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FGO『激走!川中島24時 ぐだぐだ超五稜郭 殺しのサインはM51』クリア後雑感。【ネタバレあり】

『Fate/Grand Order』(以下『FGO』)のイベント『激走!川中島24時 ぐだぐだ超五稜郭 殺しのサインはM51』に昨日メインシナリオ後のおまけクエスト高難易度クエストが追加され、このイベントとしての更新は今回はとりあえずここまでだと思われる。
あとは各自のペースで周回をどこまでこなすか。

私はなんとか日付が変わる直前に高難易度クエストをノーコンティニューでクリアすることができました。
いやー今回は沼りましたね。謙信の宝具を食らう味方がアタッカーになりまくったのもそうですが、カード運も悪く、何度コンティニューしようと思ったことか。
最終的にはパーフェクト水着エリセでブレイクを2回した後にアタッカーを魔王信長にチェンジして全力で介護しつつなんとか削り切りました。
上杉謙信、典型的な敵に回すと超強いタイプ。味方だと使い所が限られてるんですがね。
おまえは少年バトル漫画の最初は中ボスポジションで登場して味方のピンチに仲間に加入するキャラか。

上杉謙信、実はお迎えするかどうか迷ってます。
ウチには宝具5でレベル100のアストライアがいるのでアーツ単体攻撃宝具ルーラーはぶっちゃけ間に合ってるんですよね。
そして普段使いを残念ながらほとんどしていない。
事前強化解除宝具、NP50%スキル持ち、人特攻の強さなどの差別化はできてるんですが、それでも宝具レベル2~3は欲しいことを考えると、クリスマスと正月を控えた今、ここでハッスルはし辛いなあ、と。
宝具演出はめっちゃかっこいいし再臨も好みだし、ボイスも水樹奈々だし、欲しいんですがね!欲しいんですがね!?……ふう。

対する謙信ともうひとり、今回の召喚の目玉である武田晴信はほぼ迷いなくスルーで。
モーションは高杉晋作並みに面白かったんですが、性能的にもバスター版高杉っぽいというか、1回強化された恒常★5サーヴァントみたいと言おうか……。
何と申しましょうか、ビジュアルや演出の割には性能はなんとも地味でしたね。今はイベント特攻もらってるんでいいですけど……。
宝具の『風林火山』、いわゆる隕石落としですかね?山降らせつつ「静かなること林のごとく」とか言われてもねえ。イスカンダルの宝具みたいに軍勢を率いる感じにした方がしっくりきたのでは。
梅原裕一郎のボイスだけで引く価値がある?それはそう。

SNSでは「晴信と謙信ラブラブじゃーん!」みたいな声をよく目にするんですが、そうなんですかね?
私の目には晴信から謙信に対しての一方通行で、謙信は異性として全く見てないようにしか映らないんですが。せいぜい「おもしれー奴」程度で。
私ってマイノリティ?
あ、断っておきますが、私はカップリング否定派では決してありませんよ?
なにしろ旦那がいるクリームヒルトも恋人がいるブラダマンテも宝具5レベル100にしているぐらいですので。

「ぐだぐだ」と銘打たれているにしては今回特にぐだぐだしてませんでしたね。……え?毎回そんなもん?うーん、そうだったかなー?
それはともかく、「復讐」が根底に流れるテーマとなっていて、全体的に殺伐としていたのは確か。
本格的にぐだぐだしてきたのはおまけクエスト以降なのでは?

今回のシナリオで復讐とともにテーマとなっていたのが親子関係でしたね。
父との最後が心の傷となっていた晴信、母親に狂気を怖れられた謙信、そして偉大な父の影に囚われ続けた今川氏真
おまけクエストの『ぐだぐだハシゴ酒』を読んだ直後は「これが読みたかったんだよ!これのためにここまでやってきた感ある!報われたな氏真!」と欣喜雀躍した私でしたが、今になって冷静に思い返してみると、こここそ氏真本人に締めさせてあげた方が良かったのでは。
「やっぱり今川義元なんだよなー!」ってどうしてもなっちゃいますよね。ビッグネームですし。
しばしば今川義元は「織田信長に油断して討たれた貴族のバカ殿」みたいな扱いを受けていますが、そうでないことは歴史好きならみんな知っていることですからね。

その氏真、敵味方構わずガンガン吸収してどんどん力をつけていきました。
周囲を取り込むことで自らを強大な存在へとしていく氏真と、周囲と協力することで強くなる、強くするマスターとの対比が実に分かりやすかった。
レイドで4人まで分裂してしまったことですっかりギャグキャラ扱いになってしまったのもなんとも不遇でした。
強さとしては十分以上にボスの風格があっただけに「ぐだぐだ時空でなければ……」と目頭が熱くなりましたね。
「東海道覇王」は土地柄的にも相応しいので全然オッケー。「西海道覇王」「南海道覇王」……お、おう。で、「北海道覇王」はもうそれ「ほっかいどう」なのよ。
面白いと思ってしまったのが悔しい。

イベント的にはストーリーとフリークエストとレイドバトルの3本柱で、飽きさせない作りになっていました。
レイドはツングースカ以来だったそうですが、やはりゲーム上でもネット上も盛り上がりますね。今回の伊東甲子太郎風に言うなら「ライブ感」でしょうか。
レイドバトルの内容はそれぞれ大きく差別化されていて、ドロップ素材が良くてもギミックが面倒臭すぎて減りが遅い、なんてことがありました。
特に取り巻き無敵3回+タゲ集中+高倍率全体防御バフ持ち&覇王が弱体無効東海道と、ラストの20万ガッツ+高倍率防御バフの服部武雄が厄介でしたね。
服部なんて結局売り切れませんでしたし。
「もう少しバランスよくならなかったものか」とも思いますが、きっと調整が難しいのだと推察いたします。

そうそう、今回のイベントでまたしても新選組サーヴァントが増えました。
信長も言ってましたがさすがに増え過ぎでしょう。
インド勢と並んで貴重な女性人気があるのは分かりますが、一組織にしては優遇され過ぎている感はやはり否めません。
逆プトレマイオス再臨の新選組第2のバーサーカー永倉新八
ぐだぐだイベント恒例のインテリ黒幕枠の伊東甲子太郎。
人間のできた改造人間(?)・服部武雄。
これでまだ幹部クラスだけでも局長の近藤勇、立ち絵はあるがバトルグラフィックが実装されていない筆頭局長の芹沢鴨、四~十番隊隊長たちを残しているのだから溜め息ものです。

で、結局新選組最強って誰なんですかね?
今回初登場の永倉新八と服部武雄も名乗ってましたし、沖田総司斎藤一もその呼び声が高い。
このままそれを鉄板ネタとしてこれから末永く仲良く喧嘩させていくのか、それともいずれ「新選組一武道会」みたいなイベントでも開催するんでしょうか。
……もう沖田さんでよくない?
あ、ちなみに今回のイベントで一番好きだったのが沖田さんが水着霊基になってジェットで五稜郭から脱出した場面。
あれには「やられた!」と思わず膝を打ちました。ズルいわー。

「復讐」「親子関係」ともうひとつ、今回のシナリオで焦点となっていたのが「イデオロギー」ではなかったかと。
つまりは、何が「新選組」で、何が「雑賀」なのか、という部分。
ぶっちゃけ結局はそれぞれの中にしか答えはないんですが、「新選組」に何かとこだわる土方歳三ではなく、武田晴信の方が今回のキーマンであった雑賀孫一「それがおまえの『雑賀』なのか?」と問いかける役目を担っていたのはイベントを通してのまとまりのなさを感じた大きな要因でもありました。
今回そもそもが新選組とともにメインを張るのが戦国時代の上杉・武田であり、これまでの邪馬台国や明治維新組よりもコントラストがはるかに弱かったことで全体的にメリハリが薄かった印象でした。
このボヤケたラインは敵と味方の関係性にも言え、終始一本芯が通っていた今川陣営に比べ、後手に回り続けて行き当たりばったりのカルデア勢は随分と頭が悪そうに見えてしまいました。
やり方こそ褒められたものではなかったが決して暴君でも暗君でもなかった今川氏真。
主君を利用しているように見えて実は終始慕い、尽くしていた伊東甲子太郎。
口調も丁寧で忠義に厚い服部武雄。
それに比べカルデア側ときたら……。

○ 武田晴信:裏切り者の代名詞。
○ 長尾景虎:人の心が分からない。
○ 雑賀孫一:金で依頼されれば何でもする。
○ 土方歳三:結局やっぱりバーサーカー。
○ 沖田総司:あらゆる意味で怖い。
○ 永倉新八:気が付いたらすぐに血まみれ。
○ 斎藤一:いくらなんでも永倉に対する当たり強すぎ。
○ 森長可:血に飢えた狂人。
○ 謎の蘭丸X:マスター以外はかなりどうでもいい。

……うん、どっちが悪の陣営か分からないね!

ゲームとしてはストーリーとフリークエストとレイドバトルで、シナリオは「復讐」「親子関係」「イデオロギー」の三本柱でそれぞれ楽しませてくれた今回の『激走!川中島24時 ぐだぐだ超五稜郭 殺しのサインはM51』。
なんだかんだ言いつつやっぱり面白いし楽しかったし人気がある理由も再認識させられました。
定期開催、望むところです。
「ぐだぐだ」の看板はもはや様式美でしょう。
新選組に偏り過ぎたバランスをいい感じに調整しつつ、願わくば次はもっと落差のある時代や国とのイツメンたちの共演が見てみたいものです。

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