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「書くこと」が仕事でよかった

悩みごとを抱えていると、アタマの中に、あとからあとから言葉が浮かんできます。水の中の泡のように、あとからあとから浮かんでは、消えていく。

この夏は、好きな人と、花火にも、旅行にも行けなかった。ひとりで「なんにもしない時間」をたくさん過ごしちゃったな、と思います。正直、まだ心の整理がついていません。でも少しずつ、日常を取り戻しています。

それは「書くこと」ができているから。

これまでと違って、この夏は、悩みによって泡のように次々に浮かんだ言葉を、断片的にですが記録しておきました。今の私は「書くこと」を生業にしているので、いつか、きっと役に立つと思って。

すると、書いている時や、書き終わってその言葉を読み直している時に、少しずつですが、すうっと、その悩みが薄らいでいくような気がしています。

たとえば「本当に好きだったのになぁ…」って書く。ごく自然に。

そうすると、自然に「好きだった」と、過去形にしている自分に気づくんですね。

「あ、もう、過去のことになってる」と思うわけです。もう、引きずってないんだなぁ、って。いや、実際は引きずってるんですけども。

だけど、アタマの中だけで、悶々と考えているだけよりも、はるかにいい。言葉にすることで、アタマとココロの整理ができます。

悩むことによって、「私は、書くことを仕事にしていてよかった」と思うことができた。それは、この夏の大きな収穫なのかもしれません。

たった数週間のあいだに書いた、断片的な言葉たちを読み返してみると、今の私ではゼッタイに浮かばなかった言葉ばかりです。その言葉たちは、これからの私の仕事に、きっと役立ってくれることでしょう。書き手ですから「記憶より、記録」ですよね。


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