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ホルコムのEnduroGPウェポン - Honda CRF250RX Enduro

-- E1マシンである4ストローク250がオーバーオールの世界タイトルを狙えるマシンであることは歴史は証明しています。また、あなたと同じように、より大きな排気量クラスから、最小排気量のE1に移籍して成功を収めたミカ・アオラが、同じくCRF250に乗っていたことは、あなたの決断にも影響を与えていると考えてよいでしょうか?

Steve : 必ずしもそうではありません。E1へのスイッチによってぼくが目標にしているのは、まずはE1のタイトルです。ぼくのトロフィルームには、E1の世界タイトルというトロフィが唯一欠けていて、それをぜひともコレクションに加えたいと思っています。E1、E2、E3のすべてでタイトルを獲得した最後のライダーが正確には誰なのかわかりませんが、ミカがその一人であることは知っていますし、自分もその一人になりたいという意欲はあります。もちろんオーバーオールのGPタイトルと獲得してナンバーワンプレートを守ることができれば、それは最高の結果ですが。

-- E1クラスにはジョゼップ・ガルシアという強敵がいます。彼と戦う準備はできていますか?

Steve : 楽しいシーズンになるのは間違いないですね。どのクラスを走っても強敵はいますし、例えばジョセップが他のクラスにいてもGPクラスではすべてのライダーと競うわけですから大きな違いはありません。ですが、ジョセップと同じクラスで戦うのは初めてなので、確かに楽しみではあります。彼がぼくを相手にどのようにシーズンをマネージメントするか、とても興味深く思っています。
 ぼくはジョセップと素晴らしい関係を築いていますし、レースでも、レース以外でも彼のことをとても尊敬しています。彼がE2からE1に戻って昨年タイトルを獲得したことからも、彼が小さい排気量により向いていることは明らかです。強敵ですが楽しみにしていますよ。

-- あなたは昨シーズンもクレバーに戦い続けてGPタイトルをつかみました。その賢明な戦い方は多くのライダー、チームが手本にしたいと考えるものです。2024シーズンはどのようなプランを持っていますか?

Steve : ぼくはシーズンを全体としてとらえてマネージメントするのが上手い選手だと知っています。Enduro GPはハイレベルなレースで、実力が拮抗し、勝てるチャンスを持ったライダーが、毎戦少なくとも4~5人います。だから、みんなが望むように毎回優勝するということはできません。すべてのスペシャルテストを100%でプッシュしてなおかつシーズンを通じてクラッシュせず怪我もしないなんていうことは、現在のGPのペース、スピードでは考えられないことです。開幕を良い状態で迎えるのは当然ですが、そこにピークを持ってくるのではなく、シーズンが終わった時のフォームをしっかりと意識して組み立てることが重要です。

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