絶対に後ろに逸らさない。

入院していたお母さんから、息子が見舞い来てくれて、そう約束してくれたとメールをいただいた。そして久しぶりに会った息子が、少しだけお兄ちゃんになったように感じたと。

必ずやると覚悟を決めた。
だから胸を張って伝えられた。

お母さんを元気づけるためだけではないはずだ。きっと自分自身がもっと強くなろうと決意したのだろう。

どんな暴投でも必死に止めた。ランナーのいない場面でさえ気を抜くことなく、約束通り身体を張って止めてみせた。キャッチャーではなくサードを守った時も、ボールから逃げずに向かっていった。最高にカッコよかった。

それだけ必死に受け止めてくれれば、ピッチャーは勇気づけられただろう。怖がらずに安心して思い切って投られる。きっと心強かったに違いない。

残り少ない6年生息子の活躍を一日も早くグランドで見たいというお母さんと、お母さんが戻ってくる日までに成長した姿を見せたい息子。お互いが目標の期限を縮めようと努力し、祈り、立派に成長した姿を見せることができたその時間は、とても美しかった。3年経った今でも、その時間の気持ちに素直に戻れる。

なぜ強くなれたのか？

高校で野球を続けられるのか分からないが、どの道に進んでも大丈夫だ。だって君には強いハートが備わっているから。


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