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実年齢は言わない方がおもしろい

私は仕事もプライベートも、ひとりで行動することが圧倒的に多くて、ひとりでどこへでも行くせいか、男女問わず、よく声をかけられます。お酒とおいしいものが大好きなので、バルや居酒屋にもひとりで行くのですが、飲み屋のカウンターでは、男性から声をかけられることが多い…と思います。

先日も、とある店でひとりで飲んでいたら、日焼けした肌が浅黒く、体はガッシリしていて肩幅の広い、いかにも体育会系のオニイサンから声をかけられました。見た感じは40代くらいで、明るくて元気そうなオニイサンです。いくらも話が広がらないうちにその人から、「オネエサンって、いくつ?」と聞かれたんです。

女性のみなさんならこんな時、何と答えますか?素直に実年齢を言いますか?それとも、「女性に年齢を聞くなんて失礼ね!」と、ちょっと怒るでしょうか?

こういう時、私は「永遠の38歳」と答えることにしています。なぜ38歳なのか?それは、顔を見れば明らかにウソとわかる20代や30代前半でもなく、だからといってお局さまの感じがする40代でもない、絶妙な年齢だからです。……と、知り合いが教えてくれました。

私は40代なので、声をかけてくるほとんどの男性は私よりも年下。私の方が年上とわかると、それまではなれなれしいくらいだった人が、突然ぎこちなくなったり、かしこまったりします。だから「永遠の38歳」と年齢をごまかした方が、話の幅が広がるんです。相手が話しにくくならないようにする、一種の「思いやり」でもあります(笑)。

実は私も、数年前までは、年齢を聞かれたら素直に実年齢を答えて「もう、アラフィフだからさぁ~」と言ってました。でも、「永遠の38歳」で相手と話をすることによって、さまざまなメリットを感じています。

メリット1.明らかに年下の「あら、イイ男!」と出会った時でも、臆せず話ができる。
メリット2.男女問わず、年下と話していても「上から目線」が少なくなる。
メリット3.世代を超えた話題で盛り上がれる。

このうち、特にピックアップしてお伝えしておきたいのは、3の「世代を超えた話題で盛り上がれる」です。素直に実年齢を言ってしまう人は、「実年齢を言って年齢が近かったら、話が合うじゃん」と思っている方も多いでしょう。

でも、それで盛り上がる話というのは、大抵の場合が「あの頃は良かった」という昔話です。昔流行った歌とか、服装とか、ギャグとか、お金の使い方などを言い合って「わかる~!」と盛り上がるわけです。これでは年下の方々が話について来れないので、「また始まったよ、昔の自慢話…」と思われるだけです。

一方、「永遠の38歳」で話をすれば、相手には実年齢がわからないので、基本的に話題がエイジレスになります。例えば、おいしい料理やお酒、おススメのお店のこと、音楽、映画、ファッションなどなど、話題には事欠きません。話の中心が「あの頃」ではなくて、「あのコト」になるわけですね。

音楽や映画、ファッションには流行があるので、一見、世代を超えた話ではないように思えます。でも、音楽ならビートルズのように、現在流行っているもののルーツを辿ったり、普遍的に良い作品の話をすれば、世代を超えて話が盛り上がります。

それどころか、おいしいお店もお酒も音楽も、どの話題でも年上である私たちの方が「経験値」が上なので、年下の方々が知らないことを教えてあげられるわけです。「よくご存知ですね!カッコいいオネエサンですね!」と思われること請け合いです。

「年齢なんて、記号よ」と仰ったのは、たしか、有名な女優さんだったはず。プライベートなら、結婚でもしない限り、相手に実年齢を教える必要はないのかも。最近は、そう思っています。


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