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(C76) ビジネス・プロフェッショナルの仕事術(2)連絡する (2019.5.11) by 財前龍胤 より抜粋加筆しました。

⑴ 「連絡と報告の違いがわからない」などとよくいわれます。

①報告とは、
「過去に発生した事実や発生しつつある経過を、上司の指揮命令や報告義務に基づいて行うもの」

②連絡とは、
「将来における予定や計画を自発的に行うもの」


コンサルタントの活動でいいますと、
クライアントに対して、以下のような過去の出来事を伝えるのが報告です。
①インタビューの結果、こういう回答を得た
②データを解析したところ、こういう結果を得た
③3期分の財務諸表をレビューし、経年変化を行った結果、このような顕著な推移が認められた

以上のような報告を前提に、
「改善プランを策定する」というミッションを達成するために、以下のようなこれからのアクションを伝えるのが連絡である、と理解されます。

❶動員可能資源を把握するため、関連資料をご準備いただき、ミーティングをさせていただきたい
❷各プロセスの期限を再検証したいので、御社責任者の予定を調整して、再度ミーティングを行わせていただきたい


⑵ 連絡の受信者に対するフォロー

連絡については、たまに、
「そんな連絡を受けていない」「聞いていない」「知らなかった」「忘れた」といった話が出てきます。

連絡においてこちらがお願いした準備や用意をしてこない、ということもよく発生します。

これらは連絡の受け手側に問題があるのですが、仕事のデキる人間はこういう事態まで先取りします。

①受信者から「当方の連絡を了解し、確認した」旨のCONFIRMATIONの返信をもらったりします。②REMAINDER(備忘再告知)という形で予定日程が近づくと、念押しするための連絡を行ったりする場合があります。

連絡を効果的に行うためには、受け手の理解認識状況をふまえて、効果的に対応するとともに、細かなフォローが必要と思います。


取引における法的でフォーマルなコミュニケーションにおいては、「連絡したらそれでOK」ではなく、
「連絡内容が相手方にきちんと伝わったか否かまで、連絡発信者においてきちんとフォローしろ」というルールがあります。

「いったはずなのに忘れている」「連絡したはずなのに届いていない」というのは、
「すべて連絡した側の連絡方法が悪い。発信者が注意すべきだ」というのが、フォーマルな取扱におけるルールです。


聞いた相手が理解できるまでが発言者の責任である発言者責任です。

現代は人によって差はありますが、
80%くらいがテキストによるコミュニケーションです。


その中のメールやチャットは一方通行のツールですが、既読機能を求める方がいます。
「相手に連絡済み」ということを確定したいということだと思います。

既読機能に頼るより、
相手との信頼関係で連絡が伝わるように努力をする方がお互いに良いと感じます。
特にメールで返信させる既読機能は違和感があります。

私は上海在住11年目。 2020年2月、在中国日系企業を対象とする、 「⺟国語で現場情報を引き出す、社内コミュニケーションツール」 を無料リリースしました。 コラボしたい方、ぜひお待ちしております。 bigluck777r7@yahoo.co.jp