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新人は先輩を困らせるくらいがちょうどいい~球春ボソッと

野球パパコーチの皆さんのチーム、新入部員が入りましたでしょうか?

どうでしょう、WBC効果はありましたでしょうか?

「WBC後に部員が増えた!」という記事も見受けられますが、未来の侍ジャパンを育てる役割を担っている野球パパコーチの皆さん、頑張ってくださいね!


今回はそんな【新人君】のお話です。

毎年、私が楽しみにしていることが”入部したての低学年の子供たち”と一緒に野球で遊ぶこと、もうね、最高です!


しかし、彼らの先輩となる高学年の子供たちにとっては新入部員は『癒しの存在』なのか、それとも『手間がかかる存在』なのか、そんなことを観察しながら楽しめる春になりました。

是非とも皆さんも、新人君と先輩たちのやり取りを観察してみてくださいね。


そんな”新人観察日記”について野球ノートに書かれていたので、今回は『私の野球ノートを振り返りボソッと』です。

※私の野球ノートに書いてあった内容をそのまま記載いたしました。


”嘘の入団テスト”を実施してみたら・・・

新学期が始まった4月に1年生5人が入部してくれました!


もうね、入部したての1年生はホントとにかく活発しすぎて、彼らを指導する大人はいつもの2~3倍の体力を消耗することになります。

良く言えば「野球はやんちゃなくらいがちょうどいい!と頭なでなでタイプ」

悪く言えば「もう手に負えないタイプ」


1年生5人が集まれば、もう「しっちゃかめっちゃか」状態とはなりますが、

とにかくチームのパワースポット的な存在の彼らに対して、チームとしては体力がどれだけあるかを見たいがために、あるテストを行います。

ただし、今回はまじめな体力テストをやるよりも、彼らのポテンシャルを引き出してみようという願いも込めて、ちょっとイタズラしちゃいました。

そのイタズラ内容とは・・・〝嘘の入団テスト”を実施

「テストに合格しないとチームで野球はできません」

あら?彼らの表情が変わった・・・

「テスト内容は3つ、1つ目は遠くまで声が聞こえるような挨拶ができるか?」

「2つ目はボール投げ、5m以上投げられるかな?」

「3つ目はベースランニング1周40秒で走れるか?」

彼らの表情がさらに変わった・・・


さて、普段野球をやっている方ならもう既にお分かりですよね?

”誰でも合格できるテスト”だってことに。

ところが、数字にまだ弱い彼らは「5m」がとんでもなく遠くに、「40秒」ってなに!?状態。

表情から焦る彼らが丸見え。

周りの保護者はワクワク感いっぱいの雰囲気のもと、彼らだけが緊張感に包まれる中で行った〝嘘の入団テスト”。


ところが、この嘘の入団テスト、

彼らが野球で体験する”初めてのプレッシャーとの戦いの場”となったのです。

「はい、合格!」

1つ1つテストをクリアすると見せる彼らの笑顔と安堵感、

彼らにとって”初めての野球を通じた達成感”を味わう場ともなった嘘の入団テスト

これからたくさん訪れる”初めて”の経験が、彼らを成長させてくれることでしょう。


予測不能な新人君に癒された先輩?

一方、春と言う時期に”集大成”を迎える学年がいます、最高学年の6年生たちです。

彼らはいままさに、最大目標である「夢の全国大会」に向かって駆け上がっている最中、熾烈な地方予選が繰り広げられているという緊張感の中で、今まさに大きな試練と戦っているのが最高学年の6年生なのです。


チームは学年別で行動している事情もあってか、なかなか1年生と交流できずにいた6年生たち、

幸運にも練習グランドと時間が重なったので、戦い真っただ中にいる中での息抜きの願いも込めて6年生が1年生を教える時間を設けられました。

毎年そんな姿を見るのが大好物な大人たちは、「さて、今年の新人君たちはどれくらい困らせるだろうか」とワクワク感が止まらない中での合同練習・・・

もうね、予測不能の動きをする新人たちに翻弄される先輩たち、

1年生が繰り広げる”デコボコ野球”に目を丸くする6年生、

「うぎゃ~」とか「おりゃー」とか、普段の野球には出てこない1年生らしいワードが沢山飛び交う中にいる6年生、そんな彼らをみて思いました、

困り果てながらでも、最近なかなか見せないくらいの笑顔になっていると。

後輩たちのおかげで先輩たちの肩の力が抜けていると。

春の訪れとともに、

”新人は先輩を困らせるくらいがちょうどいいって”

毎年、改めて実感する、そんな季節がやってきます。

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