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ヘルスケア業界に詳しいPRコンサルタントに聞く!事業貢献につながるPRのフレームワーク

こんにちは。ビルコム広報担当です。

最近、当社に広報・PRのご相談をいただくお客様からの「広報にも事業貢献が求められているが、どうしていいかわからない」というお声が増えています。

当社には、20年以上にわたるさまざまな企業のPR活動を支援する中で開発した「事業貢献につながる広報戦略」を考えるためのフレームワークがあります。

本noteでは、各業界に詳しい当社PRコンサルタントが、そのフレームワークと業界ならではのPR戦略設計のポイントをご紹介します。

今回は、特にヘルスケア・OTC医薬品などの領域でPR実績が豊富な、長田怜子・荒木大洋の2名にインタビューしました。

写真左:長田怜子 写真右:荒木大洋

写真左:長田怜子
大手広告代理店・PR会社等を経て現職。ヘルスケア・化粧品をはじめ、BtoC商材を得意とするPRコンサルタント。

写真右:荒木大洋
ビルコム新卒入社後、ヘルスケア業界のメーカーや小売店などのPRに携わる。ライフスタイル系メディアに向けた企画提案に強みを持つメディアプロモーター。

Q:ヘルスケア・OTC医薬品業界のお客様からよくいただくご相談は?

成熟した市場の中で、どう他社との差別化を図っていくか、どう自社製品を選んでもらう理由をつくるか。普遍的ではありますが、このようなご相談をいただくことが多いです。

この業界では、各社独自性のある成分を打ち出し、他社との差別化を図っています。各社魅力的な処方ではありますが、一方で、成分だけではインパクトのある差別化要素とならないケースが多くなっています。

また、ヘルスケア・OTC医薬品の業界に特有な点として、「薬機法遵守の必要性」があります。発信すべきメッセージに制約がある中で、どのように生活者に製品やブランドの魅力を理解してもらうか、PRコンサルタントとしては知恵の使いどころでもあります。

Q:そのようなご相談にどのような考え方で応えますか?

もちろんそのブランドや商材を取りまく環境によって最適なPR戦略の立て方は異なりますが、そのままでは競合ブランドとの差別化が難しい状況のとき、私たちが考えるのは、「どうしたら競争軸を転換できるのか?」という点です。

成分の特徴や製品がもたらすエンドベネフィット、ロングセラーブランドの場合はこれまで築かれてきたブランドイメージの資産といった「ブランドの視点」、時流やトレンド、生活者が抱える課題といった「生活者とメディアの視点」の両方から、どのような競争軸であればそのブランドの強みが十分に伝わるのかを考えます。

事例:
寡占市場に新しい選択軸「隠れ敏感肌」を提示した株式会社マツキヨココカラ&カンパニー「レシピオ(RECIPEO)」のPR

どのような選択軸で「選ばれる」ブランドや製品になるかが定まったら、フレームワークなどを活用しながらPR戦略を立案し、実行に移していきます。

PR戦略を立案するフレームワークのひとつをご紹介します。私たちは「クロスPR」と呼んでいる手法です。

このフレームワークでは、競争軸を変えるために、生活者の悩みを解決する新たなテーマを世の中に伝えていきます。
それと並行して、商品をその新たなテーマに紐づくものと位置づけ、情報発信をします。

例えば、先述したこちらの事例では、コロナ禍におけるマスク着用機会増がもたらす肌トラブルの悩みを「隠れ敏感肌」と表現し、このテーマで生活者の気づきを呼び起こしています。

Q:ヘルスケア・OTC医薬品の領域についてPR活動を進める中で、特に重要だと考えるポイントを教えてください。

まず、当たり前ですが薬機法を踏まえた表現のルール遵守です。クライアント様と、商材ごとのルールについてしっかり認識合わせをした上で進行していきます。

また、特にこの領域では、ファクトを作ることが非常に重要だと考えています。先ほど紹介したように、生活者の悩みを解決するテーマを設定する場合、それが本当に生活者が悩んでいるテーマなのか、また、提示するテーマが生活者の課題解決につながるのかということを客観的に示す必要があります。そのために、生活者の声を定量・定性のデータで収集したり、第三者である専門家に意見を仰いだりといった裏付けを大切にしています。

生活者の課題や悩みの解決につながるテーマをさらに広く発信していくには、同じテーマに取り組む異業種企業との連携も有効です。当社では「HER-SELF 女性の健康プロジェクト」という企業共創プロジェクトを運営しており、女性の健康にまつわるテーマを複数企業と専門家が連動して情報発信しています。

まとめ

今回は、ヘルスケア・OTC医薬品の領域に詳しい2人に話を聞きました。

ビルコムには医薬品・OTC医薬品業界のご支援実績が多数あります。他社との差別化が難しいとお考えの方、広告宣伝だけでは顧客層が広がらないとお悩みの方、また、企業共創プロジェクトにご興味をお持ちの方は、ぜひご相談ください。

https://www.bil.jp/service/healthcare/

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