「ミッドナイト・スラスト B-36大編隊、西へ」

スターリンが没するまでの四日間を描く冷戦期の軍事スリラー。
米空軍は極秘作戦のため、爆撃機B-36を大西洋の基地へ集結させた。
亡命を求めるMig-15、チェコ上空で撃墜されるF-84、ソ連指導者の死を前に東西間の緊張感が高まるなか、夜闇に紛れて予告なしに米東海岸の防空網を突破するという危険なシナリオが実行される。
だがそのとき、巨大な台風が大西洋を北上しつつあった。
「航空管制官としてその場にいた父へ」と献辞にあり、登場人物は架空だが事件は実際にあったことだとされる。
東西の緊張とはいったいなんだったのかを知らない世代にもぜひ、あまりにも不安定だった人類の未来を理解するため手に取ってほしい一冊(上下二冊)。


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