が変化していきながら世界に発信をしていくことが重要というメッセージをお話いただきました。

次回、オンラインセミナーPart.2を予定しておりますので、ぜひビヨンドのnoteをチェックしてください!


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