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ヘアメイクと美容師の二重生活


私は今、ヘアメイクと美容師の毎日を繰り返す。

ヘアメイクは髪を切らない。

髪のセットやメイクもしたり、撮影に同伴したり色々な外部の仕事をする。

美容師は髪を切ったり、染めたりパーマかけたりでサロンの箱の中での仕事で。求められることが違って、その中でもナイトセットは特殊。

とてもスピード勝負!

都内で働いていた頃、ブラックな業務委託契約だったので月6休みで15万の給料から定期代と保険代を引かれて。そこから家賃と生活費とウィッグ代引かれて、美容師という見られる仕事だからそこから服とか買ってもう他に仕事をせざるを得ない状況があって。

少しの期間夜の蝶になった時期があった。

彼と同棲してたけど、親や彼にお金を借りることはプライドが許さなくて夜通しで働いた。

明け方になりそうな頃、彼と同じ布団に静かに泣きながら入った。


今はナイトセットでキャバ嬢たちの女の子をセットする。

なんだか不思議な気分で

きっと何か事情がある気がして、ならない。

歌舞伎町ではなくて都内から外れた東京

それは彼女たちの努力の賜物なのかもしれないけど、みんな痩せこけていて。アザがあったり不健康なくらい白かったりどことなく儚くて、叶わない夢とか振り向かない彼を追っていたりするのかなって思ったり。

子供がいそうな人もいて、生活のために働いている人もいるんだろう。

そんな姿をちょっと昔の自分と重ねて辛い気持ちになる。

もちろんプレイヤーとして、キャバ嬢として働いた方が数倍儲かるだろうけど、

手段として男の人より稼げるのかもしれないけど、

消して楽な世界じゃなかった。

いってらっしゃいと背中を見送る側になったのは、

隠してボロボロになりながら働いた自分を少し話せるようになったのは、

過去があって今の自分があるって思えるようになれたから。

彼女たちに夜を任せて帰る電車の中で思う。

明日の昼職に差し支えないように、お酒のフリしたジュースを飲むようにね!!!











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