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10/21 NYヘッジファンドからのマーケットアップデート

1. BREXIT について出てきた事実は、①週末は EU と合意した離脱案を英議会は審議せず、ジョンソンに離脱延期を強いる修正案を可決、②ジョンソンは不本意ながらEUに離脱申請を行ったがEU側は様子見、③21日の離脱案採決は下院議長が認めなかった、といったところ。今後は 22日に “議会がジョンソンの離脱案を支持するか否かを間う動議”と“離脱協定法案を金曜日までに完了させる動議”の二つが採決される見込みで、この二つが通ると23 日には修正案の詳細が出てくるといった流れになる。いずれにしても重要なのは、10日時点から No Deal Brexitのリスクが大幅に減退しており、英国質産のリプライシングが始まっていることだろう。例えば、ポンドの IMM 建玉を見ると15日時点点で約 73,000 枚のショートポジションが溜まっている。IMM ポジシヨンの回帰分析からは、約73,000枚のショートポジションがスクエアに動く際、ポンドは約5%上昇する計算となっている。15日の終値から考えれば GBPは1.34〜1.35 が一つの目処と言えるか。

2. これまで米国株の最大の買い手は自社株買いであったが、GSはこの自社株買いが今後大幅に減少するとレポートで指摘。2019年は前年比15%程減少し、2020年はさらに5%減少すると予想している。理由としては企業が景気の先行き不透明感から現金を溜め込む傾向にあることを指摘している。しかし、個人的には絶対水準としては 2018年が税制改革などの影響で異常に高水準だった訳で、引き続き株式市場の強いサポートになることに変わりはないと考えている。今、世界景気を見渡す上で注目されつつある面白い視点としては台湾や韓国など、半導体輸出国に底打ち感が出始めていることだろう。台湾のPMIは明らかに反発しつつある上、 台湾ドルや韓国ウォンが買われている点をからも推察できるだろう。特に米国を中心に景気ベアな見方が多いため、これまでグローバル景気を先行してきた同セクターに注目が集まっている。

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