ポンペイ展 オタクの雑多な感想

2022/4/2 東京国立博物館にて開催されたポンペイ展に行ってきました~!

興味を持ったきっかけはツイッターでたまたま流れてきた感想です。ちょうどファンアートで見かけたジョルノ君が気になりすぎて、ジョジョ5部を見始めたタイミングだったので、行きたい気持ちが爆発しました。
疑似聖地巡礼したかった。
しかも「王ドロボウJING」の色彩都市の少女も大好きなので、一度でいいから本物のポンペイレッドをこの目で直に見てみたかった。

予約券は完売していたので、朝6時に家を出発し、8時半に現地到着。列に並び、10時半入場の日時指定券と当日券を無事にゲットしました。同人誌即売会の待機列に比べれば、あんなの屁でもないぜ。へへっ。

で、無事に観賞できたわけですが。すっごくよかった。素敵でした。面白かったしきれいだった。
学芸員さんの手腕の良さを随所に感じましたね。説明文や展示品の飾り方、ライトの当たり方などが計算し尽くされていて唸りました。

去年の秋頃に韓国ドラマ「彼女の私生活」を見たり、普段から原田マハの著作を読んだりしているので、美術館のお仕事にも注目しながら回りました。

出土品からポンペイの人々の生活する姿がまざまざと浮かび上がってくる素敵な展覧会でしたね。何より音声ガイドが良かった。あの配役、明らかにオタクの集客狙ってるでしょうというアレ。
小野賢章と小野友樹がマルクスとリベリウスを演じながら延々と会話劇という名のデートっぷりを見せつけてくる。すごかった。可愛かった。わかりやすかったし可愛かった。にやにやが止まらなかった。
お酒大好きなリベリウスと、それをやわらかくたしなめるマルクスが可愛かった。

オタクの戯言はここまでにしておいて。
個人的にポンペイではものすごく高度で成熟した社会が築かれていたのかな、と思いを馳せました。女性は選挙には参加できないけれど、選挙候補者を推薦したりできて、奴隷も条件さえ満たせば解放される。奴隷の子供は奴隷ではなく、市民権を得ることができる。
必要とされているインフラや都市の機能は、現代と大きく変わらず、共通項がいくつもある。そんなところが興味深くて面白かったです。

そしてやはりポンペイレッドが美しかった……。鮮やかな緋色。赤色。久しぶりに王ドロボウとギャラリーフェイクと奪還屋を読みたくなりましたね。

ポンペイは噴火によって廃墟になってしまった。そこで暮らしていた何人もの人の命が一瞬で消えてしまった。そんな悲しい歴史を背負っているけれど、でも、どんなことがあっても、人々が生きた証、営みの軌跡は残り続けて後世に歴史を刻んでくれるんだなあと思うとちょっと救われたような気がしました。

自分がある日突然死んでも、誰かがたまに思い出してくれるなら、本当にいなくなったことにはならないと思うので。(蒼穹のファフナーの皆城総士がそんなことを言っていたような記憶があります。)

あと今自分がテイルズオブアライズという名のゲームをプレイしているのですが、登場する勢力や国土が侵略された側「ダナ」と侵略した側「レナ」にはっきり分かれているんですね。
「ダナ」では「レナ」による歴史の改竄が行われていて、過去にどんな文明が存在してどんなテクノロジーが使われていたのか、現代を生きるダナ人はほとんど知らないんです。
でも遺跡や過去の遺物はあちこちに残っていて、手掛かりを示してくれている。
それがちょっと今回のポンペイ展が表現していることと似てるなあと思ったりして、アライズをクリアするのがとても楽しみになりました。

そんなふうにポンペイ展は色々考えるきっかけを与えてくれる、いくつもの物語をはらんだ素敵な展示でした。

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