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*閑話*【暗黒エネルギー】ママがどれだけあなたを愛しているか

息子との会話。
寝る時間まであと1時間。
でも、あれもやりたいし、これもやりたい・・

ママ
「ちゃんと計画してやらないと、
時間はすぐ無くなっちゃうよ」

ハル
「まぁ、ハルが使える時間は無くなるけどさ、
時間自体は無くならないよね?」

ママ
「うーんそれはどうなんだろう。
たとえばこの宇宙が始まる前、
時間はあったと思う?」

ハル
「あ、それはないな」

ママ
「うん。ママも無かったんじゃないかと思う。
そしてこの宇宙はいずれ無くなるかもしれない
そしたら時間も無くなる」

ハル
「宇宙って無くなるの?」

ママ
「まだわからないけど
今、宇宙は膨張しているからね。
永遠不変ってことはないみたいよ」

ハル
「ふーん・・・
でも宇宙には壊せないものもあるよね?」

ママ
「あるよ」

ハル
「ハルは、空気は壊せないんじゃないかと思う」

ママ
「空気は壊せないことはないとママは思う。
空気ってのはだいたい酸素と窒素だけど
たとえば星のなかでは核融合ってのが起きててね、
酸素は最終的に鉄になる」

ハル
「・・・・」

ママ
「それより絶対壊せないものがあるでしょ」

ハル
「・・・・・わかんない」

ママ
「愛っ」

ハル
「・・・・」

ママ
「ハルがママのお腹にきたときから
ママのハルへの愛は絶対に壊せないものだよ」

ハル
「でも怒ったときには壊れてるでしょ」

ママ
「壊れてないわよ」

ハル
「でもさ、もしハルに弟か妹ができたらさ、
ママの愛はそっちに移るから
ハルへの愛は壊れるよね?」

ママ
「ハル、暗黒エネルギーって知ってる?」

ハル
「知らない」

ママ
「宇宙を膨張させてるエネルギーなんだけど
あれは体積が増えても薄まらないらしい。
ママの愛は暗黒エネルギーだわ。
ママはパパのことも大好きだし、ハルも大好き。
家族が増えても決して薄まらないの。
むしろ勢いを増すかもね」

ハル
「・・・」


今思うとたぶん息子は、
空気=空間だと思ったんだ。
空間はなくならない、と考えるのは
自然な感覚だし、いい着眼点だと思う。
もっとその感覚に寄り添ったらよかった。

ものごころがついてきた息子が
どんな風に世界を見ているのか、
それがとてもおもしろい。

宇宙がなくなっても
ママはあなたが大好きよ!と伝えたくて
全然違う話をしてしまったけど。


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