第114回国試合格体験記 ゆるめの一例

底辺がゆるっとボリュームゾーンを目指しました。
効率よく最小限の努力で乗り切りたい、かといってスレスレなのも怖いな…というスタンスでした。
こんな人もいたんだなという参考になればと思います。

追記(4/25):後輩に114回の得点分布見せてもらいました。みなさんきっちり高得点取ってたんですね。私の得点はボリュームゾーンというか標準偏差内でした!

〇成績推移

夏mec 総合60%ぐらい、必修65%ぐらい
TECOM3 総合60%ぐらい、必修80%ぐらい
冬mec 総合65%ぐらい、必修75%ぐらい
TECOM4 総合75%ぐらい、必修75%ぐらい
国試本番 総合80%ぐらい、必修90%ぐらい
ちなみに第113回のボーダーは総合70.6%、必修80.0%、第114回のボーダーは総合72.6%、必修80.2%とか


〇勉強の流れ

【CBT~6年4月】
・CBT
全国の平均点+1くらいの点数だったと思います。あまり覚えてないです。
・ポリクリ
課題以外はまったく勉強せず遊びたいときに遊ぶゆるっとした日々でした。楽しかったです。
・国試対策
先輩の「春休み中にスキャナーで取り込むべき」というアドバイスに素直に従い、iPadアプリgoodnotes4に取り込みました。春休み中である必要はないですが、勉強する気になった時に電子版がないと不便だと思うので早めにやっておくとよいと思います。
・マッチング関連
病院見学は2か所行きました。
全然見学せず母校しか受けない人も結構いましたし、病院見学が趣味になって数十か所巡る人もいました(地方の病院は交通費出してくれるとこも多いみたいですね)。
2-3か所行く人が私の周りでは多かった印象です。


【4-7月ごろ】
・ポリクリ
OSCE対策のために身体診察をさせてくれる科を一つだけ選び、あとは拘束時間の短い科を中心に選びました。
・mec臓器別ビデオ講座(メジャー+小児・産婦)
goodnotes4に取り込んだやつに書き込みました。おもに大学の図書室で作業していました。
・OSCE
ポリ班で直前一週間だけみっちり練習しました。OSCE前はゆるい実習先を選んで練習時間を確保しました。
・夏mec模試
偏差値は35とかそのへんでした(上記の成績推移参照)。


【8月~冬mec模試前】

・マッチング
第一希望だけ選考直前に二回目の見学に行きアピールしました。
・卒試
全科目すれすれ合格。再試は引っかかるとどの大学もめんどくさそうなので気を付けてください。
ゴリゴリに勉強をしている人が周囲に増え始めましたが見ないふりをしていました。
・QB
卒試の勉強に合わせてオンラインで1周目問題を解きました。
・ビデオ講座
マイナーと公衆衛生のビデオ講座(medu4)を見ました。
mecサマライズは卒試が終わってから手を付け始めました。
・TECOM第3回模試
偏差値は38とか。これでも直前に公衆衛生の卒試があったので実力より成績が良く出てるはずです、、(上記の成績推移参照)
「模試の復習は大事」と先輩に言われましたがやる気が起きず放置しました。
・勉強時間
mec模試まで3時間/日を週3回くらい。だらだらとQB1周目を解いていました。

【冬mec~テコ4】
・冬mec模試(12月下旬)
あいかわらずの偏差値38(上記の成績推移参照)。さすがに腹をくくり12月下旬からは椅子に座る時間をのばしました。復習は必修だけやりました。
・勉強時間
12月は5時間くらいでしたが1日中勉強しない日もざらでした。
・公衆衛生
medu4のノートを眺めるもあまり身になっている気がしなくて不安になりました
・TECOM第4回模試(1月初旬)
偏差値47とか。(ぱんりんはもういいやと思い始めました)
結局公衆衛生はレジュメを眺めていれば伸びることがわかりました。
テコ4は初めてちゃんと復習をした模試です。だらけたせいで4日くらいかかりましたが身にはなりました。

【テコ4後~直前期】
・勉強時間
結果的には1日あたり8時間を週5くらいでしょうか。1月は必修と過去問を固める期間としました。午前中は必修QB、午後は過去問やビデオ講座。分からないところはWTR臓器別のノートやレビューブックを眺める作業でした。
・ビデオ講座
mec必修講座、直前予想講座、ラストメッセージ
medu4究極MAP 肝胆膵まで(飽きたので放置)
TECOMラストV講座 小児産婦眼科のみ
・QB
必修を1周目は50問/日のペースでのんびり。引っかかった部分は臓器別ノートやレビューブック必修をチェックしていました。
分からなかった問題だけ直前に2周しました。新問予想の章は手を付けていません。英語は捨てる勇気が出ずやりましたがコスパ悪かったですね、、
・回数別(3年分)
1日に2-3セクションずつののんびりペース。これも分からないことは臓器別ノートやレビューブックで周辺知識に目を通し、分からなかったものだけ直前に2周しました。
・体調管理
インフルになったら痛いなと思い、1月上旬からは人込みを避け、早寝早起きを生まれて初めて心掛けました(意外とおすすめです)
国試が近付いてくる現実に耐えられず新しい趣味にのめりこみ始めましたが、病んで国浪するよりはコスパましなはずです。

【前日やったこと】
・回数別
前日の午前にようやく二周目を終えました。
・暗記
前日になってようやくスコアの暗記を始めました。知らないことが多すぎて眠れなくなりました。
・mecの前日予想メール
知らないことが多すぎて以下略

【当日やったこと】
・朝
卒試以来ほとんど触れていなかったマイナーのノートをざっと見ました。
・自己採点
必修が不安で不安で、やらないと決めていた自己採点をしてしまいました。9割くらいだったので安眠できました。
・テコム、mecの一日目夜予想メール
自己採のおかげで前日よりは落ち着いた気持ちで眺めることができました。予想メールを読むのにあまり時間を割かないよう、30分しか見ない縛りを設けました。


〇教材について
・ビデオ講座
個人的に講義の見やすさはmec臓器別のWTR先生が圧勝でした。2倍速でも聞き取りやすい滑舌、板書の字もきれいだったので見ていて苦にならなかったです。
どこの教材を選んでも同じレベルに到達するよと言われているので、自分が見やすいと思えるビデオに早めに出会えると良いですね。
一時間通して見たらこの人の講義苦手だわーとか分かるんですけど難しいですよね。この人無理だと思ったらお金がもったいなくても乗り換えるのはアリだと思います。浪人するより効率良いはずです。
ビデオ講座を全く見ない人も何人か周りにいましたが、よっぽど前知識があるか要領の良さに自信がある人以外は見た方が良いんじゃないでしょうか。国試は受験範囲の知識量と合格に必要な知識量に解離があるため、効率よく知識を拾うためにはビデオ講座は良いガイドだったとおもいます。

medu4はマイナーと公衆衛生と究極マップを購入しました。
medu4はとても簡潔ですね。必要最低限の知識を網羅することに特化している印象を受けました。medu4メインで勉強している人になかには模試を受けたり友達と情報交換をしているうちに不安になって結局他社の教材にも手を出す人が何人かいました。まじめな人よりも私のような人間向きだとは思ったのですが、授業の雰囲気が私にはあまり合わなかったのと動画が重く感じたため究極MAPは途中で挫折しました。確認してないのでよく分かりませんがYouTubeよりは重いとは書いてありました。

mecは臓器別、精神科、サマライズメジャー、必修講座、直前予想講座、ラストメッセージを見ました。mecは電子データを公式から貰えないという点が不便でした。電子データがないからという理由でmecを選ばなかった人も周囲に何人かいました。私は勉強を始める前(6年の春休み中)に自宅のスキャナーで取り込みましたがめんどくさいです。めんどくさいけれどやって良かったです。ポイントは検索できるようにすることと、問題のページもスキャンすることです。面倒がって問題をスキャンしなかったのは後悔しています。スキャナーがない場合やめんどくせえ!って場合は業者に持ち込みましょう。お金で解決できます。
サマライズ・直前予想講座、ラストメッセージは情報量が多く、言われたことを全部吸収しなきゃ!という真面目な人はパニックになるのかなと思いました。知識を拾いきれず焦って何周もしている友人がいましたが、サマライズを深追いして良いのは成績のいい人だけじゃないかなと思ってます。
KSR先生の授業はエピソード記憶に残りやすい気がします。わたしは一周しかしてないのですが国試本番で「これKSRが言ってたやつだ!」となった問題が結構あります。

TECOMはラストVだけ購入し、小児と産婦と眼科を見ました。山っぽい範囲が簡潔にまとめられていて見てよかったと思いました。時間的に余裕がなかったので他は見ていません。

あとこれは分かりきったことかとは思いますがビデオ配信を何人かで共有して割り勘するのはアウトです。狭い市場での商売なのでサクッと訴訟されます。国試前に余計な手間を増やすのは賢いやり方ではないと思います。やめておきましょう。


・回数別
三年分やりました。113回だけメディックメディア、111回112回はテコムでした。

テコム回数別は解説者コメントがおもしろいです。「常識に毛の生えた程度の内容である」とか煽られました。受験生のコメントは覚えるコツなどが載っていてためになりましたが間違ってるのも混ざっていたので注意してください。

メディックメディア回数別はQBになれていたので使いやすかったです。解説は詳しいのですが間違いなく必要最低限の量ではないです。深追いはしない方がいいのも混ざっている気がしました。


・レビューブック
内科外科(CBTのときに購入)、小児(先輩のおさがり)・マイナー(CBTの時に購入)・産婦・公衆衛生を持っていました。
最大のメリットは調べ物が楽という点です。直前期にレビューブックを急に使い始めましたがかなり勉強しやすくなった気がします。
小さいので国試会場にも持ち込みました。
優秀な友人(前知識が豊富なタイプ)はレビューブックのみで国試を乗り切っていましたがかなりの強者だと思います。


〇さいごに
私が勉強モード(当社比)に入ったのは冬メック後でしたが、集中力に自信のある人ならもっとギリギリを攻めて大丈夫かと思います。私はテコ4終わってからやや失速しました。失速するくらいならもうちょっとぎりぎりを攻めれば良かったのかなあ?とも思います。
国試が終わったらたくさん遊べるよ!とか言われても私は国試終わってから社会に出るまで2か月もないじゃん、とか思ってしまいました。国試前から遊んでても自分なりのプランを立てていれば問題ないとは思います。
最後の学生生活を楽しみながらゆるっと国試合格という目標が達成されたので私は満足です。

医学部生はまじめな人が多く、国試2月なの知ってる!?と突っ込みたくなるようなペースで勉強している人が多くぎょっとしましたが、何カ月も集中できるわけないだろうと短期決戦に持ち込んだのが私には合っていたと思います。自分に合ったペースが大事だと思いました。

長々とお付き合いいただきありがとうございました。
みんなが言ってることと思いますが最後はメンタルです。ご武運を。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?