2018年11月より、東京・九段下に私設図書室・Bibliothèque de KINOKO（ビブリオテーク・ド・キノコ）をオープンしています。
主宰しているのは、ツイッターで知り合ったキノコとうでパスタ（@UDPasta）のふたりです。
図書室へはそれぞれが自宅に収まらなくなった個人の蔵書をもちより、あわせておよそ4,000冊を収蔵することになります。

電子書籍が普及したり、あるいは通勤時間はいよいよゲームかSNSで本を読むひとが少なくなったりというなか、いまも毎日のように黙々と書籍を購入しつづけているふたりには、それぞれに思うところがあります。
手に取れるもの、つまり権利ではなく所有物として書籍を保管することで様々な出来事や力から人類の叡智を守らなければならないというのもそのひとつです（逆に火災から守ることが難しくなるのは知っています）。
ともすれば反知性主義やポピュリズムと呼ばれる潮流が世界の主導権を奪いそうになる時代、わたしたちは「知性」と「教養」を箱の中へ匿い、鍵をかける決心をしました。
もしかしたら、電子書籍の改訂や回収が人知れず行われる時代が来るのかもしれない。あるいは電子書籍にならなかった書物は中身もろとも永遠に忘却の彼方へと去ってしまうのかもしれない。
世界が本格的にデジタルの時代へ乗り出そうというとき、人類がそれと気付かずに後退していくことを防ぐため、私たちはここに「知の要塞」を築きます。

いずれみなさんのなかにも九段下・Bibliothèque de KINOKOを訪れる方がいらっしゃるかもしれません。
でもいまはまずnote版・Bibliothèque de KINOKOから、オンラインの窓を通してその姿をご覧いただきたいと思っています。
ここではキノコとうでパスタのふたりが隔週で以下のようなトピックについてのコラムを配信していきます。

- Bibliothèque de KINOKOへ新たに入庫した書籍の紹介
- 収蔵されている書籍の紹介やレビュー
- 書籍・読書や読書会、Bibliothèque de KINOKOについての話題

みなさんのご賛同と購読を期待しています。
2019年3月　キノコ／うでパスタ